理想と現実との差の捉え方
勉強においても他の活動においても、何かで努力すればするほど、どうしても結果に結びつけたいという気持ちが強まります。
人生の中で、何が成功で失敗であるかなんて、先にならなければ分からない話ですが、現在抱いている理想と現実の差をどのように受け入れるのが良いか迷っています。
“なるようになる”“今置かれている状況の中で精一杯努力する”“失敗から得られる経験は沢山ある”“何が何でも成功してみせる”“今の理想が全てとは限らない”など、理想と現実との差の捉え方は様々だと思うのですが、お坊さん方はどのように考えておられますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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理想と現実
梅雨生まれ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
理想と現実・・
理想はあくまでも想像上におけることであり、もちろん、理想も実現すれば、現実となります。
この世における全てのあらゆるモノ・コトというものは、因縁(原因と条件)に依りて成り立っております。
結果へと向けた因縁をできるだけしっかりと調えることで、理想としている結果も実現が可能なこととなります。
しかし、自分だけでは、どう努力しようが、どうにもできないことも当然に多々ございます。
ですから、理想の実現へと向けては、他に助けてもらい、支えてもらわないといけないこともございます。
そのように助け、支えてくれるご縁も必要であり、そして、また、自分もそのように誰かを支えて、助けてあげないといけない時には、支え、助けてあげる、そのような助け合い、支え合い、分かち合いを過ごすことも、理想の実現のためには大切となります。
全て自分が、自分が、ということでは、到底、理想の実現も無理となってしまいかねません。
理想の実現へと向けては、少し、他との関係性を、良好に保っていくことについても、しっかりと考えておくことが必要です。
簡単には、おかげさま、有り難うという感謝の気持ちと、色々な恩に報いていこうという思いとなります。
善き因縁をしっかりと調えることで、善き結果へと向かって参りたいものでございます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
ご解答ありがとうございます。
確かに私は、小学生時に摂食障害を患うなど自己表出が苦手で、人との助け合いはなるべく少なく、互いにできることは自身で行う方が、人に迷惑をかけずに生きていけると思っている部分があるかも知れません。
周囲からはもう少し貪欲に生きたら良いんじゃない?とか大人しい性格だとか思われがちなのですが、これからは他と支えながら過ごしていけるよう、心がけたいと思います。