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精神疾患を持つ夫との離婚。息子の心。

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双極性障害を持つ無職の夫の酒癖が悪くお酒が入ると暴言があります。息子(19歳)に対しては中学生になった頃から暴力もありました。

ここ数年息子との折り合いが特に悪く、私が間に入りだましだまし生活を続けてきたのですが、家庭環境のせいでしょう、息子の素行が悪くなり、そのことでさらに父子関係が悪化という悪循環でした。

とうとう親や親戚を巻き込んでの大騒動となり3ヶ月前から別居しています。
夫は自分の母のアパートでお世話になっています。母は息子より嫁の私に依存気味です。

私の中で離婚は確実ですが、病気の波もありなかなか決定的な事は言い出せず3ヶ月が過ぎてしまいました。
夫は住む場所が変わっただけで生活態度は変わりなく、時々母に暴言を吐いて泣かせています。
何も変わることなく、ただ戻りたい戻りたいと訴える夫に「もう戻れない」と何度も伝え、先日ようやく離婚に向けた別居であることを伝えました。ショックを受けており、すんなり話が進むようには思えません。

本人には内緒で(怒るので)精神科の主治医にアルコールのことは伝えていますが、管轄外という感じのため、別のアルコール専門病院のソーシャルワーカーさんにも相談しています。しかし本人がアルコールの問題と思っていないので治療につなげるのはむずかしい状態です。

別居したことで息子が落ち着くかと思っていたのですが、私に対しても(もっと小さいときにさっさと離婚して自分を助けてくれなかった。何を今さら)という気持ちに苦しんでいるようで、最近は学校も休みがちになり、夕方に遊びに行き夜中に帰ってくる日が続いています。
心に大変深い傷をおわせてしまったと後悔でいっぱいです。

夫の今後の事、息子の事、何からどうすればよいのかわからずにいます。
どうかご助言お願いいたします。

2022年5月12日 21:30

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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優先順位をつけて対処する

こんにちは。

大変ご心配でしょう。
お察しします。

「夫の今後の事、息子の事、何からどうすればよいのかわからず」というのは無理もありません。「離婚」がご自身の中で意思としては固くも、今まで家族として共に暮らしてきたのだから、簡単にご主人のことを突き放すことも出来ないのだと思います。

ただ、現状を考えると優先順位を付けて解決せざるをえないと思います。それは、まず「暴力」「暴言」の被害をなるべく最小限に食い止めることです。

優先順位としては、息子さん、義母さん、ご主人の順です。

一番気がかりなのは息子さんが、既に心・生活両面で不安定であるということです。「もっと小さいときにさっさと離婚して自分を助けてくれなかった。何を今さら」という恨み、愛情が確認できないという苦しみの解決が最優先です。

まず、遅きに失したとしても「離婚」という旗幟を鮮明にし、息子さんに伝えることが大切です。今のままでは、息子さんから見れば別居とはいえ、まだどのように事態が転がるか判然としていないのでは、と憂慮します。

これは、ご主人が拒否する可能性もあるので弁護士を挟んだりしてなるべく早急に、必ず「離婚」するから安心してと息子さんに伝える。いままでごめんね、もう暴力に怯えなくてもいい、あなたの一番の味方でいたい、と。

次に、ご主人は「暴言」を義母さんにむけているとのことです。「双極性障害」でアルコール依存という状態は、相乗効果的に病状を悪化させます。おそらく、「障害」についての薬も服薬しているのでしょうが、アルコールとの併用は危険であり悪化はしても快方に向かうことが望めません。

つまり、現状では身内の中でご主人をコントロールできず、並行して病状が悪化するという危険な状況だと思います。このため、義母さん、担当医、市や保健所と相談して入院を依頼する、医療保護入院或いは措置入院の方向で進められてはいかがでしょう。

現状のままでは、息子さんの未来が、義母さんの精神的経済的基盤が揺るがされかねません。ご主人は専門家の第三者に依頼して、暴言暴力をまず遠ざける。その後に、離婚を早期に成立させ、母子ともに再スタートを切る。この青写真を自らに固め、息子さんと共有することで未来に一筋の光明が見えてくるのでは、と思いました(字数制限)

2022年5月13日 8:11
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
息子の小さい頃を振り返り、恐ろしい思いをさせていたと今更ながら胸をしめつけられる思いです。
いただいたお言葉と同じように、今の状態が長く続くことは息子に不信感を抱かせると私側の親族に言われています。なかなか決断できないのは夫が心配なことよりも、私は夫が怖いのだと思います。
でもやはり優先順位を考えて進まなければいけませんね。
勇気をだします。
ありがとうございました。

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