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疑問

回答数回答 1
有り難し有り難し 16

懺悔は必ず神様に伝わるものですか?また、伝われば心が楽になり、刑事的罰を受けなくても赦されるものなのでしょうか。今日また過去のこと(疲労・睡魔が酷い中運転したこと、新幹線で必要なチケット2枚買ったが、1枚無くし、目的地で駅員に失くしたと伝えたらそのままお金を要求される事なく、通してもらったこと、冬の早朝毎朝4時半に起きて、車を運転するのですが、前の鏡が凍っていたのに、ちゃんと流さないでほんの少しの隙間を覗きながら運転したこと、学校終わりに食べに行き、カシオレ 一杯呑んで2時間半かけて家に帰り、車でバイトに向かったことが、頭によぎり、本当に許されているのか、当時はなんとも思っていませんでした。事故も起きなかったから何も問題なく警察が来るなどというような事がなかったから免許も持っているだと思いますが、そのせいでマイナス思考になり他に余計なあることないこと、過去無意識に・なんとも思っていないことが大きな罪で無意識に人を傷つけていたんじゃないか、逃げ得になっていることが多くあるんじゃないか、被害者が実はいて、未だ困ったままなんじゃないか等、、、昨日心が楽になったはずなのに、また、そういうことを考えてしまいました。これは何か意味があって考えさせられてるのですか?
世の中には何も悪いことしていないのに、病気になったり、不幸な運命に翻弄される人がいますが、私がそうならないのはなぜですか?
いつ、どうやったら許しを受けますか、楽になれますか、もしくはこの重みを背負って墓場まで持ってくしかないですか?持っていくならメンタルの安定方法を知りたいです。こう思うのは多分バックパッカーっていう夢は死んでも捨てきれないからだと思います。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

懴悔の歩み

ご相談拝読しました。

ずっと過去の罪への意識で悩んでおられますね。「もうこれで大丈夫」と一時的に思ってもまた苦しい気持ちに戻ってしまうのですね。

それは「罪を犯した」という「事実」に、「もう懴悔したから大丈夫」とか「夢に向かって頑張るから過去はみない」などの「思考」を上書きして対処しようとしているからです。「思考」は定まらないからまた事実が露呈してきて対処しきれなくなるのでしょう。

結局、罪を償うといっても正直なところは「楽になりたい」という思いなのだと思います。誰だってそうです。それが悪い事ではありません。私も過去の行動に激しく後悔したり恥ずかしくてたまらなくなる時があります。

罪を償うには「罪を犯した」という「事実」そのものを背負うしかないのだと思います。
それは一生苦しまなければならないということではありません。

人間というのは状況がととのえば無意識にでも罪深い行動をしてしまうものだという事実を引き受けることで、「罪なんか犯そうと思わなければ犯さずにいれるのに犯してしまった私はダメ」みたいな誤った自罰精神から解放されるのです。

心の安定とは自分に都合によい感情のみが永続的に続く事ではありません。それはある意味でロボットでしょう?

感情には波があるのです。その波を波のままに受け入れられるようになることこそが本当の安定なのです。

苦しい時は苦しいなあと、不安な時は不安だなあと、その自分に都合の悪い感情を排除しようとせず、かかえていくのです。

過去は無意識に流されるように至らない行動をしてしまったあなたでしたが、今はもうそういう自分に気づいたのです。これからも状況さえととのえばまた間違った行動をしてしまうこともあるかもしれません。
でもそういう可能性のある自分なのだという事実に目覚めているならばその罪の事実を引き受けて、それを課題として歩んでいけるのです。

懴悔とは謝ればそれでチャンチャンと終わっていくものではないのです。自分の事実をみとめ、その事実を問いや課題としてこれからに活かしていくことが懴悔の歩みです。

どうぞ夢を諦めず、過去の罪を活かして歩んでください。応援しております。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

吉武文法 様
ありがとう御座います。そのまま事実を受け入れるという事が大事なんですね。ただ、受け入れて向き合うたびに何で簡単な気持ちでしたのか、何でそんなアホだったのかって考えれば考えるほど、涙が出て止まりません。どうしてもそういったふざけた事をしたことがない人と比べては羨んでを繰り返しています。まだこの課題を乗り越えるには時間がかかりそうです。

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