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不幸が起こることについて

回答数回答 1
有り難し有り難し 10

父が倒れて今後も回復の見込みがないとの診断を受けました。産後のため、心身ともに弱っている今、なぜ起こったのか、辛いです。これまでの人生も辛いことが多く、やっと幸せになれると思った矢先の出来事でした。
周りの人たちはとても幸せそうです。今後前向きに生きていくにはどうしたら良いでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お見舞い申し上げます

ご相談拝読しました。

産後で心身ともに不安定な中でお父様が倒れられたとのこと、とても受け入れがたいですし、混乱の中にあることとお察しします。お見舞い申し上げます。

冷静な時にはそうでなくとも、

なぜ今こんなことに?

としか今は考えられないのかもしれません。

病気も災害も何もかも、それは起こる原因があれば起こるのですから、私たちの都合とは関係なく起きます。

しかし、「ならば今でなくとも…」というのが正直な思いであるのでしょう。それを否定はできません。

ですが、仏教的に見るならば、あらゆる現象は因果の道理に随い起こります。

神などの創造主や支配者がいるわけではなく、あらゆる原因と条件の相互作用により一つの現象が成立するのです。そこに私たちの「こうあってほしい」という都合は通用しません。

そしてそれはあなたの今の気持ちもそうなのです。気持ちもご縁からのいただきものです。ですから気持ちに良いも悪いもありません。

辛い時は辛い、受け入れられない時は受け入れられない。

だから無理に前を向く必要もありません。お父様のことはご家族などに任せられることは任せつつ、ご自愛なさってください。

もちろんお父様のことでも後悔の無きように、その時のありのままの気持ちで向き合って参りましょう。
特定の状況にあることのみが幸せならば、その幸せほど脆く儚いものはありません。お父様が今身をもって教えてくださっていることを受け取って参りましょう。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
特定の状況が幸せならばその幸せは脆く儚いという言葉にはっとしました。
現実は変えることはできないので、時間をかけて受け入れることができればと思います。

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