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普通の家庭への羨望、前向きにがんばれない

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あまり一般的とは言えない家庭で育ちました。
親は共働きですが父親が働いたお金をすべてギャンブルに注ぎ込むため、生活費や学費がなくなり子どもの私や姉が高校に入学すると同時にバイトを始め母と一緒に生活費を工面する生活でした。高校卒業時に全部自分で責任を背負うことを決め家を出て、大学に進学しました。そして海外の大学院に進学し今に至ります。

現在私は30歳になり、海外で自分がずっとやりたかった仕事ができています。
それは子どもの頃からの地獄のようなアルバイトの生活とこれからの奨学金の返済義務を犠牲にやっとこの場所に立てているのです。なのにただ何もかも用意された環境で育ち、困ったことがあればすぐに頼れる実家や家族がいて、お金の心配をする必要なく日々を前向きに過ごせている周りの友だちが羨ましくて仕方ありません。

その上「逆境こそがんばらなきゃ!貧困を努力で乗り越えた人たちはたくさんいるよ!」「もっと賢い方法でお金を稼ぎなよ」と子どもの頃から何不自由なく育った人たちに言われても、素直に受け取れません。

周りからがんばれと言われても、そもそも子どもの頃から全部自分で稼いできた人が存在すること、親に頼れない家庭が存在することを知らない人ばかりで実際私の立場は誰にもわかってもらえないことと、周りとのスタート地点の大きな差をただただ思い知らされて心が折れそうです。

「確かにあの時もっとかんばれたんじゃないか?あの時少し怠けていたんじゃないか?」など自分の技量不足や努力不足も疑い始めました。でもこれでも立ち止まらず、立ち止まれずに心と体をぐちゃぐちゃに壊しながらも今まで一生懸命やってきました。

これからももっともっと前向きにがんばってお金を稼がなければなりません。それなのに私は今も周りの生まれた環境を羨み、比較して、なぜ私は今までもこれからもこんなに苦しまなければならないのかと絶望してしまいこれ以上がんばれないままでいます。

周りとの生まれの違いを気にせずに、どうやったら前向きにがんばれるでしょうか?

2024年4月17日 0:32

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

感謝する心と、寛容性

梅子 様 相談ありがとうございます。

あなたが頑張って生きてきた、サバイブしてきたことが読んで良く解ります。
耐えて、自分の力を振り絞って、必死になって生きてきたのでしょう。
称賛に価すると思います。
ところがあなた自身は、家庭環境に恵まれたと思う人を羨み自分に絶望感のような劣等感のような気持ちを抱えて、辛い状態であるのですね。

あなた自身は生き抜く力もあるし、やり抜く力も持っていると思います。それはあなたの強みですし、これからも発揮するべきものだと思います。
私がそれに加味したいのは、感謝する心と、寛容性です。
何に感謝するの?寛容にみるなんてありえない(だって私は辛い人生をサバイブしてきたんだから)と思うかもしれません。しかしこれまでを振り返ってみて
誰かに助けられた、誰かに優しくしてもらったということが少なからずあるでしょう。その人たちに感謝をしてみましょう(心の中で「ありがとう」と呟くだけでもいいのです)。あるいは、優しさを受け取った時を思い出し、それを誰かに今度は優しさを向けてみるということをしてみてもいいと思います。
もし可能なら「感謝の日記」を実践してみていもいいでしょう。毎日小さなこと当たり前のことでもいいので、感謝したことをリストアップしてそれがなぜ自分の身に起きたのかを書き添えるという方法です。メモ程度の箇条書きでもかまいません。続けることで、苦しみから解放され、自分自身を感謝し、寛容に観て、自分自身に思いやりを向けて優しさを溢れさすことが出来るでしょう。

忙しい日々で勇気を振り絞らなければならない状況かもしれませんが、あなたが周りを気にせず、羨み、絶望感などの苦しみから解放されることを願っておりますし、ご祈念いたします。参考にしてください。一礼

2024年4月17日 8:47
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有り難し
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質問者からのお礼

回答ありがとうございます。
確かにこれまでたくさんの人たちにお世話になりました。ここまで来るのに自分のことだけで精一杯で、あまり周りの人のことに目を向けることはありませんでした。
海外に来る前に将来の夢の話をしたとき「君の未来は明るい」と言ってくれた人や「あなたは成功者だ」と言ってくれた今の職場の人、応援してくれた友人たちの言葉は今でも心の支えになっています。今でもずっと感謝しています。
その人たちも、きっと私とは違った環境で辛い思いをしてきた過去があったのだろうと思います。それでも乗り越えて、私に温かい言葉をかけてくれていたのだと思うと、自分もこうなれるだろうかと少し希望が湧きました。
私もいつか今の苦しみを乗り越えられた時に、辛い思いをしている人に温かい言葉をかけられる人になれたらいいなと思います。

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