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〇〇宗のお墓の前で、無宗教の人がお経を唱える意味は何ですか?

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今や自分はともかく親が何を信仰しているかも分からない場合が多いと思います。そして特定の菩提寺を持たない場合において、祖父母の墓参りなどで直面する、お墓の前で唱える言葉の意味についてどう考えたらよいのか悩んでいます。

基本的には自分が信仰する宗派において、自分自身のために唱えるのは理解できるのですが、故人のために唱える場合は、どういう意味があるのでしょうか。

そもそも故人は自身の信仰によって成仏されていると思うのですが、それに対し後世に他人(親族です)が言葉を唱えることの仏教的な意味を知りたいです。

また、〇〇宗を信仰された祖父のお墓の前で、▲▲宗を信仰している(もしくは何も信仰していない)孫が唱える言葉は何が良いのでしょうか?

一般的には〇〇宗のお墓の前では、〇〇宗の言葉(例えば南無阿弥陀仏など)と教えられたのですが、よくよく考えていくと自分の信仰していない宗派の言葉を「形式的」にだけ唱えるという事になってしまい意味があるのかな、と思い始めました。

浄土宗などは念仏を唱えることに意義があるという点では、形式上であったとしてもある程度は理解できるのですが、浄土真宗やその他禅宗などにおいては意味があるようには思えないのです。

今まで深く考えず、親に教えられた通りに唱えていたのですが、勉強すればするほど分からなくなってきてしまいました。

迷える子羊をお救いください。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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自分次第

善意とか良心の発露ですよ。
逆の立場で考えてみましょう。

孫が「自分は南無大師遍照金剛だけど、爺ちゃんは南無阿弥陀仏だったから、南無阿弥陀仏ってお唱えして爺ちゃんに喜んでもらおう。」ってやってくれたら、嬉しいですよね。
でも逆に「爺ちゃんは南無阿弥陀仏だったけど、あんなモン下等だぜ。俺の南無大師遍照金剛で本当の成仏をさせてやらぁ!」なんて抜かしやがったら、憎たらしいですよね。

あるいは「爺ちゃんは南無阿弥陀仏だったけど、俺は南無大師遍照金剛しかできないから、南無大師遍照金剛で勘弁してちょうだい。お爺ちゃん…ありがとうね。南無大師遍照金剛。。。」これも嬉しいと思いませんか?
実際、葬儀の場には色んな宗派・宗教の人が集まりますが、焼香法や念珠など原則としておのおのの宗派のものでやるのが通例になっています。葬儀でのお唱えごとについては『導師に合わせて』みんな同音にするのがいいでしょうけどね。お墓参りについても導師がいるなら導師に合わせ、導師がいなければおのおのが一番しっくりくる形でお唱えすれば、きっと伝わると私は思います。

そして、「こんなモン、ただの形式なんだけど、形式的にやっておくか……」と思ってお唱えするその心によって、形式に堕するのです。

最後に、ぶっちゃけ念仏は広い意味で言えばどの宗派でもやっているのです。
例えば密教では真言(マントラ)をお唱えしますが、例えばオン・アロリキャ・ソワカと言えば南無観世音菩薩を梵語で念仏していると言えます。

禅宗でも読経の最後に「十方三世一切諸仏」(ジーホーサンシーイーシーフー)とお唱えします。これは「あらゆる方角、あらゆる時間の一切の仏さまがた」という念仏と言えます。続けて「諸尊菩薩摩訶薩」(シーソンブーサーモーコーサー)とお唱えします。これは「あらゆる菩薩」ですから「南無大師遍照金剛」(弘法大師・空海さま)を含んでいると思ってもおそらく間違いにはならないのではないかと思います。

仏教というものはそんな風に出来ていますので、厳選ではなく寛容の心をもち、善意の発露としてお唱えしていただけば、どの形を選んだとしてもきっと善意が繋がっていくでしょう。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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色んな意味がある

仏の教えを唱える(自分の修行)。
仏の教えを聞かせる(相手・先祖の修行)。
修行の功徳を回向する(相手・先祖の修行を援護射撃)
成仏した先祖の墓(尊いお方)を拝む(偉い人を見習う気持ち、自分の修行、修行の励み)

などが考えられますね。

違う宗派の教えを唱えたり聞いたりするのも、修行として無駄ではないと思います。
また、お坊さんや教団を招いて布施(おもてなし)することも功徳(修行の励み)になります。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

有難きお言葉いただきました。
心の現れ、としてその時々の状況により、対象の宗派の方式で唱えようと思います。
仏教を学んでいて、元はお釈迦さまがきっかけとは思いますが、阿弥陀さまや大日如来さまといった概念が現れ、その教えや修行の意味、考え方に大きな差があることを知り、単に(意味を分からず)言葉だけで唱えるのはどうなんだろう・・・それこそ形式に堕するともまた思っていますが、少なくとも私はそれらを意識しながら、故人のことを思って唱えようと思います!

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