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貪欲とは

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有り難し有り難し 11

貪欲は仏教では十悪の一つですが、自己のために欲深くなることは、一概に好ましくないことなのでしょうか?

例えば、おしゃれをしたり、旅行に行ったり、美味しい物を食べたりすることも、十悪の一つなのでしょうか?

仕事などで高い理想を持ち貪欲になることは、好ましいことだと私は感じるのですが、自己のために必要以上に欲深くなることは、贅沢し過ぎなのではないかと罪悪感を抱いてしまいます。
一方で、娯楽は生きる活力にもなりますし、生きている間にこの世の様々な素晴らしさに触れることも、非常に貴重なのではないかと感じます。

良い意味で貪欲になれと他者から言われたこともありますが、貪欲と贅沢とは何が違うのでしょうか?
また仕事や娯楽の捉え方についても、教えて頂きたいです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

まみれて己を見失わなければ

おしゃれをしたり、旅行に行ったり、美味しい物を食べたりするのは構わないかと。
それに現代社会において向上心、ということであるならばそれは別に構わないのではないかな、とは思いますが。

ただ貪欲にまみれるあまり、おのれを見失うな、ということを心に留めていただければよろしいかと思います。
人間の欲というものは底を知りません、鳴門の大渦のようにただひたすらに次から次へと沸き起こり続けます。
その欲にまみれ、呑まれてしまって自分の進むべき道、もしくは人の道理を外れてしまわぬようにご注意いただければよろしいかと思います。

貪欲と贅沢の違いは「必要以上に所持すること」、ではないでしょうか。

・履きもしない靴を買って飾って並べる
・食べるか分からないものを必要以上に買い込む など

本来は「衣食支心命」という言葉にもありますが「着るものや食べるものは心身を支えるのみにして」、というのがよろしいかと思われますが付き合いやら何やらあったり今の時代ですからそこまでは考えなくてもよろしいかと。
ただ無駄なものは出すことなく、自らが生きるため、必要なものなのであれば別に構わないとは思いますよ。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
そこまでは考えなくて構わないという言葉を頂き、少し気が楽になりました。

この恵まれた国、時代に生きているからこそ、今までどうしても、必要以上の物事を欲することは好ましくないのではないかと、貧しい人々に対する罪悪感を拭いきれませんでした。
自分がこうして今、様々な物事に触れ手に入れられることに感謝し、これからは程よく貪欲に
人生を楽しめたらと思います。

春から社会人になるので、今までより行動範囲やお金の使い方が大きくなりそうで心配していましたが、気にし過ぎず無駄にだけならないようすれば、それで良いのだと思えるようになりたいです。

「煩悩」問答一覧

「足るを知る」と「向上心」のバランス

明けましておめでとうございます。 全ての皆様にとって、健やかな一年となることを祈念いたします。   *   「足るを知る」と「向上心」をどうバランスさせるかについて質問です。   ■質問の内容 ・人間の煩悩はキリがありません ・煩悩とうまく付き合うために「知足」が重要との理解です ・一方で、より良い生を営むには、「向上心」が必要です ・しかし「知足」「向上心」は、ときに相容れないように思われます ・そこで、両者の使い分けについて、ご意見を頂戴したかったもの   ■質問の背景 ・私は肉体や精神、能力等の向上(=欲求を満たせる自分に成長すること)を目標として努力してきました ・結果、自分自身や周りの人の幸せを実現できると考えてきたためです ・しかしある時、幸福度は上昇していないことに気付きました ・そんな時に「知足」の重要性に気付き、「向上心」との折り合わせについて強い興味を抱いたものです   ・両者の使い分け方法について、下記2パターン考えました   ■仮説① 行為の目的(相手のため/自分のため)で、以下の通り使い分けるべき 【良さそうな例】 A「相手のため」×「向上心」 (例)より喜ばれる仕事をしたい B「自分のため」×「知 足」 (例)菜食で十分 【悪そうな例】 C「相手のため」×「知 足」 (例)今の仕事の質で十分 D「自分のため」×「向上心」 (例)より美味しい食事をしたい   ■仮説② ・「知足」と「向上心」のバランスを考える必要は無い。 ・自らの欲求を満たせる自分に成長する「向上心」が重要である ・逆説的だが、向上心(欲望)を満たした経験により「足るライン」を把握できるようになる ・肥大する向上心(欲望)を実現した経験が、「自らを満たさない、長く続かない」ことを体感させる ・知足は、頭で理解するものではない。体得させる必要がある    (例)お金をもっと稼ぎ、食事にお金をかける。結果、最高級の焼肉もファミチキも両方美味しいし、どっちも幸せで、(実は)どっちも大差ないことを体感する。 しかしずっと貧しいままだと、どうしてもやせ我慢での知足となる。「知足の習得」には、欲求を満たして「こんなもんか」という体験が必要不可欠。 お釈迦様が王子の頃に豊かだったことは、悟るための必須条件。。?   少し漠然とした問いで申し訳ございません。 どうぞよろしくお願い致します。

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