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元彼の自殺から3年、主人と向き合うには

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こんにちは。
はじめて質問させていただきます。

プロフィールにも記載させていただきましたが、2018年3月に同棲していた彼氏が自殺しました。
同じ会社に勤めており「仕事に疲れた、もう辞めたい」という愚痴も聞いていましたが、まさか自ら死を選んでしまうほど追い詰められていたとは知りませんでした。
どうして気が付かなかったのか、私が代わってあげたかった、どうして私を置いて行ってしまったのか、と未だに考えてしまいます。

その後、別の男性とご縁がありお付き合いをすることになりました。
元彼の自死のことも全て打ち明けた上での交際で、私のことを1番に考えてくれる素敵な人です。この人となら楽しいことも辛いことも一緒に分かち合えると感じ、昨年末に入籍しました。
入籍から数ヶ月が経ちましたが、私が情緒不安定な時も側にいてくれ、結婚してよかったと本当に思っています。

ですが主人の素敵な部分を実感する度に、私は元彼に優しくできていたのだろうか、こんな素敵な人私にはもったいない、と考えてしまいます。
特に元彼に関しては楽しかった思い出というよりも、どうして自殺してしまったのか、私は本当に助けられなかったのか、最期は何を考えていたのか、あの世では幸せなのか、私の結婚についてどう思っているか、など今更考えてもどうしようもないことが脳内を巡っています。
また今の主人に対しても不慮の事故で突然いなくなったりしないかと勝手に不安になります。不安を告げても、今度はこれを繰り返すうちに愛想を尽かされるのでは、と悪循環になりますし、亡くなった元彼のことを未だに引きずっていることも主人への裏切りにあたるのではと思ってしまいます。

時間が解決してくれると思っていましたが、自死から3年以上経った今もどうしたらよかったのか、また今後どうするべきか悩み続け、特に1人の時間や深夜になると上記のようなネガティブなことしか考えられなくなってしまいます。

現在心療内科で鬱の診断を受け、精神安定剤と睡眠薬に頼りながら人並みの生活を送っていますが、結局自分の気持ちの整理がつかないと根本の解決にはならないと思い、こちらに相談させていただきました。

元彼の死を受け入れる方法、これから主人と生きる上で気持ちの落とし所を決めないと先に進めない気がするので、アドバイスいただけますと幸甚です。
どうぞ宜しくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

亡くなられた方にできること

質問読ませていただきました。

とても大変な経験をされたんですね。すぐに忘れろとか踏ん切りを付けろと言われても、それは無理な話です。今でもそれほど思い悩まれているということは、とても大切にされていた方でしょうから。
心中お察しいたします。

さて、亡くなった人がどういう気持ちだったか、もしおもちさんがもっと親身になっていたら自死しなかったのか、それは今となっては知る術はありません。どのように考えて思い返してみたところで、それは想像に過ぎないのですから。過去のことを思い返し、「もし」を考えてみたところで、その可能性は無限にあります。

過去にとらわれるということは、その無限の可能性から悪い可能性だけを自分で選び出し、自分自身に押しつけているにすぎないのです。
もちろん、過去を忘れて何もなかったように生きていくのは、過去を蔑ろにした人生かもしれません。ですから、過去をどのように活かして生きていくかが大切になるのです。

また、亡くなった人の生きた価値や意味を決めるのは、後に遺された人たちです。おもちさんが後悔して前に進めず、そのせいで不幸な人生を転がり落ちていくのであれば、亡くなった方は「おもちさんを不幸にするような人生を生きた」ことになるんです。
しかし、そのような出来事を経て、今のご主人と出会えて幸せになるチャンスを得た。おもちさんがしっかりと過去と向き合いながら幸せになることで、亡くなった方は「おもちさんが幸せになれるような人生を生きた」ことになるんです。それって、とても素晴らしい「生きた意味」になりませんか?他人を幸せにすることなんて、普通に生きていてもなかなかできないことですから。
ですから、誰にも気兼ねすることなく精一杯幸せになってください。それが自分のためにも、ご主人のためにも、亡くなった方のためにもなるのです。

また、生きている人は亡くなった方に出来ることがもう一つあります。それはお寺にお願いして供養してもらうことです。亡くなった方は次の命を享受しています。供養することで、亡くなられた方は苦しみから救われます。
ですから、おもちさんが信頼できて、「この人なら」と思える御僧侶に供養をお願いしてみてはいかがですか。
このように物理的に亡くなった方に何かをしてあげることで、気持ちの整理を付けられることもありますよ。

何か少しでも参考にしてみて下さい。

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おきもち

個別相談可能
京都府・大阪府・奈良県の県境に当たる、京都府京田辺市の天王院というお寺でお勤めさせていただいております。山手の方にある、自然に囲まれた日蓮系宗派のお寺です。 13才から僧侶となり、たくさんの方と関わってきました。 現在は42才となり、3人の子育てに奮闘中です!また、教育関係の仕事にも勤めたことがあります。 自分の経験したこと全てが私自身の糧となり、それが人を救う力になればいいなと、何があってもポジティブに考えるようにしてます。 その経験を活かし、 ・人間関係 ・将来の不安 ・仏事全般 など、様々な質問に答えていきたいと思っております。 何か悩み事がある、個人的に相談したい、質問について他の人に知られたくない、という方は遠慮なくメールにてご相談下さい。 今までにたくさんの方からメールにてご相談をいただいておりますので、気軽にご相談してみて下さいね! また、ハスノハの回答には字数制限があり、私の回答に対するお礼に返事が出来ない場合も多々あります。ですので、返事を望まれる場合もメールにてご連絡下さい。 メールアドレスは下記をご参照下さい。 一両日中に返事をするようにしておりますが、こちらからの返事が届かない場合は、 ・メールアドレスを間違えていないか ・受信拒否設定はどうなっているか を確認して、もう一度メールを送っていただければありがたく思います。 また、お寺に直接訪問されてのご相談も受け付けております。その場合は、まずメールか電話にてその旨をお知らせ下さい。 お寺の予定と照らし合わせて、日時を調整させていただき、お寺の詳しい場所などをお伝えいたします。 ただし、電話回線が1本しかないこと、他の法務の電話が多いことから、失礼ながら電話での悩み相談は承っておりません。 直接お寺に参詣されての相談か、メールにての相談に限らせていただきます。 また、直接お寺に参詣されての法事や、ZOOMを通じての法事なども受け付けておりますので、希望があれば何でもご相談ください。 メールアドレス joukai4378+soudan@gmail.com 電話番号 0774-65-0161
法事や行事がなければ、平日・休日共に 9:00~12:00 14:00~17:00 の時間帯で相談できます。 土曜日や祝日の前の日なら、お寺の予定が何もなければ 21:00~ でも相談できます。 他にも調整できる場合もあるので、お問い合わせください。 人に話をしたり言葉に出すことで、気持ちが晴れたり、考えがまとまったりすることもあります。 どうぞ遠慮なくご相談ください。

あなたが出来る事

貴方が幸せになる事が、亡き方への最大の恩返しになります。そして縁をもたらした全てに感謝の気持ちを育んで行きましょう。

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有り難し
おきもち

東京在住の浄土真宗本願寺派の僧侶・前住職です。仏教は、私たち生きとし生ける者すべてが「仏になる」(お悟りをひらく)教えです。一般の方にもわかり易いように答えて参りたいと思います。合掌

質問者からのお礼

この度は心温まる回答をありがとうございました。
今まで「いつか忘れるよ」「時間が解決してくれるから」と言われることばかりでしたが、忘れられないことを肯定していただけて胸のしこりが溶けたような気がしました。
正直まだ過去を忘れて前向きになるのは難しいです。この先10年、20年と途方もない時間を私は泣き続けるのかもしれませんが、ちゃんと心身ともに健康に、そして今の主人と幸せになって、亡くなった彼に「生きた意味」をプレゼントできたらと思います。
気持ちの整理がつかない時は、ご提案いただいた供養も視野に入れて考えてみたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。

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