hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

夫と縁切りして自分の人生を生きたい。

回答数回答 1
有り難し有り難し 22

30代で夫と結婚しましたが、度重なる転職とお酒にまつわる入退院の繰り返しなどで金銭的にも精神的にも辛い思いをしてきました。転職は履歴書に入りきれず入退院も10回ではすみません。何度も離婚を考えましたが、住宅ローンの支払いや、うつ症状もあり見捨てる事が出来ず来てしまいました。
2年程前、夫は職場の同僚から嫌がらせを受けて鬱病と診断されましたが、それに追い打ちをかけるように癲癇を発病したことで退職を余儀なくされました。
わずかな退職金と傷病手当ても限界です。60才の今になり、なぜ勇気を出して離婚しなかったのか悔やまれてなりません。手を挙げられた事はありませんが、困り事は全て丸投げされ、夜中に頼まれて作った食事を道に投げ捨てられたりもありました。「いつ死んでも良い」と言いながら苦しくなると「俺がこんなに苦しいのにお前は何もしてくれないのか?」と最後の最後は結局私が面倒をみるのです。昨年60才になり知り合いが急死したことで、今さらながら自分の残りの人生を考えました。夫に今さら不幸になって欲しいとは思いませんが、自分の残りの人生もずっとこの人の世話でお金に苦労するのだろうかと辛い気持ちになりました。
夫は「そんな昔の事を今さら言われても、ごめんとしか言えない」と言います。確かにそうです。ただ、私は決してつらかった出来事は忘れないと思います。
夫を見捨てる事も考えましたが、答えが出ずこの気持ちをどうすればよいのが悩んでいます。
夫のご先祖様と話しが出来たら…、等どうしようもない事を考えてしまいます。
答えのない事ではありますが、自分の気持ちをどうしたら良いのか助言を頂けたらと思います。
よろしくお願いします。

2022年1月22日 13:22

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「自分の人生を生き」る最後のチャンス

こんにちは。

まず、最初に今までよく頑張ってこられましたという労いを申し上げたいです。ご主人の経済的、精神的不安定さを支え続けられてきたあなたの苦闘の日々を思います。

「夫を見捨てる事も考えましたが、答えが出ず」と書いているように、お心のなかでは様々なことが去来することでしょう。簡単に答えが出せない、それは人生の重大な決断ですから無理もありません。

ただ、「答えのない事」ではあるのですが、あなたは表題でこう書いています。「夫と縁切りして自分の人生を生きたい」と。あなたは質問文の書き始めを題から始めましたか。もし、そうであるならばその題こそがあなたのストレートな「答え」なのではないでしょうか。

あなたは、ずっと忍従し続けてきた。
人間、耐えすぎて心を押し殺し続けてしまうと、自分の本心が那辺にあるのかわからなくなります。あなたは、文章を題から書きはじめて「答え」、自分の気持はここなんだと書き始めた。しかし、これまでの来歴や、ご主人の「鬱病」「わずかな退職金」「傷病手当」が「限界」という経済状況を色々考えると「答えのない事」というのが現実なのかな、という文章の運びになったのではと勝手に想像します。

文章だけで受けとった印象ですが、ご主人はあなたと内実を伴った夫婦として生きてきたのだろうか、と思います

「困り事は全て丸投げ」とあります。
困ったときこそ夫婦で手を取り合って乗り越えられます。あなたが「夜中に頼まれて作った食事を」ご主人は「道に投げ捨て」た、という衝撃的な一件から推するに、とても自分勝手な人だったのではないですか。そして、「困り事」をあなたに「全て丸投げ」したらさぞ「困」るだろうな、という思いやりが持てない人だったのでは。奥さんが困るより、自分が困ることのほうが嫌だったのでは。それは、自分勝手、己さえ良ければいいということであり、夫婦でいる意味があるのでしょうか

ご主人は、「昔の事を今さら」「ごめんとしか言えない」という姿勢のようです。
今後、ご主人は自分勝手を省みるでしょうか。
夫婦であることを大切にするでしょうか。
「昔の事」を含めて、現在未来にあなたに感謝する心を持てるでしょうか。
その見込はあなたが最もよく知っているはずです

あなたは、経済的自立が可能なお方のようです。
これが「自分の人生を生き」る最後のチャンスかも知れません(字数制限)

2022年1月22日 16:31
{{count}}
有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お言葉ありがたく拝見させて頂きました。本当にその通りです。あまりにも長くこの状態が続いたことで、まわりから見たら明らかに夫に問題があっても自分で目や耳を塞いでしまいました。
夫の行動は全てが悪い事ではなく、中には難病の同僚が海外で移植手術を受ける為の代表になるなどの事もありました。
しかしながら転職わずかな期間にそのような事を引き受けてしまい、結局私や知人がほぼ全ての作業を引き受けてしまうことになりました。
同僚の命が助かったのは喜ばしい事ですが、私にはやはり蟠りが残りました。
夫があれやこれや引き受ける事が決して悪い事ではないのが私には拒否し辛く、拒否することで自分が酷い人間ではないのかと感じてしまったのです。
今の私は毎日、病気の夫に優しくすることが出来ません。
離婚も求めましたが、まるで何もなかったかのように対応されます。しかしながら、「今までの様にはいかない」とは感じているようです。
まだまだこれからも悩み続けるのかもしれませんが、お言葉が心にしみました。
ありがとうございます。。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ