hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

父親の死について

回答数回答 1
有り難し有り難し 8

父が余命僅かな状態です。
元々厳格な性格の父でしたが、心の病を患った事により、引きこもり、家族に対して理不尽な暴言や暴力を奮うようになり、家族を完全に支配していました。
幼少期より父に対して恐怖心があり、思春期の頃には毎日死んで欲しいと願っていました。父の言いなりの人生で、父が死んだ後、本当の自分の人生が始まると思っていました。
大人になってからは、さすがに毎日死を願う事はなくなりましたが、それでも苦手意識は変わらず、同じ空間にいると怯え、吐き気がする状態でした。

人に言えば、いい歳なのだから親のせいにするのはおかしい、自分の人生なのだからと言われてきましたが、どうしても父に対する恐怖心が拭えず、怒られない・バレない選択をしてしまい、思うように生きれませんでした。普通とは違う、自分の家庭が嫌で嫌で仕方がありませんでした。

歳をとり性格が丸くなり、父がこちらに歩みよろうとしている事は分かっていましたが、受け入れる事はできませんでした。父から受けた人格否定や暴力、辛くて毎日死にたかった過去の日々をどうしても水に流す事はできなかったのです。
そんな父の病気が発覚し、想像していたような開放感はなく、悲しみや、父の不遇な人生が可哀想に思いました。しかし、父をただただ心配し悲しむ家族の中での疎外感も感じてしまいます。

私も父を許し、最期の時を過ごすべきなんだろうと思います。父が悪人ではなく、病気がそうさせていたのだと、分かっています。しかし、納得できない自分もいます。
結局は、私が全て飲み込むしかないのかと。
長年連れ添った伴侶を亡くす母の気持ちも痛いほど分かっており、できる限り助けたいと思っていますが、当たり前のように支援を求めてこられると腹を立ててしまいます。私の心の葛藤にも目を向けて欲しいと思ってしまいます。
父に対して、穏やかに、できる限り苦しむ事なく最期を迎えて欲しいという気持ちは本当です。仏教ではどのように考えるのか分からないのですが、次の人生があるならば、次は幸せな人生を送って欲しいと願っています。私には関係のないところがいいですが…

まとまりのない文章になってしまい、申し訳ありません。私は自分の心をどのようにもっていけば良いのでしょうか。父の最期の時にどのように接すればよいのか、どうかご教示下さい。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

できる範囲でいいと思います

拝読させて頂きました。
あなたのお父様への心の葛藤を読ませて頂きました。幼い頃よりお父様から様々な暴言や暴力等の虐待を受けてきたのでしょうね、そうであるならばあなたがお父様を拒否なさるものやむを得ないとも思いますし、そう簡単にお父様のことを許して水に流すことなどなかなかできないと思います。仮にそうしたいと頭では思ったとしても実際には過剰に拒否反応してしまうように思います。あなたのお気持ちを心よりお察しします。
お父様にはお父様なりの様々な人生が今まであったでしょう、とても辛かったことや酷い目にあったこともあるかもしれません。心身共に病になってそのせいで人を傷つけてしまったこともあるかもしれません。全てお父様が悪いのではないかもしれません。
とはいえお父様が思い、人に言ったりなさった暴言や暴力や強制はやはり罪であると思います。それにより多くの人々が被害を受けて傷ついてしまったことはぬぐいようのない事実でしょうからね。なさったことによりその報いは自ずとその本人に戻っていくことはやむを得ないです。

あなたはできる範囲でお父様にあったりお世話なさるのでいいかとは思います。あなたがやはり精神的もトラウマがあるかと思いますので、思いが蘇ってくるのはしょうがないですからね。ですからあなたの心の無理のない範囲できる範囲のことをなさってあげればいいと私は思います。

そしてできればお父様がその人生を生き抜いて往かれる生き様は可能な範囲で見届けてあげて下さい。
人が亡くなっていくことはそれは定めです。ですからどの様にその天寿を全うなさって往かれるのかをしっかりと見守ってあげることが一番大事なことですし、親孝行でもあると私は思います。
生きている中ではお父様もとても辛く苦しい思いを抱えていらしたでしょうけれども大切なかけがえのないご家族の皆様に見守られ天寿を全うなさっていくのはこの上なく幸せなことです。そして天寿を全うした後には必ず仏様に導かれてご先祖様方が優しく迎えに来て下さいます。そして一切の迷いや苦しみからも解放されて心から安らかになっていくのです。そして心穏やかに生きる皆さんを見守っていて下さるのです。どうか安心なさって下さいね。心穏やかにお父様を見守ってあげて下さいね。
お父様が皆さんに見守られ心安らかになります様切にお祈りさせて頂きます。至心合掌 南無阿弥陀仏

{{count}}
有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お忙しい中、 回答をありがとうございました。褒められるものではない私の気持ちにも寄り添って頂き、涙が止まりません。
しっかりと父の生き様を見届けたいと思います。本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ