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怒りの乗越え方と子育てをする上での心持ち

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いつも拝見しており、お坊様のお言葉には救われるばかりです。

やり場のない怒りの乗越え方と、子育てをする上での感情に振り回されない心持ちを教えて下さい。

昼過ぎ、11ヶ月の子供をベビーカーに乗せ
既に青信号になっていた、自宅前の見通しの良い交差点の横断歩道を渡り始めたところ
軽自動車が減速する事なく信号無視で左折し、そのまま進入して行きました。

停止中の他のドライバーも目が点
在宅勤務中の夫もベランダで偶然一部始終を見ており怒り心頭でした。
当の私も動転する気持ちを何とか抑えつつ、子供の安全を確認する他何も出来ませんでした。

あと一瞬でもタイミングが違っていれば
子供はどうなっていたことか…

何とか帰宅してからも一部始終が頭から離れず、吐き気が止まりません。

子育て世代への様々な恩恵には、十分感謝しております。
優遇するのが当然とは思っていません。
ただ…常識まで問われてしまう世の中になってしまったんでしょうか?

子育て世代は疎ましい存在でしょうか。
私が子持ちで、女だったから軽んじられた?
様々な価値観があるのは、分かっているつもりです。

それでも…これからの世の中を担っていく子供たちへの不憫さに胸が痛くなります。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ご無事で何よりです。

はじめまして。
大変びっくりされたでしょうね。
憤りは然るべきと感じます。

さて、まず「子育て世代は疎ましい」か?というご質問ですが、
しろたえさんのご質問を読ませていただくなかで、今回起こった車にひかれそうになったこと、については子育て世代かどうかとは関係ないと思います。
これは、「信号無視」という、明らかな交通ルール違反です。
例え信号を無視していない右左折であったとしても、横断歩道を渡る人がいないか、目視にて確認することが交通ルールです。
女だから、子育て中だから、とは関係ありません。

子育てはお子さんが何歳になっても大変だと思います。
自分一人の命だけではなく、目の前の小さな命も守らなくてはならない。
自分だけだったらなんでもなかったことに、怒り、不安、悲しみを覚えることも多いでしょう。

怒りのコントロールというのは本当に難しいです。
怒りを覚えることは悪いことではありません。
ただ抑えるのではなく、状況を正しく把握し、整理し、さらに、自分の感情を整理する。

質問の内容のような出来事だと、相手に怒りをぶつけることができないので、なおさら感情のやり場に困るかもしれません。
たとえ、相手に怒りをぶつけられる状況にあったとしても、それが解決法とはいえません。
相手を変えることはさらに難しいことです。
私の側を変える、もっといえば、私のものの見方を変えることが大切だと思います。
どうしても人は自分の一つの見方に寄りがちです。

状況を整理する、感情を整理するということは、その「自分の見方」以外の見方がないか探すことです。
例えば、怒り、といいますが、あなたのその事故の時の感情は「怒り」だけではなかったと思います。
「怒り」以外にどんな感情がありましたか?

私も、子どもたちが安心していける社会であるといいなぁと思います。
しろたえさんの参考になれば幸いです。

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単なる不注意では?

車が信号無視で左折の状況で、青信号の横断歩道に?
状況はよくわかりませんが、車のフロントガラスの枠(柱)の死角に歩行者や自転車すっぽり入って、ドライバーから見えていないことはけっこうよくあります。
もちろん、左折で横断歩道を横切る場合は徐行がルールですが。
悪意や敵意があって故意にやっていることは稀でしょう。
単なる不注意だと思います。
仏教では、心は無常だと考えます。
だから、人間の集中力には限界があり、人間は必ずミスをすると私は思います。
怒りはストレスの原因になり、健康にも良くありません。
「あー怖かった。危なかった。」
で思考を終えて、それ以上の怒りの妄想雑念を膨らませなくて良いと思います。

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質問者からのお礼

お二方、お時間割いてご回答いただきありがとうございます。

唯称様
子供に危険が迫った状況だったので、振り返ると非常に感情的になっていた事が分かりました。
ただ今回は、取り返しが付かない事も起こりうる事柄だったので相手に問うてしまう気持ちがどうしてもあります。

>相手に感情をぶつけても、解決にはならない
こちらのお言葉には、ハッと考えさせられました。
この年齢になってお恥ずかしいですが、"自分のものの見方を変える"事が必要になってくるなと思いました。
感情的にならず、冷静に様々な立場から考えられる様に子供と努力していきたいです。

願誉浄史様
不注意が許される場面であれば、ここまで私も感情的にはなりません。
大切な存在に危害が加えられても、"人間はミスをするもの"で片づけられる事柄でしょうか?

しかし今回の事柄で、いかに私が感情的な人間であるかがよく判りました。
仮に相手側の不注意だとしても、皮肉ですが自分の気づきになり学びとして自己の成長に繋げたいです。

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