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和食の傲慢さに苛立っています(書き直しました)。

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有り難し有り難し 29

私は京都の仁和寺に写本が所蔵されている黄帝内経(中医学の祖)にも記させている、陰陽五行説を大切にしています。
陰陽五行説は心身一如や医食同源の下、相生(生み出す)、相剋(抑制)関係により、調和を大切にします。
日本では科学の発達により味蕾に辛味が反応しないからと、味覚から辛味を削除し、うま味を足した陰陽五行説を謳う栄養学者が後を絶ちません。

日本は海に囲まれている為に、主に陸より海産物のうま味に頼っています。それの多くは鹹味(塩味)です。
鹹味は水や腎に分類し、増幅されると相剋関係によりで火に属する心を瀉します。
調和を保つ為には、苦味により心を補うか、相生関係の木に属する肝を育てる為に酸味を摂る必要があります。
焼き魚に柑橘類を搾るのがその例です。

しかし、家庭・外食を問わず、和食の全てがうま味調味料(科学調味料)に頼り切っています。
陰陽五行説を活用すれば様々な組み合わせでうま味が生み出せるのに、安易に頼るのは嘆かわしいです。

近年、精神疾患の増加、世知辛い社会を生んでいるのは上記により、過剰に鹹味のうま味調味料に頼り切る事により調和が乱れ、心を瀉しているのも一理あると考えています。

元来、和食は中国により伝わったのが、南蛮貿易や文明開化により西洋と交わり発展しました。
然るに陰陽五行説を歪曲すれば、調和は崩れます。“木の長きを求むる者は必ず根本を固くす”であるのに、和食は元来を無視するのならば、”自己中心”や”傍若無人”な食文化だと云われても仕方がありません。

また姿勢としても、『料理芝居(著:北大路魯山)』より、料理屋は下手でも風格が必要だとわかりますが、”実るほど頭を垂れる稲穂かな”であるのに、料理人は腕を組んでいる人ばかりです。心理学で謂うと、威厳や不機嫌、自己保身等、他人と距離を取りたい対応です。

その点で、“鯛も一人はうまからず”の通り、美味しさに雰囲気があり、雰囲気で美味しかった経験は誰しもあるはずです。
食は食べるのと、食べて頂くのも感謝だと私は考えます。

以上よりの元来の歪曲や雰囲気を大切にしない和食に感謝が足りないと感じ、苛立ちを覚えたのです。
然るに和食は家庭から廃れ、食育の促進や世界遺産に登録してまで守らないといけなくなった“砂上の楼閣”だと私は考えます。

ご見解を、何卒宜しくお願い申し上げます。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

なるほど

 そういえば、えんまさま(赤)にこんにゃく(黒)をお供えするのは、陰陽五行説から来ている、という話を聞いたことがあります。稲荷神社の狐(黄)に油揚げ(黄)をお供えするのも、陰陽五行説から来ている、という説もあります。
 このように陰陽五行説は、いろいろなものに影響していてすごいですね。

 「中国四千年の味」などという言葉があるように、中国の料理が長続きしているのは陰陽五行説に即しているからかもしれませんね。
 世の中は諸行無常。あなたがそんなに苛立たなくても、もし和食が本当に悪いものであれば、これから廃れていく事でしょう。

 もしあなたが、今の日本食に疑問を持っていらっしゃるようでしたら、あなたが、お店を出して、陰陽五行説に即した日本食というのを世の中に提案してみたらいかがでしょう?

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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残していきたいですね

あなたは和食が好きなんですね。
そんな想いが伝わってきます。
もし機会があれば、ブログなどにあなたの料理の理論と実践など少しずつでも載せてみてはどうでしょうか。
世界遺産には興味はありませんが、残していくべき良い文化は残したいものですね。

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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質問者からのお礼

臆病で、前に出れないのが、私の性格です。
すみません。

「世の中・自然」問答一覧

逆エンパス

閲覧いただきありがとうございます。 僧侶の皆様の見解を知りたいと思い相談させていただきます。 世の中には逆エンパスなる性質を持った人がいると最近学びました。 逆エンパスの特徴の一つとして ①知的障がいを持った人。介護者が必要なぐらいの障がいがある人。 ②社会的にきちんとしていない人(一般的に言われる変な人・異常者)正義感や純粋なエネルギーを浴びると居心地が悪くなり怒って反発したくなるようなタイプの人。反社会的な人。 (出典:阿倍野まことカウンセリングルーム) ①②に絡まれやすいという特徴があります。 私自身、上記のような人に遭遇しやすいと感じています。 外出すれば、3回に1回は見ず知らずの人に絡まれます。 具体例を上げますと、家族とスーパーで買い物中 「これ安いね。買おうか。」などと話していると、いきなり見ず知らずの人が近寄ってきて「うっせーな!」と去りながら捨て台詞を吐いて行かれることが良くあります。 その際、決して大きな声で騒いで話しているわけではありません。むしろ、こういった事がよく起こるので声量はかなり小さくしています。 絡んでくる人の特徴は •母娘。娘が突っかかてくる。娘は母親にピッタリくっついている。 •母親の方は我関せず。知らないふり。 •娘の年齢層は10代〜30代と幅広い。 •見た目は異常者に見えない。 このような感じです。 対処法としては 逃げる。気づかないふりをする。が 取り入れやすい方法のようです。 実践している最中ですが、 余りに酷いとつい睨みつけてしまいます。 頭では 「こいつは異常者」「私が悪いわけじゃない」と言い聞かせつつも感情が落ち着きません。 正直なところ、外出も怖くなってしまいます。医療機関などには相談しています。 家族は私以外鈍感で、私が言うまで気付かなかったり こういった事を経験したことがなく理解者はいません。 僧侶の皆様の中で似たような経験をされた方はいらっしゃいますでしょうか。 また、この逆エンパスについて見解を伺いたいです。 長文失礼しました。よろしくお願いいたします。

有り難し有り難し 20
回答数回答 1

夜になると死にたくなる

毎日仕事、子育て、家事をこなし、特に不満もなく過ごしている日々ですが、ここ最近家事が一段落する時間や寝る直前に死にたいと思うようになりました。 正確に言えば、スマホを置いて財布だけ持って失踪したいというような、寝る直前はこのまま目が覚めないで死んでしまいたいというような感じです。 理由がわかりません。毎日不満もなく、自分的には充実しているのに、フッと感じる死にたいという感覚が不気味です。 病んでるのではないか、生理前でホルモンバランスが崩れているのではないか等考えてみたのですが、生理周期にも関係なく、そもそも病む原因もなさそうなのです。 そのうち本当に前触れもなく失踪しそうな気がしています。近付いている気がするのです。 その先には死しかないことも感覚であります。 現状に何も思い当たることがないのに、夜になると頭の中がそのことばかりになります。 旦那や友人には言えません。言われても困ると思います。忙しい人達に自分も理由が分からないことを相談し、迷惑をかけたくありません。 だけど、失踪や死に近付いているという感覚が日々強くなっていて、どうすればよいのか分かりません。

有り難し有り難し 15
回答数回答 2

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ