大切な人が死ぬことが怖すぎます。
こんにちは。いつも心温まる回答を下さってありがとうございます。
ここ最近、「大切な人を失ったら自分はどうなってしまうのだろう」という気持ちに苛まれ、昼も夜も涙が止まりません。
大好きな夫、これから生まれてくる大事な大事な子供…。
テレビで、家族を一瞬にして失った方のニュースを見るたび、心が抉り取られるような悲しみに襲われます。
今そんなことを考えても仕方ないのかもしれません。
でも今私は、家族がいるから生きているようなもので、
もしその家族が無くなってしまったら、生きている意味が無くなってしまうような気がするのです。
少しでも心が楽になるような考え方をお教え頂けませんでしょうか。
どんな悲しみの中でも人が生きていかなくてはならないのは、何故ですか。
悲しみの中で生きる楽しみを見つけ出すことはできるのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
当たり前のことを当たり前に受け止め、別れの時に備えよう
この世の生きとし生けるものは、この世に生を受けて後、必ず終焉の時を迎えます。その命ありし時も、四苦八苦とういろいろな悩み苦しみを伴います。では、「何故そんな苦しみながらも生きていかなければならないか?」と思いたくなる気持ちは理解できます。
我々には両親が居て、祖父母が居て、曾祖父母が居て、玄祖父母が居て、更にそれ以前の御先祖が居られます。歴史を振り返れば、戦乱の時代がありました。災害・伝染病・飢饉の時もありました。生命を誕生させ、生命を育み、生命を維持していくことは、難しいことでした。そういう状況の中で我々の先祖は必死に生き抜いて我々に命のバトンを伝えてくれました。
必死になって生き、必死のなって、生命を伝えてきてくれたからこそ、我々は今ここに生きています。生物学の研究で、多くの生命体や種族がのこの地球上に誕生した一方で、絶滅した生命体も少なくありません。今生きていることの重みを感じれば、この命を疎かには出来ません。
仏教では「四苦八苦」等いろいろな苦しみがあることを説きます。大事な教えですが、我々は「苦」という言葉に振り回されているようです。「苦」という言葉を「当たり前」と言い換えてみましょう。
老化は必ずあります。(老)
病気にならない人は居ません。(病)
必ず最後の時が来る。(死)
嫌な同僚、嫌な取引先であっても、対応せざるを得ない。(怨憎会苦)
欲しいと願っても、手に貼りないことの方が多い。(求不得苦)
自分で自分の体や感情をコントロール出来ない。(五蘊盛苦)
大切な人であっても、別れの時は来る。(愛別離苦)
苦と思うから、嫌っちゃうのでしょう。嫌なことだけで、生きている限り必ずついてまわることー当たり前ーと受け留めるしかないのです。以前他の方の質問に「期間限定」と説明させていただきました。https://hasunoha.jp/questions/14848
大切な親、大切な夫、大切な子供、どんなに大切であっても、別れたくなくても、別れの時は来ます。共に過ごせる時は、期間限定なのです。
期間限定だからこそ、今出来ることを一生懸命やる。家族のために自分が何を出来るか、何をすべきなのか、其の時其の時の状況の中で、よく考えて語り合い行動していくことだと思います。
ご縁はずっと続くのですからね
拝読させて頂きました。
私達はあまた無限に続くご縁の中で奇跡的な確率ながらも生命を頂いて、沢山の方々から育まれて、あまた沢山のものから生きる力や命を与えられて、そのつながりの中で生かされております。
そしてあまたのつながりの中で皆さんと一緒にこの人生を生き抜いていくのです。共にお互いを尊重して思いやり助け合いながら生き抜いていきます。
そして誰しもが与えられた天寿を全うしていくのです。
その中でやむなく事故によりなくなることもありますし、病いゆえになくなる場合もありますし、災害や争いの中でやむなくなくなることもあるのです。
それは私達には計り知れないものです。
とはいえ私達はなくなったとしても決して終わりではありません、そしてご縁が消えてしまうわけではありません。
私達は共に天寿を全うした後もずっと一緒につながりを持つのです。大切な方々とのご縁は永遠に続くのですし、仏様に導かれて一切の苦しみから救われて、心清らかに成仏させて頂いた後でもずっと大切な方々を見守り続けますし、大切な方々を救い導いていくこと支えていくこともできるのですからね。
なくなることは悲しみもありますし、さみしさもありますけれどもそれからのご縁のつながりの方が大きいのですからね。
あなたもどうかこれからもずっと大切な方々と一緒にあなたの人生を歩んでいって下さいね。そして仏様やご先祖様方に手を合わせてお見守りください、お導きなさって下さいとお願いなさりご供養なさって下さい。
そしていつの日か天寿を全うなさり仏様に導かれて心清らかにご成仏なさって下さいね。
それからあなたの未来はずっと皆さんとつながり続けていくのですからね。
質問者からのお礼
暖かいご回答、本当に本当にありがとうございます。
ここ数日悩んで夜も眠れないほどですが、このご回答を胸に、これからの人生を歩んでいきたいと思います。
「ご縁が消えてしまうわけではない、ずっと続いていく」
「私の未来もまた、ずっと皆さんと繋がり続けていく」
「さみしさ、悲しみもあるけれど、それからのご縁の繋がりの方がもっと大きい」
「四苦八苦と言うが、苦を苦と思わず当たり前と思う」
…何度も読み返し、噛み締めています。
人の一生について、もう少し時間をかけて考えてみたいと思います。
いつも本当にありがとうございます。