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家を途絶えさせてしまうことへの罪悪感

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40歳男性です。既婚ですが、子はおりません。妻は出産が不可能な身体です。
妹が2人おり、両名とも既婚でそのうち1人は出産し子がいますが、我が家を継いでもらうことはできません。
妻の身体のことは私も両親も承知の上で結婚しましたので、両親は妻に対して何も言いません。実家に尽くしてくれますので、大変喜んでいます。
私も妻と相性が良く、妻との時間は大変楽しく安らぐものです。
ただ、両親も年老いて、いざこれから先のことを考えると、ふと私の代で我が家を終わらせてしまうことに罪悪感を覚えることが多くなり、夜もぐっすりと眠れなくなってきました。妻は私が悩んでいることやその原因にも気づいていると思いますので、早くこの気持ちを昇華して前を向いて生きていきたいと思います。
我が家の仏壇や先祖代々の供養、お墓の管理は私がきちんと処理をするつもりでいます。
このご先祖様に大変に申し訳なく思う気持ち、これをどう処理すれば良いか、ご助言いただければと思います。

2024年6月25日 20:20

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

世俗ゲームよりも出世間ゲーム

たとえば暇つぶしに始めたスマホゲームであっても、できればクリアしたい、勝ちたいですよね。
しかし、仮にゲームオーバーになっても重大な問題ではないのです。
家を継ぐというゲームも同じで、勝ち続けるのは楽しいですが、別に負けたって構わないのです。
人類自体がいつか滅ぶでしょう。
肉体・遺伝子や財産や文化等はご先祖様から相続したものでありそれらを育てるのはいわば世俗のゲームです。
一方であなたには、前世の自分から受け継いだ功徳(善のカルマ)もあるのです。
その功徳をこの世でどう育てて来世以降の悟り(成仏)に繋げるかという出世間のゲームが仏教では重要です。
浄土宗の場合は、極楽浄土という成仏しやすい環境に往生(転生)する未来を信じ、極楽浄土で悟った後に再びこの世に還ってきて今度は自分が人々を救い導く仏様になるぞと願います。
滅びた家のご先祖様も、極楽浄土で成仏されているかもしれないし、まだ成仏できずに世俗ゲームの世界で輪廻転生を繰り返しているかもしれない。
もしも世俗の輪廻を彷徨っておられるなら、あなたがそのご先祖様達を救えば良いのです。
ご先祖様の成れの果てを、世俗ゲームが壊れても関係のない世界へ、悩み苦しみが滅した平安の境地へと導くこと、それこそが最高の先祖供養です。
それに比べれば家(名前)が滅びてもたいしたことではないのです。

2024年6月26日 2:54
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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「出来る範囲で精一杯」が仏教です…

『家を途絶えさせてしまうことへの罪悪感』ですか…令和の時代になってもやはりこのことで思い悩んでいらっしゃる方も多いのでしょう。
 家制度というものが既に崩壊し、憲法にも「婚姻は両性の合意のみに基いて成立する」とされ、いつ誰と結婚するかなど自らで決める権利が保証されていても、やはり結婚して子供を産み育て、ご先祖から受け継がれてきた「家」を守っていくべきだと考えるのですね。
 それこそ『由緒正しいお家柄』なのでしょうか…失礼なる表現をお許し下さい。
 ご先祖の望みとは、子孫が繁栄し、家系が受け継がれていくことなのでしょうか。
 もしあなたにお子様がいらっしゃれば、お子様に同じような望みを持ちますか。結婚して子供を産み育て、先祖より伝わる家系を守っていって欲しいと…。
 もし、お子さんが結婚されなければ? その気がなければ? 結婚したとしてお子さんに恵まれなかったなら? あなたは子供さんを責めますか。嫌みおっしゃいますか。とうとうと家系を守ることの大切さを説きますか。
 「仮定の話になど付き合っていられない」とおっしゃるかも知れません。
 でも、これはそのまま今のあなた御自身への問いかけなのです。
 あなたは、お子様には子供を産み育て家系を守ること以上に、お子さんに幸せになって欲しい、思うように精一杯生きて欲しいと願われたのではないでしょうか。
 もちろん、あなたの考えるその「幸せ」というものは、子を産み育てることであるかも知れません。でも、もしそうならば 既にあなたはご自身が幸せになることを放棄して妻君と結婚したことになります。
 あなたは今不幸せなのですか? 『妻と相性が良く、妻との時間は大変楽しく安らぐもの』との思いは嘘ですか?
 つらつらと私見を申し上げましたが、仏教的にはご先祖は皆仏様とお生まれです。智慧と慈悲を円かに備えたお方々です。
 そんな仏様の願いは子孫が、つまりはあなた、あなた方御家族が安心の中でしっかりと人生を歩んでほしい…それだけです。
 『仏壇や先祖代々の供養、お墓の管理』については、あなたができるだけのことをなされば それで全く問題ありません。仏様の教えは「出来る範囲で精一杯」という、極めて端的で頷くしかないものです。
 大丈夫です…仏様つまりご先祖様は今のあなたの思いをとても喜んで下さっています。それ以上の望みはお持ちではありません。

2024年6月25日 20:59
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おきもち

質問者からのお礼

願誉浄史様
仰られる通りですね。人生いろいろな場面がありますが、できれば全ての場面で勝ちたいと思ってしまうものなんでしょう。私はこれまで、家族、健康、友人、仕事など本当に恵まれてきました。
これ以上は望まず、今私の周りにあるものに感謝し、真摯に向き合ってまいりたいと思います。ありがとうございました。

小林覚城様
心の霧が晴れるようなお言葉、ありがとうございます。
我が家は祖父の代からの分家ですし、祖父母や両親、親戚からも跡取りを残すよう厳命されたことはありません。また、私に子がいたとしても家を守れとは言いませんし、周囲に途絶えた家があったとしても、何も思いません。
私が勝手に妄想を拡げていたようです。
妻に出会えたことに感謝し、自分の人生を真摯に歩みたいと思います。
本当にありがとうございました。

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