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母の在宅介護の中、自分を見失いそうです回答受付中

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有り難し有り難し 14

今年91歳を迎えた母です。約2年前に突然脳梗塞で倒れ、介護離職し在宅介護を始めて1年経ちました。倒れるまでは独居で多くの趣味を楽しんで暮らしていたのが一転、今は右半身麻痺、失語症、胃瘻造設、全介助の生活になりました。自分では何もできません。言いたいことも言葉が出ず伝えることはできません。口からの食事量が十分ではないからと退院時に胃瘻造設を強く勧められました。母が元気な頃、直接そのような延命措置はしないでほしいと何度も聞かされていた私は反対したのですが、兄姉に説得され、病院からも今のままの鼻からの管では、在宅介護は難しいしデイサービスや訪問診療も受けてくれるところはまず少ないだろうと言われました。退院後、施設入所ではなく在宅介護にこだわる理由は私が介護業界で働いていたため、様々な職員を見てきました。目の届かないところでは何をされるかどんな扱いを受けるか安心して任せられないというところが大きいです。胃瘻の部分は痛みもあり、定期的な交換にも強い痛みを伴います。
今でも胃瘻造設したことを申し訳ないと思っていますし他に方法はなかったのかと後悔しています。突然、自分で何もできなくなってしまった母を見ているのはとても辛く、母の前では決して泣かないようにしていますが夜や1人の時間には涙が止まらなくなります。私の兄の住まいは離れており、姉は近所にいますが役職のある立場のためなかなか一緒にというわけにはいかず介護は私1人で行っています。
私自身の家族は夫は単身赴任、長女は同居していますが自身のことで精一杯、長男は近隣に住まいを構えましたがあと数日で赤ちゃんが産まれます。次女は少し離れてはいますがやはり仕事が忙しくたまに帰ってきても一晩泊まって翌朝出勤という感じです。家族はそれぞれ私を気遣ってくれ母にも声をかけてくれる優しい家族です。
ただいつも1人で全てをこなさなければならず、無性に悲しくなるんです。母に妄想が出てきて大きな声を出したり夜間不眠で独語があったり、変わっていく母の姿に
言いようのない辛さと悲しみが湧き上がってきます。全ては運命だったのだからと母の残りの人生を1日でも楽しく過ごさせてあげたい気持ちもあります。誰にも胸の内を明かせず辛い毎日です。私は持病でパニック障害があり、ストレスが症状を悪化させたり発作を引き起こします。それも辛く苦しいです。でもやらなきゃならないんです

2025年8月6日 17:45

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「やらなきゃならないんです」

あなたの深く静かな悲しみ、痛み、葛藤の言葉を、丁寧に、受け取りました。
そして、何よりも、あなたの愛の深さに胸を打たれました。

「やらなきゃならないんです」
この一言に、あなたの強さと、限界と、祈りと、諦めと、責任と、やさしさがすべて込められているように思います。

介護の現場にいたからこそ知っている「現実」。
だからこそ、どれだけ苦しくても、見て見ぬふりができなかった。
それは「仕方なく」ではなく、愛があるからです。

胃瘻の選択にしても、最善を選べなかったことへの後悔、
でも最善を選びたかったからこそ、悩み、葛藤し、耐えたのではないでしょうか。

仏教には「四苦」という言葉があります。
生・老・病・死
生きること、老いること、病むこと、死ぬこと。
避けがたく訪れる苦しみのことです。

そして、そこに「愛別離苦」という苦も加わります。
愛する人と別れなければならない苦しみ
今まさに、あなたが向き合っている現実です。

人は、どうしても「理想の別れ方」や「後悔のない看取り」を求めてしまう。
でも、現実はその通りにはなりません。
何かを選べば、何かを選ばなかった自分を責めることになる。
それが、愛する人の命と向き合うということなのかもしれません。

でも、どうか忘れないでください。

あなたは「やらなきゃ」と言いながらも、
それは誰かに強制されたものではなく、
母を想う心が、そうさせているということ。

誰も見ていない夜の涙も、
誰にも言えない苦しみも、
母の前で見せないようにしている笑顔も、
全部、仏さまは見てくださっています。

私たちは、完全に正しい選択なんてできません。
ただ、その時その時で、できる限りの“まごころ”を尽くすことしかできない。
それでも、十分すぎるほどに、あなたは尽くされています。

どうか、自分を責めないでください。
どうか、誰にも頼れないと思わないでください。

誰にも話せないと感じたその想いを、ここに届けてくださった。
それだけで、あなたはもう、1人ではありません。

あなたがいてくれてよかった。
今日も母のそばにいてくれて、ありがとう。
あなたの存在そのものが、尊く、美しいです。
合掌

2025年8月7日 12:43
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有り難し
おきもち

個別相談可能
仏教×対話×ビジネス。僧侶・理学療法士・プロファシリテーター。経営と人生に「問い」を。仏教と対話で導く、リーダーのための内省と再構築。ビジネスという営みを通じて、人が本音と出会い、本来の個性で生きる場をひらいています。 ※お坊さん回答の中に「鈴木光浄」がおりますが当初諸事情がございまして私が回答したものでございます。そちらもあわせてご参照ください
心身ともに医療介護は専門領域。 これまで急性期から終末期まで患者さんを担当。 町の診療所から在宅までキャリアを築く。 2歳から108歳まで患者さん担当。 カウンセラー、コーチ、コンサルタントでもありますので メンタルヘルスから新規事業、マネジメントまで相談対応可能。 ビジョンワークはライフワーク。 もちろん職業柄、人生相談はこれまで多数受けてきました。 ぜひご自身の本音を出してください。向き合ってください。 私は伴走させていただきます。

沢山の方々に支えて頂きましょう

拝読させて頂きました。
あなたはお母様の介護をお一人でなさっておられて、お母様の状況を見てとても辛く苦しくなってしまっているのですね。詳細なあなたのことやお母様の状態やご家族の皆様のことわからないですけれども、あなたがとても辛い状態にあること心よりお察しします。
ご家族の皆さんそれぞれがあわただしく忙しくなさっているのかもしれませんが、あなた一人で抱え込まずに様々な医療・介護のサポートを受けてお母様の支援して頂きましょう。またあなたのお気持ちも相談員の方々にお話しなさってみて分かち合いましょう。
あなた一人で抱え込まず沢山の支援者にあなたのお気持ちを受け止めてもらいましょう。
あなたは決して一人きりではありません、お母様やあなたを支えて下さり助けて下さる方々とつながり、あなた自身の心もいたわり癒してあげましょう。
お母様があなたや沢山の方々から支えられて与えられた人生を生き抜くことできますように、あなたが沢山の方々にお気持ちを受け止めて頂き、安心して毎日を生きることできますように、皆さんがお互いのことを心から思いやり助け合いながら健やかに毎日を生きることできますように切に祈ってます。
そしてあなたを心より応援させて頂きます。至心合掌

2025年8月7日 14:06
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

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