「相手のため」も結局は「自分のため」?
こんにちは。
6年間くっついたり離れたりしていた恋人と、最近は結婚の話が出るようになっていたのですが、ここにきてダメになりそうです。
というのも、彼は私の収入が少ないことや、自分より私のほうが自由な時間が多いこと(生活に温度差があること)がとても不満なんだそうです。今後養っていくために自分ばかりが激務で頑張っている、一方私は遊び歩いているという印象のようなのです。
私は5年ほど前からうつ病を患っており、フルタイムで働くことが困難で、2年前からようやくアルバイトで社会復帰しています。結婚したいので、なんとか収入を増やそうと、今年の春に契約社員になることを決めました。だから、私は私なりに頑張っているし、私に激務はこなせません。
彼は、表向きは、私を養うために頑張っていると言っていますが、話を聞いていると結局は自分の生活水準を落としたくない、自分の自由な時間を奪われたくないというのが本音な気がします。上から目線で嫌になってきます。
私としては、相手が病気もちでも、収入が少なくても、二人で乗り越えようという気持ちがないと結婚などできないと思うのです。彼のことは大好きなのですが、もう他を探すことも視野に入れて、少し距離を置いています。
相手のためって、結局自分のためなんですか?結婚相手にする人は、どういう人が良いのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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支え合い・助け合い・分かち合いによってのバランス関係が大切
cindy 様
「結婚」は、物心両面においてのお互いの支え合い・助け合い・分かち合いによってのバランス関係を保つことが大切となって参ります。
このバランス関係が崩れると、どちらか、または両方共に不満やストレスが溜まり出して、それが原因となって付き合っている場合には別れることになったり、結婚している場合には離婚にも繋がってしまうことになってしまいます。
彼との関係にて、cindyさんのことよりも、彼が自分のプライドや自己満足を優先させてしまうような傾向が見られるのであれば、やはりバランスは保てないことになってしまうでしょう。
また、cindyさんは心の病というハンデも抱えておられるのであれば、尚更にそのことに対しての彼の理解・協力もなければバランスが保てないことになるかとも存じます。
cindyさんのおっしゃるように彼に「二人で乗り越えようという気持ちがない」のであれば、またどこかでそのような気持ちにさせることに努力する中でも、もはや完全に不可能な場合は、結婚なされたとしても継続していくことは非常に厳しいと言わざるを得ないと考えます。(もちろん、結婚式という公の儀式を通して、改めてそこで二人で乗り越えようという気持ちや自覚と責任が生じることも可能性としてはあるかもしれませんが・・そこだけに賭けるのもかなり勇気がいることではあります。)
バランス関係のことを仏教では「中道」と言います。「とらわれず、かたよらず、こだわらず」という有名なフレーズがあります(私たち凡夫はなかなかそうもいかない現実ですが・・)。更に難しくには、「非有非無の中道」という考えもあります。
「相手のためって、結局自分のためなんですか」・・仏教では、「自利利他」という言葉があります。平たく言えば、「相手のために行っていることが、自分のためにもなる」ということですが、これも自分のことだけではバランスを欠き、相手のことだけでもバランスを欠くという「中道」の考えがあります。何事にもバランスは大切なこととなります。
cindy様が「中道」の相手との結婚により、末永いお幸せがあることを心から祈念申し上げます。
合掌
質問者からのお礼
ご回答をいただき、とても参考になりました。本当に感謝しています。
実は、この回答をふまえ、色々自分でも考えた上で彼に気持ちを伝えた結果、なんとプロポーズされました。「支え合う、分かち合う、相手のため&自分のために頑張る、二人で乗り越える」ということについて私がきちんと考えを深め、彼に説明したのです。この相談で書いたような、私が抱いていた不満・不安も、全て隠さず打ち明けました。
彼は私の本音を知り、自分の今までの言動と考え方を反省し、その反省とこれからの決意をきちんと行動で示してくれました。お互いの気持ちを正直に伝え合うことにより、「バランス」が整ったのだと思います。分かち合うことの大事さを、私も彼も痛感しました。
まだスタート地点に立ったにすぎませんが、これからもお互いの気持ちを共有し、助け合い、仲良く頑張っていけたらと思っています。本当にありがとうございました。