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誰かを傷つけようとする人を見ると苛立ちを覚えます

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はじめまして。私の考え方について少し気になってしまうところがありまして、それについて質問させてください。

私は誰かが他の誰かに対し、特に根拠がないがないのに批判をしているのを見ると苛立ちを覚え、つい批判した人にモノ申そうとしてしまいます。
ちゃんと問題点を指摘していたり理由はわからないけどなんとなくおかしい気がするという内容でしたら、アドバイスをしてくれているんだなと思うのですが、特に理由がないのにおかしいと決めつけ、挙句レッテル張りまでしている様子はとてもアドバイスに見えず、意図的にその人を傷つけようとしているように見えるからです。
その事を後から思い返すと、批判した人は世俗的な価値観や思い込みに振り回されているように見えて笑えてしまうのですが、それでも振り回されて巻き込まれた人はたまったもんじゃないと思います。
自分が言われたのなら気にしないのですが他の誰かが言われているのを見ると、その人が自分を必要以上に責め、ひどく苦しんでしまうのではないのかと思うと我慢ができず、つい批判した人にモノ申してしまいます。

私は人を癒し、苦しみから解放できるような人を目指しているのですが、このような状況でも心を乱さずに黙って見守れるようにならないといけないのでしょうか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

だからこそ冷静に

拝読させて頂きました。そのような感じでおっしゃる方は往々にして自分の価値観ばかりを人に押し付けて感情的になっていらっしゃると思います。そのような人を抑圧することが人を尊重しないこととなってしまい、人を傷つけてしまいますよね。
だからこそ同じ土俵に乗ってしまいますとケンカになってしまい収集するどころか余計いさかいが大きくなってしまいます。
ですからやはりそのような時こそ相手をしっかりと冷静に見ることや判断することが必要かと思います。
非難される人についても落ち着いてその状況を確認なさって頂き、冷静にお話なさることが必要ですからね。
ものごとは簡単そうに見えても様々な要因や人との関係性があります。
そのような中で何が善きことか皆さんを善き方向へと導いていくことは何なのかをじっくりと見つめなおしてみて落ち着いて言葉にして行動なさって下さいね。

本当に大切なことはお互いがお互いのことを尊重しあいながら思いやり助け合って生きていくことですからね。

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おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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あなたは正しいです

お尋ねの文面を拝読していて、世の中にはあなたような人もおられるのだと意を強くしました。世間も捨てたもんじゃない、って。

私たち坊さんの世界にも、他者を傷つけようとして上から目線で攻撃してくる人間がたくさんいます。なんでそんなに、と思いますが、そんなふうに育った成育歴の問題が大きいです。お寺さんは上から人を指導する階級みたいに育てられている人はたくさんいます。また、家庭の中で抑圧されている故に外に出てその抑圧を他者への批判に向けて精神的バランスをとる、みたいな人もいます。

私はよく私ども夫婦の紹介者でかつ仲人の夫婦のことを書いていますが、彼らはその典型であるかもしれません。夫はお寺出身で上から目線で育ち、数限りないほどお見合いしては相手の女性に断られ続け、同じような性格の女と知り合い、お寺の養子に入りました。そこで待っていたのは養父からの過激なイジメでした。が、経済力がないのでひたすら忍耐の日々、その苦渋のなかで縁談で儲ける手法を思い付き、私たちを紹介しました。私たちは結婚後、この養子に暴言を浴びせられ続ける、という結果に陥りました。なにしろカネだけが目当てで育てるとか世話するとかという発想は絶無なのですから、妄言を吐き続けて早く人間関係をいっちょ上がりにしたかったんです。醜い事実の連続で、彼らについては何冊も本が書けるほどです。

さて、何が言いたくて私の経験をお話ししたか、ということです。愚痴るためでないのは明らかですね。

つまり、理不尽な攻撃をしかけてくる人間もすべてではないかもしれませんが、実は被害者である、ということです。それは成育歴の深いところから始まっているものなのかもしれない。それは子供を虐待する親が、子どもの頃に同じく親から虐待を受けていたことが多いことから明らかです。または会社などの組織に属してから上司などから苦しめられるようになってから他を攻撃するようになったのかもしれない。あるいはその両方が原因かもしれない。

あなたはひどい目に遭わされている人を見てると義憤にかられる正義感の強い方なのでしょうが、弱い者いじめをやめさせるだけじゃ、弱いものイジメはなくならない。イジメる方の弱さや苦しさまで考えないと解決しないんじゃないでしょうか。勧善懲悪じゃ救われない。またうっかり他者を守ろうとしてご自身の立場を危うくしては、と危惧します。

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私はお坊さんといっても、ひと様に何か答えらしいものを提示できるような立派な...
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質問者からのお礼

お返事ありがとうございます。

そうなんですよね、義憤に駆られるからモノ申してしまいますが、批判した人も過去に同じような経験をし、立ち向かおうとした結果叩きつぶされ、絶望した そんな背景があるからしれないからこそ、本当は彼らも救いたいと思っているんです。ですが、彼らはそんな絶望した過去を忘れたくて、心に残ったキズを痛み止めを飲んで無視しているような状態なんだと思います。ある意味、本当に救われなきゃいけない人たちです。
ですが、私には救えなかった。自分の言葉は届かなかった。冷静になって、一から話を聴いてあげなきゃいけないのに、感情的になり出来なかった。
そんな自分が、悔しいです。

この気持ち、この悔しさを忘れないようにします。
相手の発言に怒りを覚えそうなときにこの時の悔しい気持ちを、悔しくなった理由を思い出し、冷静になって相手と対話できるよう、目指していきます。

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