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社会に適合しない私はそれでも社会に出るべきか

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有り難し有り難し 19

幼少期から集団生活が苦手で、窮屈な思いをしてきました。

苦しみながらも中学、高校、大学と卒業し、
企業に就職しましたが、人間関係のトラブルから、2年前にうつ病を患い、そのまま退職しました。

その後、一年間、別の会社でパート勤務で働き、妊娠、今は育児休暇を取得しています。
育児休暇が終了した後、社会復帰するべきか悩んでいます。

気持ちとしては社会に戻り働きたいのですが、今までどの環境でも何処か馴染めず、浮いていました。
うまく自分の気持ちを抑える事のできない私はクビにはならないまでも、関わり合いになりたくない人とみなされていたと思います。
小さな人間関係のつまづきにいつもストレスを感じ、嫌がらせもいっぱい受けました。
私はまだ30代前半なのに白髪がかなり目立ちます。
それでも社会に戻りたいと思うのは、お金のためというより、もしかしたら私を受け入れてくれる社会、私が活躍できる社会が何処かにあるのではないかという淡い希望からです。

しかし、一方でこれだけ社会に適合できていなかったのだから、もう諦めて家に留まった方が良いという気持ちもあります。

以前、テレビで家に10年以上引きこもっている人の特集をしていました。
その人は引きこもっている理由として自分は小説家になる夢を追って小説を書いていると、10年以上かかっているが、それでも夢を諦めたくないと言っていました。

私は彼とはベクトルは逆ですが、考え方は同じなのだと思います。
小説なんて書けないと分かっていても、その夢に縋るのと同じで
社会で活躍なんてできないと分かっていても、夢に縋っています。

生活のために働く必要はない今の状況において、
私は働かない方が社会のためになると思います。
子供のためにも良いと思います。

しかし、もう一回働きたいという気持ちがどうしても拭いされません。
こんな私にアドバイスをいただけないでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

一隅を照らす

たぬきさま
なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。

学生時代も社会人になってからも、集団生活というものが苦手なのですね。その苦手意識から強いストレスを感じ、白髪も目立つほどになっているとのこと。本当に苦しい日々を歩んでいらっしゃったのだと思います。今までよく頑張っていらっしゃいましたね。

今現在は、生活のために働く必要はないとのこと。でも、外出に出て働きたいという思いがあるのですね。これが、たぬきさんの偽らざる心情なのではないですか。

あることを、やって後悔することも、やらずに後悔することもあるでしょう。どちらにしても、自分の意思に沿わぬことをした時に、後悔が生まれるのだと思います。

たぬきさんは「外に出て働きたい、社会と関わりたい」という意思をお持ちです。であれば、それに従うのがよろしいのではないでしょうか。

「活躍」と言いますが、目立つようなことをするばかりが活躍ではありません。天台宗を開かれた最澄さまの言葉に「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」という言葉があります。

社会のほんの片隅を照らすような小さく見えることであっても、誠心誠意、自分の出来ることをする。そんな人は「国の宝」と言える、という意味に捉えられます。

幸い「生活のために働く必要はない」ということですから、業態や働くペースなどは、かなり選べるのではないでしょうか。ご自身に合った無理なくできるお仕事を、じっくりお探しになって頂ければと思います。

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有り難し
おきもち

浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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質問者からのお礼

浦上様

アドバイス頂き、ありがとうございました。
働きたい気持ちはあるのですが、その事によって周りを不幸にしてしまわないかがとても心配です。

自分では気をつけているつもりでも周りを不快にさせてしまう星回りの様で。。。

こんな自分でも受け入れてくれる社会があるか探してみたいと思います。

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