酒浸りの父が、嫌でたまりません。
70代の父が、毎日昼から飲酒しています。
母や私は、父の身を心配して、お酒をやめる様に言うのですが「呑まないとシンドイんだ」等と言い、一向に聞き入れようとしません。
過去に何度も、酔って転倒し、頭や身体を床に打ち付けて意識を失い、その度に救急車で搬送されています。
病院では、CTスキャンやレントゲンで、脳や骨への損傷の有無が確認されます。
今の所は幸い、大事に至ってはいませんが、母も私も、いつも「このまま父が死んでしまうのではないか」「一命は取り留めても、植物人間になってしまうのではないか」「そうなってしまったら、私と高齢の母とで、どうやって父の面倒を見れば良いのだろうか」と、気が気ではありません。
そんな私達の心配を他所に、本人は、病院に運び込まれた事を憶えてすらおらず、帰宅したら、またケロッとして、いつも通り昼間から飲酒します。
この先どうなってしまうのかと考えると、四六時中気分が沈み切ってしまっており、夜の寝付きも悪く、仕事にも支障を来しています。
これだけ心配しているのに、相変わらず脳天気に昼間から飲酒する父の存在が、腹立たしくて仕方ありません。
今となっては、自分の身体に父の血が流れていると云う事実が、気色悪いし、嫌悪感で一杯です。
もし生まれ変わりがあるのなら、次は絶対に、今の父以外の親の下に生まれたいです。
今はもう、父の飲酒を注意する気力も失せ、父の姿を見るのも声を聞くのも嫌になり「遺産を遺して、さっさと死んでくれないかな」と、本気で思う日々です。
きっと父が死んでも、葬式で涙を流す事は無いでしょうし、墓参りにも行かないと思います(因みに祖父母の墓参りには、年に二回行ってます)
仏教の観点から、この様な精神状態を改善する方法を、お伺い致したく存じます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
どうか御父様もあなた様もくれぐれも御大切にお過ごし下さい…
あなたのおつらいご心中お察し致します。
その上で申し上げます…同じようにお父様もおつらいのだと思います。実際「呑まないとシンドイんだ」とおっしゃっていらっしゃるようですし…。
典型的なアルコール中毒症状かと思います。御父様が今の状態を脱するには、もう「死ぬまで一滴もお酒を飲まないという、完全にアルコールとの縁を切る決断」以外なく、それにはおそらく専門病院への入院が必要になると思われます。
でも、そんな決断は既に御父様には出来なくなっていらっしゃると思います。またあなた方御家族もそれ相応の費用を負担してでも御父様を入院させ、アルコールとの決別をさせるだけの強いお気持ちがあるでしょうか…。
もう本当に難しい問題です。
一つだけ忘れてはならない大切なことは「御父様がアルコール中毒になったのにはそれだけの理由があり、今もお酒を飲み続けていらっしゃるにはそうしないといられない理由がある」ということです。
アルコール中毒症のお方は「美味しいと思ってお酒を吞んでいることは絶対にありません!」
もし出来るならば、少し酔いが醒めていると思われる起きがけに御父様に話しかけ、ご心中を聞いて下さい。その際は決して「心配だから」「酒を飲まないで欲しい」の言葉はおっしゃらないで下さい…たとえそれだけを言いたくても、ぐっとこらえて御父様のお話を聞いて下さい。少しでも、つまらなくても、自分に都合の良いことばかり話していると思っても…そして御父様が酒を飲み始めても…。
もの凄く無茶苦茶を申していることは承知です。
でも、御父様に寄り添って上げて下さい…出来るならば…出来うる限り。
仏様はアルコール中毒症の御父様を決して責めません。もちろん許すこともなさいません。許さない…だから忘れない。放っておかない。見捨てないのです。
仏様からすれば、御父様も「一人子」なのです。可愛いのです。だから放っておけないのです。意見する前に、抱き取って捨てないのです。
そのことにしか御父様の救われる道は、生きていける道はないと見抜いていらっしゃるからです。
いずれにしても、あなた方御家族の心身のご健康を心より念じ上げております。どうぞ御大切になさって下さい…お父様も、そしてあなた御自身も。