生きることに価値はあるのか
はじめまして。突然の独白失礼致します。
私は、常に悩みの中に居ます。
自分には生きている意味や価値があるのか?と言う問いはよく耳にしますが、私は生きていることそれ自体に意味や価値があるのか、と言う問いをずっと胸に抱えております。
意味も価値も所詮は人間の決めた尺度であり、それは誰かから与えられるものでは無く、自らの生の意味や価値は自らが決めるしかない、と思う一方で
人間を全体として見れば、やはり人が生きることに何らの意味や価値も無い様に思えてしまうのです。
個人は、死と言う終着点があるからこそ、種を紡いだり、意志を遺したり、自らの存在を個として終わらせず、何かを遺そうとするのだと思います。
果たして人間全体を個として見た時、その終着点が何処にあるのか、それが分からない為、煩悶してしまうのです。
もしかすると、100年後には全てが無くなっているかもしれません。それは1000年先のことかもしれないし、明日のことかもしれません。
いずれにせよ、始まりのあるものには、終わりが来る訳ですから、全体その時我々人間が紡ごうとしていたものは、どうなってしまうのでしょうか。
何かを遺そうとしても、それを受ける人間が居なくなってしまうなら、果たしてその行為に意味はあるのでしょうか?
私は、価値の源泉は希求にあると考えます。
価値があると信ずるからこそ、そこに価値が生まれるのだと。
だからこそ、私は自らが信じられると思ったものを必死に追い続けて来ました。
しかし、上記した様な考えが頭をもたげると、どうしてもそれが揺らいでしまう瞬間があるのです。
これは、私の心が弱いからなのでしょうか?
私がいつか答えに出逢えるとするならば、それは私の都合の良い解釈なのか、或いは本当の答えが未だ見ぬ何処かにあるのか。
私には、もう何も分かりません。
信ずる道を行かれるお坊様に、どうしてもお聞きしたくて、此処に書かせて頂いた次第でございます。
末筆ではございますが、長く読み辛い文章になってしまったことをお詫び申し上げます。
また、最後までお読み頂いたことに感謝致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
生きる意味や目的は
拝読させて頂きました。
あなたが真剣にご自分の人生や人間の生きる道や生き様にお向き合いなさっておられることをとても強く感じましたし、あなたがそのように考えること自体が既に尊く、そして人間が生きる意味や目的の一部であるように感じます。
私達は誰しもが完璧ではなく未熟な不安定なものです、いつも振り子のようにあっちに行ったりこっちに振れたりふらふら頼りなく揺れ動いているものでもあります。
今目の前にあることにさえなかなか集中できずに刹那刹那では注意力も散漫になっているものです。
そんな中であなた自身はどのように人生を生きていきたいでしょうか?どんな意味を見出して命を全うしていきたいでしょうか?
恐らく生きている中ではそれもなかなかまとめることは難しいかもしれません、そうであっても臨終の最後には自分にとってこの人生がどんなものだったのか、何が大切だったのかが頭の中を駆け巡るのではないかとも想像します。
人は死ぬときに様々なことが頭の中に蘇ってきて過去のことも過去抱いていた思いも走馬灯のように強く浮かび上がってくるのかもしれません。そうした時本当に自分にとって大切なものごとや人々が蘇ってくるのでしょうね。
またここでもあなたはご縁をもう持っているものとして「仏教」があります。仏教とは当たり前ですが人間が完全完璧な人格をもつこと・本当の真理や叡智や大慈悲を覚り体得していくこと、貪りや怒りや苦しみや迷いから一切解放されて円満に成仏していくことです。
であるならば私達がそのような完璧な人格を体得して成仏すること自体が生きる意味や目的です。
自らも他者とも決して争いもなく心からお互いのことを尊重し合い尊敬し合い豊かな心で共に幸せに生き抜いていくことも生きる意味や目的に充分なりうることかと思います。
あなたにとってはいかがでしょうか?またあなたのお考えを宜しければお聞かせ下さいね。人生は長い道のりですから共に試行錯誤しながら学び精進していきましょうね。
質問者からのお礼
御答え頂きまして誠に有難う御座います。
御答え頂いた内容を読んで、少し釈然とした気持ちになりました。
本当に感謝致します。
きっと、私に足りないのは赦すことなのだと思いました。
色々なことを思い倦ねる余り、自分は勿論他者をも赦すことが難しくなってしまったのだと思います。
もう少し色々なことに対し、自分の中で折り合いを付けて行ける様に頑張りたいと思います。
幸せとは一体何なのか、未熟な私には未だ分かりませんが、自分なりの確信を持ってこれだと言えるものを、見つけて行きたいと思います。
頂いた御言葉を胸に、明日からも生きて参ります。有難う御座いました。