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成功出来ない理由

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世界一愛される大道芸人になるという夢を抱き、日々努力をしています。
ですが、知り合いの大道芸人さんたちのように、ブログやFacebookなどでファンの方からコメントをたくさんもらえるような人になかなかなっていきません。

単純に活動回数が少ないからかもしれませんが、良く、家族を大切に出来ないと成功しない、というような話を聞きます。
私は家族を捨てて家出してます。
家を出るまでに、大好きだった母親には精一杯出来る限りの親孝行をしたつもりで、後悔はありません。
ですが、身勝手だった父親は今でもキライです。

人から
『嫌ってもいいけど感謝はしないとね』
と言われました。

父親がとにかく大嫌いで、感謝なんて出来そうにありません。

それなら、代わりにこの世に生を受けたことに感謝してみよう、って考えたんですが、それも無理でした。

幼い頃から学生時代ずっといじめられ続けた私は、常に
“私なんて消えてなくなればいい”
と思いながら生きて来ました。
自殺願望みたいなものです。
だから、生を与えてくれたことやここまで育ててくれたことになんて感謝出来ないし、いっそ生んでくれなきゃ良かったとすら思います。

ずっとずっといじめられっ子で何一つ頑張れなかった私が、大道芸の夢だけは諦めずに頑張ろう、って、思えているんです。
何もかもを怖がって1歩も踏み出せなかった私が、夢のために留学も経験しました。
きっと死ぬまでやり続けるんだろうなと思えるほど、大好きな仕事です。
足かせになる全てのものを取り除きたい。

父親への確執があるうちは成功出来ないんでしょうか?
また、私はどうするべきなんでしょうか?


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分を褒める

モコさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します。

大道芸人というと、私も知人にチンドン屋さんがいたり、仕事を辞めてクラウンを目指し始めた方がいたり、案外身近に感じます。
モコさんは目標を、知名度や収入や芸のレベルではなく、「世界一愛される」というところに置いているのですね。個性的な目標で、とても良いと思います。

さて、ブログやFacebookにたくさんコメントの付く方がいますね。それがイコール愛されているという事になるのかどうか分かりませんが、そういう方は自分からもよくコメントをしているような気がします。他者に多く関われば、相手からも関わりを持ってくれるということでしょうか。

また、愛される人は、愛され慣れているように思います。幼少期に愛情を受けて育つと、自然と人に愛情を返すことができるのではないでしょうか。
モコさんは、母親はともかくとして、お父さまのことは嫌いなのですね。また、いじめられ続けていたということは、学生時代の友達も嫌いでしょうか。

自分の記憶に、深く潜ってみて下さい。幼少時、小学生、中学生、高校生…。
お父さんとの間に、なにかひとつでも良い思い出はありませんか?
一度ぐらい、守ってくれた友人はいませんか?

つい先日「上手く笑えない」という問答がありました。
http://hasunoha.jp/questions/505
暴力的な父とおびえている母の間で育ち、笑うことが苦手なのだそうです。
しかし僧侶からの回答を読み、親からの愛情があったことに気付かれました(下の方の「質問者からのお礼」に書いてあります)。きっと今後、家族との新しい関係性を築いていくことでしょう。

モコさん。『身近な人を愛せず、自分のことすら「消えてなくなればいい」』と思っている人に対し、モコさんは愛情を持って接することが出来ますか? 自分が自分を大切に思っていないのに、他者に大切に思ってもらうのは難しいのではないでしょうか? そんな人は心配することは出来ても、晴れやかな愛情を持つのは難しいのではないでしょうか。

父親への確執よりも前に、まずご自身のことです。大道芸への夢を持ち努力し続けているモコさんですから、そんな自分を認め、誇らしく思って頂くことから始めてみてはいかがでしょうか。

目標に一歩でも近づけるよう、心より念じております。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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親を憎むは自分を憎むに同じ

親という存在はこの世にあなたを存在させた存在です。
どんな最低な親であっても、憎んだり怨めばその怒り(瞋恚)のエネルギーは絶対に自分に還ってきてしまうということだけは覚えておいてください。
つまり、親のみならず誰かを憎めばそのエネルギーが仕事にも影響を及ぼし支障をきたすということです。
そもそも人を評価するなら最低10は評価すべきです。
その中で9憎んで、9嫌っても、1くらいは良い所を探せるはずです。
10の内1でも赦すエネルギーにしておくことが無ければあなたは自滅します。
何故人を悪くしか言わない、ということは毒ガスを発生させることです。
それがあなたの心の中で自分で起こしていることだからです。
自分を全否定している行為に等しいということです。
赦す心が少しでもあれば、あなたの心の中で救世主的善玉菌として働き、あなたの人生を幸せにするからです。
あなたのワガママ自分勝手オヤジのイイトコ探しならば「100歩譲って自分らしく人生を謳歌して生きていて自由」とか「人に迷惑かけてもそれを感じない鈍感力に恵まれている」「家族を路頭に迷わせるほどの貧困にはさせなかった」など(^▽^;)。

ちなみに、わたしは川原彰さんという大道芸人をリスペクトしています。
ご存知かと思いますが、あの人ほど人を愉快にさせる人はいないと思っています。
人を元気づけるチカラ、笑い、トークスキル、共感力、間の取り方、すべてを持っている天才大道芸人であると思っています。
ネタの中でいつも「糸魚川の母が…」という感謝の心も持っていますね(^<^)
成功と言うのは一面だけいい恰好していることではありません。
お金、認知度などの成功より、自分の精神が健全であることの方が、
成功して不幸になっている人や、成功しても怒りや恨みを超えられない人よりも価値のあることであると私は思いますよ。
(^<^)  

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おきもち

多かれ少なかれ皆持ってます。

 モコさん。お釈迦様の話にこんな話があります。
 ある日、子供を幼くして亡くした母親がお釈迦様に相談に来ました。
母「私は何でもしますから、この子を生き変えさせてください。」
釈迦「分かった、それなら、あなたが、死人を出したことのない家を見つけることができたなら、子供を生き返らせてあげよう。」と言いました。
でも見つからずに死はどこにでも誰にでも訪れるものであるという無常を母親は理解し子供の死を素直に受け入れた・・・。
あなたは「父親への確執があるうちは成功出来ないんでしょうか?」と言っておられますが、誰にでも親や友人関係で悩んだことはあるのではないでしょうか?ワシからは一言。「あなただけではありません。」それをどう克服するかは千差万別あります。自分らしい解決方法をいつか見出されると思います。後、芸人として成功することと父親の確執が解消することとは別の問題です。練習不足、勉強不足、表現不足などなど。自分の責任を人に転嫁するな。今、解決できない問題より目の前で努力次第で解決できる大道芸を何とかした方がよっぽど良いのではないですか?
 大道芸で成功するのはほんの一握りの世界であることはあなた自身が良く知っているのではありませんか?芸人なら、いじめ、父親との確執を芸の肥やしにしなさい。因みにワシは過去の体験をhasunohaの回答で肥やしにしています。確認してみて下さい。と言いたいですが、時間は限られておりますので、これを読んだら、すぐに、大道芸の練習、勉強に励んでください。

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あなたの小さな悩み相談お答えします  私があなたの悩みを解決するのでは...
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成功への因・縁を調えること

モコ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

まず、成功とは何か・・これは各々の価値観においても様々に異なるものとなるため、「これが成功です」とは一概に言えないものですが、関連して、少し「幸せ」について扱っている以下の内容をまず少しご参照下さい。

問い「生きる目的が見つからず、就職するのが憂鬱です」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1003004333.html

『・・この人生での良い報い、良い結果を求めたいのであれば、やはり、そのための因・縁(条件)が必要となります。何もその因・縁を積まずにして、どこかから良い報い、幸せが勝手にやってくるわけはありません。種も発芽するには、水や光や養分やと発芽のための因・縁が必要であり、種だけで水や光や養分などの因・縁無しで発芽という結果が生じるものではありません。幸せという芽を出すためには、それなりの因・縁が必要であり、仏教では、それこそが「善い行い」となる次第でございます。・・』

モコ様にとっては、「世界一愛される大道芸人になる」ということが、その成功、幸せとなるのでしょうが、そのためには当然に様々な原因や条件(縁)が必要となります。未だ成功に至っていないというのは、その因・縁が十分に調っていないからであります。

その調っていない一つの原因として、父親への確執があるとの考えのようですが、それが成功の足枷になっているかどうかと言いますと、拙生はあまり影響としては微小ではないかとは存じます。

もちろん、父親からモコ様の活動への理解が得られていないことで、普通であれば受けれるような援助・支援が全く受けれずに、十分な活動ができていないということがあるならば、それは原因の一つとして考えても構わないかとは存じます。

とにかく確執云々よりも、実際にその世界で成功されている方がそれまでに一体どのような因・縁を調えて精進努力してこられたかを詳細に見極められて、その因・縁をご自身でも一つ一つ調えていかれることをお勧めさせて頂きたいと存じております。その一つに、もしも家族のことや父親とのことなどもあるならば、やはり素直に改善させることもお考えを頂けましたらと存じております。

ご成功を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

皆さま、ご回答をありがとうございました。
特に、仕事柄目指しているのは唯一無二の存在ですので、目標を“個性的”と言ってくださった浦上様のコメントがとても嬉しかったです。
また、最後の方のコメントで、過去に何度も“自分を大切に”と近しい人に言われ続けていたことを思い出させてくれました。
あなたが大道芸人として足りないものは、自分に自信を持つこと。
人と比較なんかしてないで、上を目指しなさい。
先輩からもお友達からも、実は今までにたくさん良いアドバイスをいただいていたことを、改めて認識させていただきました。

ちょうど質問を投げかけさせていただいたときは、本当に色々なことが重なって落ち込んでいた時でした。
何を持って成功・失敗とするかの線引きは難しいところですが、明確に“自分の納得していない”状況であったことは事実です。
非難も批判も揶揄、誹謗中傷も何もかも気にならなくなるくらい、しっかりと自信が持てるように練習に励み、自分が信じて目指す道を突き進んでまいりたいと思います。

最初はためらいもありましたが、質問を書かせていただいて、本当に良かったです。
皆さま、ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ