現代社会と本来の豊かさについて
悩みというよりは漠然と考えてしまうことがあります。
私は会社を起業し10年ほどになります。
会社とは何か?という本を設立当初に読み、
そこには『社会に必要とされているもの。人の役に立っているから存続が出来、人の役に立たない会社はなくなっていく』と書かれていました。
右も左も分からない中での起業でしたが、自身にそのような志が強くありましたし、その本に書いてある言葉に納得し、一生懸命頑張ってきました。
設立前から準備していたことや、業界を分かっていたこともあり、心身の苦しさや辛さはありながらも、経営は順調に右肩上がりで伸びていきました。
しかし、何処かでとても苦しさのような葛藤がずっとあります。
社会がいかに利益追求型の仕組みで弱肉強食であることを肌で感じること、それでも日々闘い続けねば生き抜けない。
競争社会、資本主義社会という中では当たり前のことだと理解すればするほど。
中小企業の社長さん達も皆んな日々闘い続けているんだなぁと思いながら。
そういう渦中で、自分の心身はいつも振り回され乱れるばかり疲弊する日々が数年続き、
自身を見つめ直したり心を丈夫にする為に色々と模索してきました。
そうした中で見つけたものは、お釈迦さまの教えや禅的な考え方でした。
日本では宗教にハマると聞くと直ぐに悪い意味で捉えられることが多いですが、
何か目印になるような共感できたり学べるような考え方というものに救われることに有り難さが溢れてきて泣きそうになります。
自身が人の為になることを〜と思い起業しましたが、会社を通して社会を知り、そこに向き合った今の時点で想定もしていなかった答えがあったように感じています。
知り合いに若いお坊さんがいますが、もっと遊びましょう、もっと休んでください、自分は人生遊んで過ごします。とよく仰っています。実際夜遅くまで飲みに行ったりしていて、誘ってくることも多いです。(行きませんが)
そのお話しも極端に思えて、私には失礼ながら浮世離れしすぎていてついていけません。
長くなってしまいました。
文章がまとまっておらず伝わっているか不安ですが、
お坊さん達は今の資本主義社会と仏教の教えに乖離を感じますか?
感じられる方はどうバランスを取られていますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
経済とは
拝読させて頂きました。
あなたの思いやお考えを文章として読ませて頂きとても共感できる思いが致します。
あなたがおっしゃる様なこの社会の中での矛盾をとても私も感じます。お気持ち心よりお察しします。
本当の豊かさとは「全てのもの誰もがお互いを尊重し合い尊敬し合い分かち合いながら共に喜び安心して生き抜いていくこと」です。
自分のことだけ優先して独り占めしようという考えや行いは罪悪です。その様な考えや行いをする者は例え全て利益を独占したとしてしても最も貧しく不幸なことであり罪深い者です。この世に生を受けて何も学んでいないに等しいことです。
経済という言葉の語源は「世を安らかに治めて人々の苦しみを救う」といことです。その様な根根的な意味を忘れ、さも自らが勝者・強者として弱者から搾取し深く傷つけていくことは経済でも主義でもありません、貪りのまま我欲に突き進む地獄・餓鬼の考えや行いです。
改めて私達は何を求めて何を目指して生きていくことが望ましいのかをしっかりと確認していくことが大事だと思います。
仏教の教えが短く唱えられているお経「七仏通誡偈」では
諸悪莫作(しょあくまくさ)
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
自浄其意(じじょうごい)
是諸仏教(ぜしょぶっきょう)
意味は
あらゆる悪を作るすことをやめましょう
あらゆる善を進んで行いましょう
自らの心を清らかにしていくこと
それがあまたの仏様の教えです
この考えはこの世で生きていくこと、仕事や商いつまり経済を動かしていくこと、世を治めてくことに通じます。
自らもとても弱くおろかな小さい存在です、ですから誰もがお互いを尊重し合い助け合って生きていくことがとても大事です。
私達が必ず亡くなる時が来ます、当然全てのものを置いていくことになります、財産も地位も名誉も権力もあらゆるものを置いていきます。そうした死の間際に自分がどう生きたかが本当に蘇ってくるでしょう、何を志し何を受けとって何を与えてきたかを問われることになります。恐らく全ての者は深く後悔するでしょう。その後悔が少しでも少なくなるように心がけてて生きていきたいと私は思いますし、仏様の教えに巡り合えたことは本当に尊いと思って生きています。
あなたがこれからの未来を心から豊かに大切な方々と一緒に心健やかに幸せに生き抜いていかれます様に切に祈っております。
質問者からのお礼
とてもわかりやすくお教えくださり心から感謝申し上げます。
共感くださったことに安心をいただき、更には言葉を尽くして丁寧に寄り添ってくださった文面に感無量です。
これからまだまだ迷い、悩みながら生きていくと思います。
でもお教えくださったような見方も実践しながら、清らかな心で、そしてこの世を離れるとき少しでも笑顔になれるように生きていきたいと思います。
精進して参ります。
ありがとうございます!!