閉眼供養と開眼供養の順番について回答受付中
今あるお墓を墓じまいして、合祀墓に改葬しました。
どちらも菩提寺所有ではなく、自治体の公営です。
まず閉眼供養してから改葬先の合祀墓で開眼供養という順番の予定だったのですが、当日予定時刻になっても来ないので菩提寺に連絡すると、日付を勘違いしていたというのです。
慌てて今から向かうと言われたのですが、公営墓地の改葬の受付日時(30分間貸切状態にしてくれる)が二週間前からの予約制のため、時間をずらせず、仕方なく合祀墓の開眼供養を先にして、後から閉眼供養をするしかありませんでした。
閉眼供養でお性根を抜いてから、改葬先の開眼供養で魂に宿って頂く訳ですから、順序が逆になってしまった。
後から考えれば、合祀墓の予約は別日に取り直して、閉眼供養だけすればよかったと後悔しています。
こんなグダグダな改葬になってしまって、御先祖様に申し訳ないです。
御先祖様や父母を、丁寧に新しい合祀墓に移してあげたかった。
不甲斐ない私を、あちらで嘆いていると思います。
こんな順番で大丈夫でしょうか。
法要をやり直すべきでしょうか。
(といっても、もう前のお墓は解体されてしまったのですが...)
また、菩提寺に対して怒りがおさまりません。
準備を重ねて間違いの無いように、電話だけでなくFAXでも日時等を伝えていたのに、こんなことになってしまって凄く辛いです。
それに慌てて来られたから、お願いしていた塔婆も持ってくるのを忘れ、俗名も読み間違いされました。
正直、離檀したいぐらい腹が立っています。
この怒りを菩提寺に伝えたら、冷遇されたり法要を断られたり扱いが不利になるでしょうか。
皆様のお答えをいただければと思います。
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
本当に大切なのは順序ではなく、どのように向き合っていくのか。
きちんと段取りを組んであったのに、大切なことなのにと、予定通りにいかなかったことが悔やまれますよね。約束をしてあったのに間違えていただなんて寺側のミスであり、それさえなければ何の問題もなかったのにと、許せない気持ちになりますよね。誰しも間違いはありますが、それでもこんな大切な節目を、ご家族にとっては丁寧に行いたかったですよね。
あなたが、仏事を大切になさってきたこと、ご先祖様を敬ってこられたことが伝わってきます。
大丈夫ですよ。本当に大切なのは順序ではなく、どのように向き合っていくのかなのです。
順序が違ったり、手を合わせることが叶わない人もいます。例えば、仕事や引っ越しや体調の都合など、日程が合わない、予定をしていても居合わせることが出来なかったなど、予定通りにいかず順序が逆になってしまったり、行うことすら出来なかった人もいらっしゃいます。こんな場合、どうしたらいいですかと相談されることもあります。
実は日頃の行いが一番大切なのです。要は向き合う姿勢、手を合わせる想い、仏様を信仰する心。事情から墓を移す、墓じまいも事情でしょ。それでも、変わらず大切にしていくことは変わらないことですよね。それが一番なのですよ。その瞬間にお坊さんと一緒に読経すれば納得していけますが、叶わなくても手を合わせる あなたの想いは何も変わらないですものね。
あなたは、ちゃんと丁寧に向き合われたじゃない。こんな安心なことはないと、ご先祖様方は微笑んでくださっていますよ。
怒りに心乱されず、順序だけにとらわれず、向き合うことが大切だと仏様はお伝えくださっていますよ。
今を切り取って、悔やまなくていいのです。今までも これからも、大切な生き方をなさってくださいね。
冷静な苦情は大歓迎
苦情は言ってもらった方がお寺のサービス向上につながりますので、お寺に言ってもらって良いと思います。
ただし、怒り・憎しみは持たず慈悲の心で冷静な苦情が望ましいです。
あくまでお寺のためにお叱りいただくのであると、お寺さんにも伝わるような方法が理想的でしょうね。難しいですが。
それでお寺からあなたが冷遇されることは、普通はあり得ないと思いますが、たまに偏屈なお坊さんもいますから、可能性がゼロとは保証できません。
欲・怒り・怠け・プライドの煩悩は誰にでもあります。
ミス・不注意は、怠けの煩悩の結果です。
お坊さんと言えども(特に日本のお坊さんは)悟っていない凡人なので、怠けの煩悩によるミスは起こり得るのです。
怒りの煩悩も誰にでもあるので、あなたがお怒りなのも自然なことですし、苦情を言われたお坊さんがプライドを守るために怒りが起動して気を悪くする可能性もあります。
とにかく、欲・怒り・怠け・プライドは誰にでもあるので、「お互い様」の精神で失敗や罪を許し合うことが仏教的には理想です。
言うのは簡単ですが、実際には感情はスピードが速いので、煩悩が言動に出てしまった後に後悔する場合もありますね。
ご先祖様の見守りが途切れない順番
こんにちは。
お寺さんに約束通り来てもらえず、A墓地閉眼→B墓地開眼の順番にならずに、B墓地開眼→A墓地閉眼の順番になってしまったのですね。
私自身も予定を間違えてしまうことがあり、気をつけなくてはならない事だと思いました。
さてお位牌やお墓に「魂を入れる」というのは、故人の魂を呼び寄せ入れるというより、木や石を拝む対象として迎え入れる儀式と考えます。お位牌やお墓は故人との電話にたとえられます。お位牌やお墓を通して個人とお話ができると考えられています。ということは、お位牌やお墓に魂入れをするというのは、電話のSIMカードをセットするイメージなのかもしれません。
これをふまえまして、例えば私たちがAの電話番号からBの電話番号に切り替えをしようと考えたとき、先にBの電話番号を取得した後にAの電話を解約しようと考えると思います。Aの番号を先に解約してしまうと、Bの番号を契約するまで、連絡がつかなくなってしまうからです。
今回のお墓の引っ越しの手順は、結果としてご先祖様との連絡の空白期間がなくなり、常にご先祖様に見守っていただけた状態になっていたと考えられます。ご先祖さまにとってもゆっくりお引っ越しができたと考えられます。
読み込みで俗名の読み間違いがあったとの事ですが、あなたさまが心の中で正しいお名前を念じていたならば、問題はありません。例えば私も名前を呼び間違われる事がありますが、周囲の人に「今呼ばれたよ」と教えてもらえば返事をします。それと一緒です。ちゃんとご自分が呼ばれたと認識したと思います。卒塔婆については改めて準備してもらうと良いでしょう。
質問者からのお礼
願誉浄史 様
御回答頂き、ありがとうございます。
恐縮ではございますが、御回答の内容について全く受け入れられません。何卒御了承下さいますようお願いいたします。
中田 三恵 様
丁寧な御回答を頂き、誠にありがとうございます。
私の抱いている苦しみに寄り添った御言葉の数々に涙が止まりません。
悩みつつも何とか進めてきた墓じまい。
最後の最後でぶち壊されてしまった怒りと後悔から、まだ抜けられそうにありませんが、精一杯向き合ってきたことを御先祖様はわかってくださるとの御言葉に慰められました。
これから、お盆や年忌法要のため菩提寺とのやり取りが出てくるのですが、どうしても無理だと思ったら御先祖様に謝ってお休みしようと思います。
今はまだ新しい合祀墓に参ると怒りがこみ上げてきて辛いのですが、美しい花と故人の好物を供え、お下がりを頂いたり、好みの香を上げたりして、少しずつ心安らげる墓所に気持ちを変えていければと思っています。
この度は御回答頂き、本当にありがとうございました。