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曹洞宗における分骨について

回答数回答 1
有り難し有り難し 6

祖母が先日亡くなった者です。
葬式も終わり、現在は四十九日法要と納骨後の段取りを決めているところです。

しかし、遺骨について少々困っていることがあります。
祖母は入院中の突然死でしたので、遺言書も口頭での死後の整理についての指示も残されていません。

何より、分骨や仏壇の大事にしていた仏像などの管理については一言も話を聞けていませんでした。

この先どのように供養すべきか検討していると、
叔父が私と母に無断で「長谷寺に分骨をする」「仏壇の仏像は俺があげたものだから回収する」と言って問い合わせなどし始めているのです。

勿論生前から祖母が希望していたり祖母が本当に大好きなお寺であったりすれば賛成なのです。
しかし、実際には祖母はあくまでも(失礼な言い方ですが)「美しい観光地」として好んでいました。

更に生前に祖母は母に「(菩提寺はあるけど)出来れば自宅の傍に骨を埋めて欲しい」と話していたといいます。
もしその言葉が本音であればと考えると、菩提寺から遠く離れた縁のないお寺に分骨するのは果たして良いのか悩んでしまっています。

そこで、

・曹洞宗における分骨に対する考え

・遺族の意向で仏さまの意志と関係なく分骨してしまって良いのか

・分骨した場合、合葬になるということは、骨が他人のものと混ぜられてしまうのか

・祖母が好んで仏壇に置いていた仏像はそのまま置いておくべきか

以上について伺えたらと存じます。

何より祖父と叔父が仏教についてあまり詳しくないので、
祖母の意志と関係なく暴走してしまっているのではないかと心配です。
もし宜しければ助言いただけると幸いです。
よろしくお願い致します


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

こんにちは。お悔やみを申し上げます。曹洞宗です。

 ご質問の件について「曹洞宗としてはこうです」という事は特にないと思いますが、
 お葬式に関しては、お寺に対して「よその檀家さんのお葬式を勝手にしてはいけない」という通知が来ています。これはお葬式が故人がそのお寺の住職の弟子となることで、仏さまの弟子になるという内容のものだからです。
 (菩提(お墓のあるお寺)でお葬式をしてください、という事です)

 ですのでご質問の件に関しては、原則として祭祀継承者(今後仏壇やお墓を管理し、お年忌などを行う人)と、菩提のお寺さんとの相談で決め、最終的には祭祀継承者の判断になると思います。一方で、祭祀継承者は、親族であるあなたやあなたのお母様にも話を通すのが道理でしょう。

・曹洞宗における分骨に対する考え
 私はあまり分骨というのは聞きませんし、檀家さんの中では今まで分骨をしたお宅はありませんが、菩提のお寺が許可し、分骨先のお寺で受け入れてもらえるなら問題ないでしょう。尚、分骨の際は市町村に申請する必要があると思います。

・遺族の意向で仏さま(←故人という事かな)の意志と関係なく分骨してしまって良いのか
 ご遺族の気持ちがそれを求めてるいるのでしたら良いと思います。

・分骨した場合、合葬になるということは、骨が他人のものと混ぜられてしまうのか
 分骨先に確認をとると良いと思いますが、「合葬」とは他の人と一緒の場所に(混ぜて)納めるものだと思います。

・祖母が好んで仏壇に置いていた仏像はそのまま置いておくべきか
 ご遺族の意向で良いですが、心情的には置いておいた方がよろしいかと思いました。

 どちらにしても、何度も書きました通り原則としては、祭祀継承者の方と菩提のお寺で相談して決める形になると思います(お寺のご住職もあまりにおかしな事をしようとしたら注意してくれると思います)。祭祀継承者の方にお気持ちを伝える事は必要ですが、親戚の中でも様々な意見があるので、まとまらなくなりますので、最終的にはご自分の考えと違っても祭祀継承者の考えを尊重するようにしましょう。(あなたのお母様が祭祀継承者であるならば、あなたのお母様のご意見が尊重されるべきでしょう)

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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質問者からのお礼

ありがとうございました。
あれからお答えいただいた文章を見せながら叔父を説得し、無事に祖母は分骨されることなくお墓に入ることができました。
もしお答えいただけていなかったら叔父は分骨してしまっていたかもしれません。本当にありがとうございました。

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