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重体の父親に対する感情

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有り難し有り難し 9

 こんにちは、お願いいたします。

父が脳卒中を発症し、意識不明で重体です。
脳梗塞も併発しており、命が助かっても左半身麻痺になるかもしれないと、宣告を受けました。
父の病床での姿を見ると生きてほしいと思います。母の憔悴しきった姿を見るとなおさらです。
ただ、命が助かりこれから終わりの見えない、介護生活に入ると思うと、死んで欲しいと考えてしまう自分がいます。
公的機関の援助を受けても、家族では介護費用を払いきれない事、そして何より母が主に父の介護にあたり、その結果母が共倒れないか心配だからです。
自分は父の為に自分の生活・人生をかける覚悟・感情があまりありません。なんでこの様に、父に非情・冷酷になれるか、分かりませ

ん。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お辛いでしょう。ご一緒に考えたいです

初めまして。こんにちは。

お父様がご病気とのこと、ご心配でしょう。
ご文面で「父の病床での姿を見ると生きてほしいと思います」と書かれておられますね。お父様への切々たる想いを抱いておられるご様子に、胸が締め付けられる思いが致します。また、お母様を案じられることも、ご質問者様のお心の優しさを感じずにはおれません。

大変な状況にあられると思いますが、まず現実的に対処すべきことと、ご自身の内面に関することを一度整理されることも肝要に思われます。

1・現実的に対処すべきこと
質問者様のおかれている背景の詳細は存じ上げないのですが、例えばケースワーカーとのご相談など公的な扶助の模索、或いはお身内との関係の利用があると思います(もし、既に万策を尽くしておられたら、知らずに申し上げてすみません)。ご病気、介護、生活面での経済的やりくりなどを総合的に考えますと、公的或いは私的ネットワークの活用は必須だと思います。

2・ご自身の内面に関すること

お辛いでしょう。
先ずは、ご自身を責める重荷を下ろしませんか。

「なんでこの様に、父に非情・冷酷になれるか、分かりません。」と書いておられますね。とてもご自分に厳しいお方とお見受けしました。ごまかしなく、誠実に生きようとされるお方だからこそでありましょう。親鸞聖人も、ご自分の内面に厳しいお方でした。今も昔も、自らの内面から沸き起こる黒い感情に煩悶するのは、真面目に人生と、そして自分自身と向き合おうとする人にはむしろ必然です。それを否定すべきではありません。むしろ、それが人間である、自分であるというスタートラインに立ったということとして捉えてはいかがでしょうか。

自分の内面に向き合おうとするのは、私も一緒です。

ひとまず、重荷を下ろしませんか。
そして、少しずつ、少しずつ、ご自分の体と心と相談しながら、現実的に対処すべきことをしていっていただければいかがでしょうか。

応援しています。

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釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

住職さま、このようなわたしと繋がっていただき本当にありがとうございます。周りに話せず、公的な相談所でも上手く気持ちを伝えられず苦しかったです。心を砕いていただきありがとうございます。

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