hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

本人が望まなかった形で納骨される

回答数回答 1
有り難し有り難し 8

昨年母方の祖母が亡くなりました。
私はただ一人の孫の立場にあります。下記の人物は私からみた立場を記載しています。

数週間後に納骨を行う予定ですが、生前に祖母本人が希望しなかった方法で納骨されようとしており、これを止めるべきか悩んでおります。

祖母は生前から祖父と仲が非常に悪く、望まぬ結婚であったことや、祖父や祖父の家から嫌がらせを受けていたと孫の私に言っていました。

そのような事情から、生前に私や母、近所の仲の良い友達、祖父母と同居している叔父(母親の弟)と叔母などに「祖父の家の墓には入りたくない」と常々言っておりました。

葬儀などの手続きは生前の祖母の指名で叔父が行い、納骨に関する手続きも叔父が行っているのですが、叔父は祖父の家の墓に納骨することを決定しました。

叔父は当然「祖父の家の墓には入りたくない」という生前の要望を知っているはずなのですが、これを無視している形です。

永代供養墓や、叔父から許可がでれば私の家庭の墓に入ること(生前本人に提案済)など他に手段はいくらでもあったはずで、私は祖父の家への納骨を考え直して欲しいことを進言しました。

しかし叔父叔母は聞く耳を持たず、母親からは「○○(祖父母の名字)じゃない人間が口を出すな!」と言われ、全く聞き入れられない状態です。

「祖父の家の墓には入りたくない」という生前の願いを踏みにじるような形で納骨が行われては、墓参りの度に祖父の家への納骨を止められなかったことを後悔しつづけるのではないかと思っています。

本心ではどんな汚い手を使ってでも遺骨を守りたいのですが、孫の立場では止めることは難しいとわかっています。

このままではずっと後悔が残り続けてしまい、祖母に合わせる顔がないです。本人が望まなかった形で納骨されて供養になるのでしょうか?


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

難しいのかなと感じます。

ご質問拝読しました。
お気持ちはよくわかります。

望まぬ結婚、
婚家との折り合いが悪い、
伴侶との不仲、
どれをとっでも、
亡くなった後くらいは
せめて別にして欲しい。
ごもっともだと思います。

おばあさまも必ずや
そう思っていらっしゃると、
思います。

困った問題ですね。

もう亡くなっているのだから、
納める場所があるのに、
他に納めたら世間体が悪い。

ということなのでしょう。

愚僧も納骨埋葬法要の時に、
こうした事例に遭うことが、
ございますが、
敢えてご事情は伺いません。

こうした事情とは、
姓が違う方の納骨です。

生前我慢してきて、
亡くなってからは自由になりたい。

おっしゃるとおりです。

ではどうしたらいいのか?

婚礼もそうですが、
葬儀も多くは葬家、
とりわけ祭祀継承者、
喪主を中心に行います。
現実問題として、
喪主の意向、つまり、
叔父様の意向を無視して、
納骨を行うことは困難ですね。

本当に口惜しい限りですが、
やむを得ないかと思います。

お孫さんがあなたしかいない
ということは、
将来祭祀を継ぐ人は、
あなたになると
いうことでしょうか?
その時点で改葬するのが、
一番無難かと思います。

いまあなたができることは、
毎日毎日、
おばあさまのことを想い、
手を合わせて感謝する、
おばあさまの月命日には、
おばあさまのお好きだった
ものを御供えされたら
どうでしょうか?

一念三千といいます。
お骨がなくとも、
お位牌がなくとも、
お写真がなくとも、
あなたの優しい想いは、
おばあさまに届きます。

おばあさまも
この優しいお孫さんの
気持ちに魂が癒されるものと、
思いますよ。

御供養とは無理をすること
ではなく、
できることを、
できる範囲で
することでございます。

向こうの極楽浄土では、
完全に違うところで、
生活されていますよ。

大丈夫!

皆さまのご多幸を
祈念いたします。

{{count}}
有り難し
おきもち

浄光寺の三浦康昭です。 くよくよと考えてもしかたがありません。明るく前向...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

ありがとうございます。

喪主を務め、祖母を私が生まれるよりずっと前から近くで見ていた叔父…という一人の孫とは立場が圧倒的に違うので決定を覆すことは困難ということはわかっています。

正直に申し上げて、受け入れざるを得ないと分かっていても、やはり叔父の決断は理解できず受け入れることは今のところできていません。

望まぬ納骨を止めることはできませんが、できる範囲として、毎日祖母のことを想って生きていたいと思います。

私にとって祖母は両親よりも大きい存在でした。逝くのは当分先にはなりそうですが、あちらで顔向けできるような生き方をしていきたいと思います。

ここで相談していなければ、墓参りの度にずっと後悔して苦しんでいたと思います。

本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ