子育てに不安を感じている回答受付中
30代後半の女性です。
悩みに悩んだ末、先月第一子を出産しました。
私は機能不全家族で育ち、両親は精神疾患や発達障害があり、虐待も受けました。
遺伝なのか、自分自身も非常に後ろ向きで不安を感じやすい性格です。
以前通っていたクリニックで辛い経験があったため、現在は心療内科には通っていません。
家族愛を知らずに育ったため、他人を信頼することが苦手で、自分にも自信が持てず、自己肯定感が低いです。
奇跡的に結婚し、子どもにも恵まれましたが、
「本当に子どもを愛し、育てていけるのか」と不安が尽きません。
円形脱毛症になるくらい子どもを持つかどうか長年悩み、やっと決心して出産しました。しかし、実際に産んでみると、子どもをうまく愛せません。
子どもは本当にかわいいです。けれども、子どもにとって私が恥ずかしい存在ではないかと毎日不安になり、子どもと接するたびにストレスを感じています。
私が両親に対して感じていたように、容姿も良くなく、年齢も高い私が母親として「毒親」と思われたらどうしようと心配です。
異常だとわかっていても、大きくなった子どもから憎悪を向けられ、殺されるのではないかとまで考えてしまうことがあります。
子どもの表情や仕草はとてもかわいいのですが、時々、自分に似た顔でかわいくないと感じてしまい、「子どもができる前の生活に戻りたい」と思うこともあります。後戻りできない人生に悲観し、そんなことを考えてしまう自分に罪悪感を覚えます。
こんなネガティブな性格を変えたいです。どういう心構えでいれば、少しでも楽になれるでしょうか。また、その心構えを維持するために、どんな行動をとればよいか教えてください。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ご相談くださり、ありがとうございます。
あなたがどれほど葛藤を抱えながらも、真剣に「母として、人としてどう生きていくか」を考えておられるか。その切実な想いが、文章の一文一文から痛いほど伝わってきました。
まず、こうして悩みを言葉にできたこと、そして「変わりたい」と願っていること。それ自体が、あなたの中に「子どもと真剣に向き合いたい」という深い愛の証です。あなたは、もう十分に“良い母親になろう”とされていると思います。
「子どもをちゃんと愛せていない気がする」「私なんかが親でいいのか」
こうした問いは、愛していないからではなく、本気で愛そうとしているからこそ生まれるものです。
あなたは、ご自身の生い立ちのなかで「愛されなかった」「信じてもらえなかった」そんな経験を積み重ねてこられたのですね。だからこそ、これから出会う「わが子の傷み」にも、きっと誰よりも敏感に気づけると思います。“親として完璧であること”よりも、“子どもの苦しみに気づける心”があることの方が、私は親として大切な事だと思います。
「こんな母親でいいのか」と悩む姿。「子どもに愛されたい」「自分もちゃんと愛したい」ともがく姿。それはすべて、“子どもを大切にしたい”という祈りです。どうか今のあなた自身を、見捨てないでください。自分の不完全さに気づけることは、育児の最大の強みになると思います。
「こんな母親でいいのか」と迷うあなたの姿こそ、子どもへの贈りものです。不安を感じながらも目をそらさず、自分を見つめようとするその心は、何よりも尊いと私は思います。
その気持ちを支えるために、日々できることを3つご紹介します。
①「今日できたこと」を一つ書き出す。「おむつを替えた」「寝顔を見て安心した」など、小さな積み重ねが自信につながります。
②「こうでなくていい」と自分に声をかける。「笑えなくてもいいよ」「疲れてても、あなたは母親だよ」と、心にやさしい言葉を。
③孤独を抱えず、誰かとつながる。話すことで心が軽くなることがあります。匿名相談でもかまいません。
仏教では「人は皆、迷いの中にある」と説かれます。迷いながら、それでも愛そうと手探りで進むあなたの姿は、まさに“親になる”という営みそのものだと思います。
どうか、あなたの優しさを忘れないでください。あなたは、ひとりではありません。
言葉をかけていこう。自分にも返ってきて安心や自信になっていく
ご出産、おめでとうございます。本当によく頑張ったわね。お腹で育ってくれた命との対面。ようやく会えたわねという喜びと、これから親として子どもを育てる責任も感じておられることでしょうね。
子育てをするときに、自分が育った環境が基準となりやすく、親をモデルケースにしがちです。良き影響があれば、親のようになりたいと描いたり、反対に親のようになれないとプレッシャーにもある。
あなたが育った環境では、家族間のコミュニケーションが難しかったり、親という存在に気を遣い振り回され、傷ついてきたこともありましたよね。子どもにとって良き親・子育て・環境を経験出来ずに生きてこられた今、自分の子育てに対して大きな不安もあるでしょうね。愛を注ぎ、あたたかな環境を整えてあげられるのだろうか。どのように接すればいいのかと、怖さもあると思います。
でもね、子育ては夫婦一緒に取り組むもの。どうしてあげたいのか、どんな環境が家族にとって必要なのかを、夫さんとゆっくり話し合いながら、形にしていけばいいのですよ。
そして、地域にはたくさんのサポートがあります。
子ども家庭センター(子育て世代包括支援センター)では、保健師や母子保健推進委員と繋がったり、子育てのあらゆる相談ができますからね。安心して頼ってくださいね。
新生児は、まだまだ小さくて弱い存在。全身で母を求める姿に愛おしさも増してきますよ。「気持ちいいね。よかったね。嬉しいね」と言葉をかけていきましょう。それは、自分にも返ってきて、ちゃんと子育てが出来ているという安心や自信になっていきますからね。お子さんも、「あーうー」と反応してくれます。あなたの声や表情からも、愛情が伝わりますからね。そうやって、夫婦で一緒に子育てをね。
育児サークルやママ達との繋がりなども、広げていけたらいいわね。
子育てに関しては、いつでも相談にのりますよ。ハスノハも頼ってくださいね。
お子さまの健やかな成長を、願っています。
質問者からのお礼
温かいお言葉やご助言をいただき、ありがとうございました。
“親として完璧であること”よりも、“子どもの苦しみに気づける心”があること、
こちらの言葉がとても心に響き、前向きな気持ちになれました。
ご親身に寄り添っていただいたおかげで、今まで気づくことができなかった「子どもと真剣に向き合いたい」という気持ちにも気づくことができました。
辛くなった際はいただいたアドバイスを見返して、少しずつでも前進していきたいと思います。
お忙しい中、丁寧に対応していただき、改めて感謝申し上げます。