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ウクライナでの戦争で感じる無力感など

回答数回答 2
有り難し有り難し 37

少し気持ちを聞いて頂きたいことがございます。

ウクライナで戦端が開かれてから、10日余りになります。
毎日、町が破壊されていく映像がテレビに映し出され、
SNSではウクライナ人のアスリートや英語で投稿している一般の方のメッセージ、現地の日本人の情報に触れることでより緊迫した現地の雰囲気が伝わってきます。
「皆さん、どうかご無事で」と祈るばかりなのですが、同時に自分では何もできない無力感にもさいなまれています。

ニュースやSNSから少し離れることも心掛けてはいますが、ヨーロッパからの輸入の仕事をしているため情報収集が必要で、思い通り距離を置くことがなかなか難しいです。
この戦争は仕事にも影響が出ており、日々変わる状況に対して社内の人と協力して対応しておりますが、やはり先が見えない現状ですので、言い様のない疲労感を感じることがあります。

私自身、一児の父親であることから、国内に残っている子どもたちのことも気になっています。怖い思いをしているのではないかとか、この体験で植え付けられた憎悪が大人になったときに暗い影を落とすのではないかとか、いろいろと考えてしまいます。

日本で同じようなことが起きたら…、ということにも思いは巡り、他人ごとではない恐怖も感じます。

「目の前の仕事や家事、自分の平和が回りまわってウクライナの人たちにもつながる」とか「少額でも寄付することで少しでも現地の人に役立ててもらい、無力な自分も少し救ってやる」ぐらいしかできそうなことが思いつかないのですが、和平が実現し、現地の皆さんが怯える日々から一刻も早く解放されるよう願うばかりです。

少し気持ちに寄り添って頂ける言葉やアドバイスを頂けると嬉しいです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

2022年3月5日 5:49

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

愚かな戦争を止める様に

拝読させて頂きました。
戦争に対するあなたの無力感や和平を望むお気持ち、私もそう思います。
今この瞬間もロシア軍により沢山の兵士が大統領や国家や司令官の指示により侵略が行われて沢山の方々が傷つけられ殺されていると思います、沢山の人々が自分の家や地域な国を追われてしまっているでしょう。
私もその様な犯罪行為や悪業が直ぐに止んで侵略された土地や地域や家々が返されて、ロシア軍が自らの国に帰り、ウクライナの人人が自分の国や地域や家に帰り、穏やかに安心して安全に生活できる様にと心より祈っています。

私達人間は権力や富や地位を持ってしまうと、自分達の欲望にとらわれてしまいます。そして貪り・怒り・憎しみ・愚かな思いに支配されてしまいます。盗み・奪い・傷つけ、そして殺し殺戮を繰り返しあらゆる悪をしてしまいます。

私達は巡り合わせや悪意や悪縁がつながればその様な愚かな大罪を犯してしまう様な存在なのです。だからそのことをしっかりと心に留めて自らを自分達を心から戒めていくことが誰もが必要です。
そしてその様な悪意や悪言や悪業を決してしない様に悪縁につながらない様にと日々心がけていくことが大切です。
大殺戮や戦争によって奪われて傷つけられて殺されていくのは必ず弱い方々です。赤ちゃんや幼いお子さん達やお年寄りや障がいある方や病いの方です。そして最前線で突撃していく一番階級が下の兵士達です。
そのことも決して忘れてはいけません。
全ての人がしっかりと心に留めて、しっかりと考えて行動していくことが大事です。

あの様な本当に愚かな戦争を一刻も早く止め、傷つけてしまった方々に心から謝り、兵士や軍は速やかに自分の国や家に帰り、一日も早く皆様が回復して下さる様にと積極的に発言して働きかけていくことが求められると私は思います。

大統領も権力者も起業家も財産家も誰もが間違いを犯してしまっています。それはロシアも西側諸国もです。

私達の声は一人一人では弱いですし小さいです。ですがその声は決して独りではありませんし、必ず届きます。
決してあきらめずに負けずに、戦争を止める様に争いを止める様にと和解して平和を進んで求めていく様にと心から祈り願い、発言して働きかけていくことです。
あの様な愚かな戦争をしたものには必ずその報いが訪れます、その結果がもたらされていくのですからね。
共に声を発していきましょう。

2022年3月5日 16:15
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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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追善

Hirokiさま

戦争・・誠に大きな悲しみと不幸をもたらしてしまうものであります・・

釈尊は、自分の生まれ育った国が侵略されそうになった時(コーサラ国による釈迦族の国への軍事侵攻)、それを三度、国境にて進軍をお止めになられたのは有名なお話であります。

しかし、四度目はなく、ついに故郷は滅んでしまうことになりました・・

業、共業の因果の流れは釈尊、如来であっても止めようがないということではありますが、仏教としては、互いに傷つけ合い、苦しみ合うことを見過ごすわけには参りません。

即時に停戦すべきであると働きかけると共に、ウクライナ、ロシア双方共に、悪業を成してしまった者たちの少しでもその悪業を浄化できるようにとして、追善していくのが私たち仏教徒として取るべき立場となります。

虫を助けてあげる、肉や魚を食べるのを少し控えるなど、身近でできることからで、善い行いに励み、それを少しでも追善して参りたいものでございます。

合掌

2022年3月7日 13:43
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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

コメントを頂きまして、ありがとうございました。
一人一人の声は小さいけれど、決して独りではないですね。小さいけども決して無力ではないと思いました。
自分は独りではない、出来ることをすることで働きかけ、必ず平和が訪れると信じていきたいと思います。
ありがとうございました。

コメントをお書きくださり、ありがとうございました。
お釈迦様がそのような経験をされていることは初めて知りました。

追善という言葉も初めて知りました。とても大切な教えだと思います。
小さなことでも巡り巡って遠い国にて善き作用に繋がってくることを
信じて、自分のできることを一生懸命行っていきたいと思います。

ありがとうございました。

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