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不安感の乗り越えかた

回答数回答 1
有り難し有り難し 11

よろしくお願いいたします。
数年前夫が大病をしました。幸い寛解したのですが、再発必須・段々と蝕まれていくと言われました。
結婚して1年半、長子が産まれたばかりだったので闘病中は勿論寛解後も大変混乱し毎日酷い不安感に苛まれていました。
不安感の内容は大切な人と離れてしまうかもしれないという心細さ・経済的な不安・この不安感を一生抱えなければいけないのかという負担感でした。

不安感をなんとか誤魔化し最近二人目を妊娠することができました。
しかし、妊娠中にみた悪夢(南海トラフで子供を守れず自分もろとも死んでしまう:子供を守れない自身の無力さを責めながら死ぬ)を見たことにより酷い不安感が舞い戻ってきました。

カウンセリングも信用できず、妊娠中なので精神薬も飲めずで足掻きに足掻いた結果、以下の考えに行き着きました。

世の中には病や死が溢れているのになぜ自分達には無縁だと思っていたのだろう。死ぬというのは当たり前なんだ。
そもそも不安感というのは希望(欲望)があるから抱えてしまう。欲がなければ不安もないだろう。
しかし生物は欲望があって当たり前。無欲の境地なんて生物をやっている限り無理。
しかし欲が沢山あると不安感で沈んでしまう。
私の一番の欲望は「これ以上苦しみたくない」。ならその欲を一番に受け入れよう。
その為には人は死ぬというありのままの事実を受け入れよう。抗えない事象があるという事実を受け入れよう。
抗えない事象に悲嘆する自分も受け入れよう。
その上で家族と限りある人生を慈しむもう。

上記のように思えるようになり心の平安を取り戻しつつあります。
我欲にまみれた我儘思考の結果なのかもしれませんが、欲も私自身だと思うので受け入れようかと思っています。
ただ心配なのは、この考えは歪んだ考えなのではないかということです。
歪んだままではいつか行き詰まりまた苦しむかもしれませんし、家族に迷惑をかけるかもしれません。
この思考は危険なのか、誤っているのか、他の考え方があるのか相談しようにも誰に相談すればいいのか解らずここに書き込むことにしました。
とりとめのない内容で答えにくいかもしれませんが、思ったことやより良い考え方があればお答えいただければ幸いです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

正しいお考えではありませんか

ご主人のお身体、如何でしょうか。医師にそんなふうに言われると不安のなかで日々を過ごすことになり、お辛いですね。

そうしたなか、お二人目のお子さんを妊娠中であること、おめでとうございます。ただ、妊娠中や出産後は不安にさいなまれることがあるようで、そのためにお苦しみなのですね。

ダライラマ法王はインドの高僧のことばをひいて、「自分がコントロールできないことを不安に思うのは意味がない」という旨の発言をなさいます。きわめて安全と思われる場所で白昼に殺されることは現実にありますが、それを予測できないし、それを不安に思うことには実際上の意味はありません。だから、その可能性がゼロじゃなくても、そんなことは考えるべきじゃないということですね。そして、この言葉は逆から見ると、いま自分に何ができるか考え、できることをしていこう、ということになります。自分がなんとかできるのは過ぎ去った過去じゃないし、どうなるか分からない未来でもない、いまここだけがどうにできる場なのだから、いまここに意を注ごう、ということでしょう。これが仏教の基本的な考え方です。

さて、あなたがお考えになっていることを拝読しますと、すごく正しいことが書いてあるように思いました。ご自身で深く考え、たくさん学ばれているようです。坊さんでもなかなかあなたのようには考えられません。あなたのお考えに修正だの訂正だのを加える力は私にはありません。

ご主人とお子さん、そしておなかの中のお子さんを大切になさり、いまこのときを大切に生きていただければ、と思います。

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