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変わらないというのは許されないのか

回答数回答 3
有り難し有り難し 38

私はずっと死にたいです。
中学生くらいからぼんやり死にたい気持ちが頭の片隅にいます。初めて死にたいと思った理由も今なんで死にたいのかももう分かりません。とにかく消えて死んでしまいたい気持ちがずっとあります。

その気持ちはすごく苦しくて、けど死ぬという行動に移すには自分の勇気が足りず痛いのは嫌でダラダラ生きている日々です。人に相談するのも苦手なのでとにかく何か縋りたい一心で本屋でエッセイのコーナーや精神についてだったりうつの人に向けたコーナーを漁りました。漁ってて気が付きました。この本たちはだいたい前を向かせようとしてくるということに。
そしてその気づきで自分が「前を向きたくない」「変わりたくない」と感じていることに気がつきました。
世間体ではそれは許されないのでしょうか。前を向く方法が本という形では私に合わないだけかもしれないですがそれでも前を向きたいと思えませんし変わっていく自分が想像できないのも怖いです。

しっちゃかめっちゃかな文章ですみません、回答お待ちしております。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

前向きでなくてもいい、今向きです。

本から学ぶこともありますが、仏道は知識や考え方を学ぶものではないです。
つまり前を向かせようなんてしません。

死にたいと思った。
いきたいと思った。
イライラした。
嬉しくてワクワクした。
悲しくなった。

誰も肯定も否定もしません。
そう思ったわけですから、そうなんでしょう。しかし後ろ向きな人は必ずワタクシによるフィルター越しに物事を見ています。事実に目が向いていません。前向きという人の中にもワタクシフィルター越しに物事を見ている人がいます。
つまり、ワタクシという我見、ご都合を立てた上で物事に良し悪し、好き嫌いなどを言っている人です。

仏教は、前向きでも後ろ向きでもない、「今、向き」です。今この瞬間、ご自身の見解が差し挟まる以前の物事との出会いが大事なのです。
朝からカラスがカアカアと鳴いております。耳は👂カアカアというだけ。そこに、好き嫌い良し悪しはありません。目👀も同じです。好き嫌いを言いません。どんなに苦手だと思う人を見ても、目は拒まず受け入れて文句も言いません。
そしてその働きは同時です。目を開ければ瞬時に物と一体となり現れます。こちらの事実が大切なのです。

思いや考え方をどうにかしようとしても人は楽にはなれません。救われません。本を読んでも救いには導かれることはない。今目の前の事実に目を向けることが救いの道なのです。前向きにならなくていいのです。思ったっていいのです。思いは思いのまま手をつけない事です。

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個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

変わることに抵抗があるなら変わるのではなくて心の向い先を…

前なんか向く必要ありません。
それよりももっと快適で安らかで安全な道を求めれりゃいいのです。
そもそも死にたい死にたいと思えてしまうようなのは、どうも好きにはなれない世間のなにかがあるから。おかしな流れ、同調圧力や、合わせなければいけない気持ち悪いルール、自分を否定されるような状況、簡単に言えば「嫌な」こと、「くるしい」こと「つらい」ことがあるのです。(ジョーダンジャナイ)
そんな中で前を向くといっても(ムケルカ)、その人たちの目指すようなものと同じになるような気がすると思います。(オコトワリ)それではとても前なんて向きたくないです。だったら、そっちじゃない方向の別の光を探してみましょう。(ドコ?)あなただけの、誰とも比較できない、自分だけに与えられている素晴らしい発見を。あなたの中で。外に求めるものではないのです。だから変わらなくていい。
そもそも仏教というものも外に求めるのではなく、うちにあるものでよくわからないもやもやぷにぷにしたものをはっきりさせるためにあるといってもいいでしょう。何か別の新しいことを学ぶのではなく、もともとこの自分自身の中に備わっている素晴らしい力、功徳、作用、法力、法眼、諸々の智慧とやらを引き出すのです。それ難しく言うとを法門を学し、自己を開発(かいほつ)する、という。単純に言うと、自分の見知らぬスゲー力、発動。スマホ風に言うと仏アプリ、ダウンロード、起動、無課金。

昔のボーさんも現代のボーさんも仏教学ぶにーちゃんもねーちゃんもじさまもばさまもみんな、自分を学び、自分の中のもともと備わっている素晴らしい力に焦点を合わせているのです。自分を変えようとしているんじゃない。他人の悪意悪徳に染まらぬ最高の泉が自分の中にある。そこにアクセスできると、日日これ快適なホトケの救いシャワーが随所、いたるところに。歩歩これめっちゃ安楽。死にたい気持ちもどこへやら。(当方かつてスゲー死にたかった人)
人間の脳には選択の力が備わっています。何を優先させるか。そこにヒントがある。今日一日の一時間を悩むことや死にテーと言うことに時間をかけてもOK、感情的に(# ゚Д゚)怒りをあらわにすることもOK(しないほうがいいですが)。そんなものは捨てて、自分を高め、強くなる、快適になるために時間使った方がいいです。善導。そういう心が起きたらいつでも電話どうぞ。

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お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

ストレスの原因

プライドの煩悩や怠けの煩悩は誰にでもあるので、できれば変わりたくないのです。楽したいから。
でも、世界は変化しますから、自分も変わっていかないと、結局は自分自身のストレスの原因になります。
赤ちゃんのときの生き方を大人になっても変えないと、トラブルになるでしょう。

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おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
まとめてのお礼で申し訳ありません。

今向き、という言葉がすごくなるほどなと思いました。ありがとうございます。とりあえずこのまま生きていこうと思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ