自身の悲運をずっと引き合いに出してくる夫
夫が全て夫自身の生まれのせいにする傾向があります。
貧乏というほどではないですが、あまり経済的な余裕がない家庭に生まれた夫は、学者になるという夢がありましたが、大学に進学できた途端に、家族からこれ以上の経済的な負担は厳しいと言われ、奨学金も満額借りていましたが、泣く泣く学問の道を諦めました。
ちょうどそのタイミングで出会った私とそれからは暮らし、現在は私の父の仕事を手伝っております。
現在に至るまで、彼は積極的に仕事を探そうとしなかったり、通信の大学も一度入学したのですが、やる気が出なかったのかほとんど実績を残さずそのまま退学しました。
私自身が、両親が会社を経営していたりと、比較的金銭的には恵まれた環境で育ててもらえたということもあり、何か喧嘩するたびに彼は自身の経済的に恵まれなかった生まれを引き合いに出してきます。
彼の悲運には同情するばかりですが、その後の彼の行いは、半分程度は彼自身の選択(仕事を探さなかったし、勉強も続けなかった)の結果ではないかと思ってしまいます。
そうして落ち込んでいる時に私が何か言葉をかけても、「君は恵まれて育ったから僕の気持ちはわからない」と一蹴されてしまいます。私自身もそれはごもっともではあると思うのですが、私のツテで仕事をしていたり、他にも私の両親に金銭的に援助してもらったりと、私の生まれに恩恵を受けているのは夫も同じくなのではないかと思ってしまうのです。
彼は一緒に地獄に堕ちてくれる人を待ち望んでいたんだろうな、と結婚前から感じていたことでしたが……結婚前から金銭的なことだけでなく、色々と問題はたくさんあったので、彼とは心中するつもりで結婚しました。なのでこうした問題はもちろん覚悟の上ではありました。私にも足りないものがあったからこそ彼に惹かれたのでしょう。
また彼が自身の悲運を引き合いに出してきた時は、私はどうするべきなのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
大事なのは今
地頭は良いが経済的に恵まれていなかった人と、経済的に恵まれていて家庭教師を付けてもらえたが頭が悪かった人がいたとして、結果的に二人の成績が同じくらいの点数だったとしたら、どちらが恵まれているとか気にする必要は無いのです。
親からもらえるのは金銭だけではない。
素質や容姿や文化(知識)だって親からの恵み。
それらをひっくるめた総合的な結果がその人の能力才能なのです。
夫はせっかく親からもらった優秀な知能があるのに、ふてくされてその能力を充分に活かせていないのです。
それは、親の遺産がタンスの中にあるのにそれに気付かず貧乏暮らしをしているのと同じです。
まぁ、能力を活かす能力、精神的な強さもまた才能の一種ですが。
ということで、経過はどうあれ夫の今の実力がその状態ですから、未来に向かって能力を伸ばす方法を考えるしかありません。
学生時代に足が速くても、現在が肥満のおじさんなら、それが現在の実力なのです。
ないものねだりをしても仕方ないので、お腹が出たおじさんでも可能なスピードで、できる範囲でやるしかないのです。
半分あきらめつつ、しかし絶望する必要もないと思いましょう。
たとえば、学生時代に英語が苦手だった人でも、今はスマホで同時通訳できる時代。
新しい道具や新しい制度に乗っかることで、想像もしなかった未来が開けるのです。
男性は基本的に「かっこ良く有りたい。」
ななこさん
お悩み拝見させていただきました。
もうお礼が出ておりますし、他のお坊様方の素晴らしい回答の後ですが、一つ思うことがあるのでお伝えさせてください。
ご主人の様子を拝見するに、完全に拗ねた子供のようになっておられますね。(笑)
ただ、男性は5歳児だと思え!という格言もあるように、残念ながらいつまでも子供なのです。
「君は恵まれて育ったから僕の気持ちはわからない」の裏側には「本当はわかってほしい。」と言う思いが多分に隠されていると思います。
また、もしかしたらですが、
落ち込んでいる時の言葉のかけ方が少し見下したような言い方になっていませんか?言い方に出ていなくても深層心理の部分で、ご主人を下に見たりしていないでしょうか?
男の人は、本来は大好きな人を守りたい生き物ですし、何かしてあげたい生き物です。好きな人には褒めてもらいたい。
もっと言うと、一番は「かっこ良く有りたい。」のです。
なので、いつまでもかっこよく有らせてあげれるか?がポイントです。
それは妻の手腕が試されます。
「自分には力がないんだ。」と自尊心を失ってしまうと頑なに心を閉じてしまい、どんどんダメな方にハマっていきます。
別の角度からパートナーシップを見てみると、
パートナーとは不思議なもんで、子供の頃の傷や親から与えてもらいたかった愛情をお互いにやり合うことで、成長していく性質を持っています。
ご主人が子供の頃から傷ついてきた、周りの友達や環境に負い目を感じてきた過去の傷をななこさんで癒そうとしているのかもしれません。(本人はそんなこと無自覚ですが)
もし、今ななこさんがご主人の過去の傷を癒してあげることができ、ご主人に自信と誇りが戻ってきたら、別人のように変化するかもしれません。
もちろん、前提としては全てご主人の責任だし、ご主人の問題なのだけど。
パートーナーとなるとちょっと話が変わってきて、2人の課題のやり合いだったりするのです。
今のご主人を癒すことが、ななこさんの課題にも繋がっていることが結構あります。
なので、その人と結婚しパートナーとなったのです。
これをやり切ると2人とも大きく成長できます。
そのような角度で一度取り組んでみられるのも面白いですよ。
ななこさんの心が少しでも軽くなり温かい光に包まれるようお祈りしております。
南無阿弥陀仏。合掌。
夫さん自ら向き合うこと
拝読させて頂きました。
あなたが夫さんの考え方についてとても疑問やお悩みなさっておられることを読ませて頂きました。詳細なことはわからないですけれども、あなたのそのお気持ちはわかるように感じます。お気持ち心よりお察しします。
夫さんが思うように自分の身の上についてダメだと思い何でもそのせいにして自ら何もなさらない努力しない方々は確かにいらっしゃいます。はたから見ていると何だかとてももったいないなとよく感じます。
これからその人なりにがんばればいいのではいいのではないですか?と言うとあれこれ理由をつけて結局は何もしないまま時間だけが過ぎていってしまいます。そうした方々の人生が終焉を迎えた時にどう思うでしょう。
自ら何もしなかったことを心から後悔するのか、全てを他者のせいにするのか。それはやはりご本人次第かと思います。そうなってしまっていっては他者が何も言えませんし、評価も判断もできませんからね。
やはりご自分が本当にそれでいいのかどうかに戻っていくでしょうからね。
共に歩み前に進んでいくのにもご本人が自らの意志で歩み出し前に進むことがとてもとても大切かと思います。
夫さんやあなたのこれからの未来を心より応援させて頂きます。至心合掌
一緒に、がポイント
ご質問拝見させて頂きました。ななこさんの心の持ち方は素晴らしいと思いました。とても謙虚で思慮深いと感じます。ご主人がどうしてもこのご自身の生まれに対するネガティブな言葉を発すれば、ななこさんが意見を変える、折れるというふうに感じられているからこの言葉を出されるのではないでしょうか。全ての人が順調に歩んできたことはないはずです。それでもななこさんと出会うという良縁の中で御主人の人生は大きく変わったこともあるはずです。ですから喧嘩の内容にもよりますが、ななこさんが思われることは指摘しつつ、それでも前向きに進んでいる人は沢山いる、一緒に頑張ろうって感じでお話を進められるのがよろしいのではないか、と思います。参考になればよいのですが、ななこさんの考え方が私から見ると素晴らしいためあとはどのような言葉をかけるか、だけな気がしております。 合掌
質問者からのお礼
些細さま
早速のご回答ありがとうございます。
「一緒に頑張ろう」そうですね…夫婦でチームとして頑張れるように、私自身ポジティブでいなくてはですね。
願誉浄史さま
ご回答ありがとうございます。
「大事なのは今」、ごもっともでございます。
優秀だった過去があるため執着しがちですが、現状を受け入れて進めるように、妻としてがんばります。
Kousyo Kuuyo Azumaさま
ご回答ありがとうございます。
結局は本人がそれで良いのか、そこに尽きますね。
本人も一生それを言い訳にしたいと思っていないはずなので(今はまだ若く直近の実績に囚われがちですが)、少しづつ気づいてもらえるように促したいと思います。