苦しみから解放されたいです。
こんばんは。
私事ですが、質問させていただきます。
つい2ヶ月前にも、愛犬の事故死を乗り越えられない…という悩みでこちらに質問させていただきました。
その時はありがたいお言葉を多数いただきまして、なんとか前を向いて家族皆で頑張って行こうと歩み始めようとしておりました。
ですが最近になって、残されたもう一匹の方の愛犬が…急に病を患い、最悪もって10日の命と言われました。
どうしてなのでしょうか。私はなにか悪いことをしたのでしょうか。
もう心に負荷をかけすぎて、立ち上がれそうにありません。
明日なんて来なくてもいいとすら思います。
諦めるのはまだ早いと、愛犬はまだ生きていると、自分でも思うのですが、
あまりにも辛い出来事のスパンが短すぎて…もう心が壊れそうなのです。
これからどうこの気持ちと付き合っていけば良いのでしょうか。
負の連鎖を断ち切り、苦しみから解放されたいです。
そして悲しみに満ちた世界だとしても、生きていく、その意味を教えてください。
長々と申し訳ありません。
お忙しいとは存じますが、
どうかアドバイスなど頂けたらありがたく思います。
よろしくお願いいたします。
他人の気持ちを気にしてしまう。 誰かに必要とされたいという欲望
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
花びらは散っても、花は散らない
すべての生きとし生けるものには寿命というものがあることは、御存じだと思います。当然、寿命と言っても人間の場合でも個人差がありますし、犬の場合でも個々の犬によって違いがあると思います。ただ、私よりはずうっとお詳しいと思いますが、犬の場合10歳を過ぎると高齢の部類に入りますし、15歳以上だとかなりの長寿になりますよね。人間の寿命の方が犬よりも数倍長いですよね。犬を愛し可愛がる愛犬家は多いと思いますが、愛犬家の方々は人生の中で「大切な友との別れ」を何度も経験されてきていると思います。獣医さんから「余命幾許も無い」ことを告げられ、胸中さぞお辛いことと思います。今出来ることは、残された時間の中で最後の思い出を共有していくことだと思います。元気な時の愛犬と過ごす時間も、病状重き愛犬と過ごす時間も、共に大切な時間だと思います。
仏教では、人生の中でさまざまな苦しみに出会うことを説いております。一般に「四苦八苦」と言われており、今「ちーかま」さんはそれらのなかの「愛別離苦」という苦しみに直面しているところだと思います。そんな苦しみなんかいらないと誰しもが思いますが、残念ながら人生の中で必ず何度か訪れます。ペットを愛玩していれば、ペットとの別れの時が必ず来ます。人生の年輪を重ねる中で、祖父母、両親、兄弟等との別れは必ずやってきます。避けて通れないことです。
こんなことを書くと、仏教のことを嫌いになってしまいそうですが、こうした別離の悲しみ苦しみは、キリスト教徒でもイスラム教徒でも必ず経験することです。つもり、すべての民族すべての宗教共通の苦しみと言えます。仏教で説く四苦八苦とは、避けて通れない苦しみの事を言いますが、見方を変えれば「必ず経験する事」であり「自明のこと」「当たり前のこと」なのです。誰しも何らかの形で経験することです。だからこそ、私たちは他者の悲しみ苦しみを理解し分かち合うことが出来るのであり、他者の悲しみに寄り添うことが出来るのです。
以前、松原泰道老師と言う方の本を読んだ時、「花びらは知っても、花は散らない。」という言葉に心打たれました。私もあなたもいつかは花びらのように散る時が来ます。でも、私たちはそれぞれの人生の中で周囲の中に思い出を残し、思い出として生き続けることは出来ます。あなたの中できっと愛犬の思い出は生き続けていくでしょう。
供養について
ちーかま様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
拙生もこれまで愛犬、愛兎、愛鶏と、何度も死に際して涙して参りました・・
しかし、折々に想い出しては供養できるように庭にお墓がございまして、都度にお花をお供えしたり、お線香を上げたり、手を合わしたり、読経したりとさせて頂いております。
「供養」というのは、「供(とも)に養う」と書くように、亡くなったものたちと一緒に、仏の世界、悟り・涅槃へと向けた善き行い(功徳)に努め養っていくということになります。
亡くなって、姿カタチは見えずとも、お互いの心と心を一緒にして、寄り添って、仏の道を歩んでいると感じられることができれば、少しなりにも苦しさや寂しさ、つらさも和らいでいくのではないだろうかと存じます。
急な病・・誠にご心配致します。最期までできる限り寄り添ってあげて下さいませ。どうか安らかな旅立ちであることを祈念申し上げます。御仏様の確かなるお導きがございますようにお念じ致します・・
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
吉田 俊英 様
素敵な言葉を教えてくださいまして、ありがとうございます(*^o^*)
おかげさまで愛犬はまだ頑張ってくれています。
花びらは散っても花は散らない…そうですね。
いずれ来る別れは全てを奪うものではなく、心の中に生き続けるのですよね。
それを心の支えに頑張っていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
川口 英俊 様
有り難いお言葉を頂きまして、感謝いたします。
供養の意味を、改めて知ることが出来ました。
祈りはきっと届くのでしょうか。
おかげさまで愛犬はまだ頑張ってくれています。
ですが、2ヶ月前に亡くなってしまった愛犬のお墓はお花でいっぱいにして、お線香をあげたいと思います。
本当にありがとうございました^ ^