自分を大切にする方法
最後にお坊様にご質問させていただきましてから随分の年月が経ちました。今まで自分がさせていただきましたご質問やお坊様からいただいた言葉等を読み返し色々あったなと思い起こしております。
さて今回ご相談させていただきたいご相談なのですが、もっと自分自身を大切にするにはどうすればよいかをお尋ねしたいです。
僕は人一倍自分自身にコンプレックスがあり自分をどれだけ好きになろうと思ってもうまくいきません。
鏡に向かって自分の長所と思える所を言ってみたり。とにかくありがとうという言葉を何度も言ってみたり。少しでも自分に対して自信をつける為にちょっとした成功体験を積んでみたり、人に少しでも感謝されるように頑張ってみたり色々試しているのですが、どこか自分自身に冷めてしまっている自分がいます。
そんな自分だからもっと人には優しくしたいのにどことなくドライな感じでしか人とコミュニケーションとれずそれがまた自己嫌悪に陥ってしまう負のループに入ってしまいます。
無条件に自分自身を愛するにはどうすればいいのでしょうか?どんな情けない自分でも大好きになりたいです。そもそも何でここまで自分の事を大切にできないのかも分かりません。
ご回答いただけたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
裸王 様 相談ありがとうございます。
自分を大切にするにはいろんな方法があると思いますが、
これまでの方法ではうまくいかなかったということでしょうか?
もしそうなら、以下のことを実践してみるというのは如何でしょうか?
ちょっと辛いけど自分自身にコンプレックスに向き合い
それを受け入れ、そんな自分を認める。
そして、どことなくドライな感じは何時頃からとか、
それで自己嫌悪に陥りやすくなるのは、なぜなのかなどをしっかり理解してみて、
負のループが実は、(ドライでいることなどで)自分を守るための安全対策のはずが、意図しない結果の上に成り立っているということを納得できた時、
自分に思いやりが向けられ、無条件とかそんなことも意識せずに、
自分を大切に、寛容に、優しさを向けることが出来るとしたら、
自分の目的に叶うでしょうか。
その始まりが、本当は、これまでの悩み苦しみが自分のせいではない、自分に責任はないとか思うことが大切で、
思いやりの心を育む瞑想などの実践というものがあり、
徐々に自分に思いやりを向け、他者に思いやりを向け、他者から思いやりを受け取るということを意識し、心をなだめ、心の安心安全を確かめながら落ち着き、そして思いやりのある行動に意識を向けて感覚を養い、ポジティブな感情を得ていくとしたら、あなたは実践して自分に変化が起こり、自分も他人も大切にできていくと、体感していくと思えるでしょうか?
自分を大切にするには、やはり練習がいるのです。
小さい時、自転車に乗れなくて、誰かに補助してもらって、段々と乗れるようになったように、自分に思いやりを向けたり、大切にすることは、練習が必要です。でも繰り返し行うことで、自転車が乗れる同じように、大切にすることが出来るようになるでしょう。
参考にしてください。
一礼
自分は幻
そもそも、自分という存在は幻だから、大切にするとかしないとか長所短所とかは、気にしなくても良いと思いましょう。
あなたの肉体を構成する細胞1匹1匹が別々の生き物で、それがたまたまチームワーク(組織)で行動しているから、「私」という生き物がいると錯覚してしまいますが、あくまで、実在するのは個別の細胞1匹ずつ。
その細胞達は毎日新陳代謝で入れ替わり、心(思考や気分)は瞬間ごとに浮かんでは消えていく。
あなたが気にしている「自分」は、過去や未来に関する妄想雑念の中にだけある物語にすぎないと思いましょう。
今できることを今できる範囲でやれば合格人生だと思いましょう。