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母の死がまだ受け入れられません

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有り難し有り難し 11

母が旅立ってもうすぐで5ヶ月が経ちます。
フッとした瞬間に寂しさや哀しさが押し寄せてきます。
また母が亡くなる少し前の状況を思い出し、胸が苦しくなります。
母は癌でした。延命治療のために抗がん剤治療をしていましたが、亡くなる2ヶ月ほど前に抗がん剤をやめました。そこから痛み止めを服用し、だんだんいつもの母ではなくなっていきました。ボーッと鏡を見つめたり、意味のわからないことを言ったり。でも急にいつもの母に戻る。そんな日々が続き、亡くなる1週間前には1日中起きて家の中を徘徊したり、「どうしてこうなっちゃったんだろう」とか「どうしよう」とか「さっ!しっかりしなきゃ」と言うようになりました。薬で朦朧としつつも自我はあり、葛藤していたのだと思います。その時の母はどんな気持ちだったんだろう…と思うと胸が苦しくて張り裂けそうになります。
あんなに頑張っていた母。絶対癌に負けない!私は奇跡を起こすんだ!といつも笑顔だった母。怖かっただろうし、苦しかっただろうし、辛かっただろうと思います。
私はそんな母にまだ、良く頑張ったね‼︎と言えません。まだ母の死が受け入れられないんです。もっと母と一緒にいたかった。もっと苦しませずに看取ってあげたかった。
コロナのこともあり、自宅で看取りました。
でも病院にいれば最後あんなに苦しそうに呼吸させずに済んだかもしれない。首が青くならずに、もっと安らかに眠らせてあげられたかもしれない。お母さんごめんね。
そんなことを思って胸が苦しくなります。
いつか私は母の死を受け入れられるのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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もうそろそろです。

ちこさんのご心痛お察し申し上げます。

お父様の手術が受けられてよかったですね。

お母様のこと考えれば考える程お辛いと存じます。
一つ言えることは、どのような状況であっても、お母様はお母様として一生懸命に生きられたということです。たしかに病気という症状はあったかもしれませんが、それはあくまで肉体的なことです。今は、その肉体を離れ(捨て)た意識(思い)は少なくとも晩年のような状況ではなく安穏なる心境と思ってください。

癌については、前にも私自身のことを書きました。たしかに抗がん剤治療は苦しかったと思いますが、さらに緩和治療になるとどうしても、別の副作用は出てきます。それでも頑張られたのです。それでをちこさんには認められたかったでしょう。朦朧とした姿を晒してまでも。
同時に、ちこさんがお母様に対して行った看護や方法なども、すべて受け入れられています。何も後悔することはないのです。

人はいつかは死を迎えます。どんな人でも老少不定です。それぞれに役目や使命があって親子、夫婦、兄弟としての縁を結び、この世に誕生してきます。
そして、今回の人生のすべき事(体験したいこと)が終われば、この世から次のステージへと進み(移り)ます。
ちこさんとお母様も、深い縁にて多くのことを経験をされました。今のそれは継続中でもあります。
こうして、悲しむこと辛き思いをすることも、全部、ちこさんの経験となっているのです。ゆえに、ちこさんがこれから生きている為にもこの経験は生かされます。

さあ、もうそろそろお母様を許し、よく頑張ったね!と思いっ切り泣いてください。泣き切った時、何を感じて頂けると思いますし、受け入れることができるでしょう。すぐ横にお母様がいるのです。

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質問者からのお礼

母の納骨が無事に終わり、
私の気持ちも少しずつ前に進みつつあります。
ありがとうございました。

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