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仏教·真言宗においての「信じる」とは回答受付中

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有り難し有り難し 8

私の祖母は真言宗の檀家でとても敬虔な人でした。

そんな祖母が亡くなった際、私に残した手紙にこんなことが書いてありました。

「貴方にとって信じるという行為は命を投げ出す様な恐怖があることでしょう。でも貴方により善く生きて欲しいから、私は信じることをして欲しいと思っています。臆病にならず勇気を持って何か一つを信じてみなさい。それが難しいというのなら、真心を持ちなさい。真心を持って大切な人と接しなさい。そうすれば多少マシには生きれるでしょうから」

2ヶ月後祖母の一周忌になります。毎週末未、近くの真言宗のお寺に行って形だけかもしれませんが、感謝を伝えてみたり、祖母がしていたことのマネをしています。ですが未だに私はこの信じると言うことがわかりません。正直、仏様の存在もあまりよくわからない状態です。

仏教や真言宗において信じることはどのようなことをもたらすのでしょうか。また真心を持つと言うことでなぜ大切なのでしょうか。祖母の言葉の意味がわかれば少しは変われるような気がします。

ご回答よろしくお願いいたします。

2024年7月1日 14:17

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

信じるとは他人を信じることではない。

祖母様のお手紙は深遠です。
おそらくお孫さまの珠沙さんへの人生の迷い道が生じたときに振り帰ることができる初心を忘れない大切な心の支えとなるでしょう。
真言宗かぎらずですが、他力も必要な世の常ですが、頼ってばかりの人生では自身に意味を見出せないことでしょう。
仏教の開祖である釈迦は亡くなる前に、弟子たちから、「お釈迦さまが亡き後、わたしたち弟子は何を頼りに生きていけばいいのですか?」と聞きました。
釈迦は「わたしの今まで教えた真理の教え(法)と、学んできた自分を拠り所にしなさい(灯)」
といいました。
これは、有名な
・自燈明(じとうみょう)
・法灯明(ほうとうみょう)
というものです。ネットでたくさん出てきます。

自分を信じることは、とにかく難しいです。それは煩悩と欲によって本来もっている種子(仏に成る可能性)を覆い隠しているからと説くのです。
日々、人は迷い、選択の連続を生きています。
迷いは仏教では苦しみの根本と説きます。この迷いを(無明)といい、心に明るさが無いことをいいます。心を灯す光があれば、心を照し続けるので、迷わないです。
悲しいとき、苦しいとき、大好きな人との別れ、嫌悪感、憎しみ、辛さなどなど、そんな時は心がどうしていいのか彷徨っています。それを心が暗いと例えます。
その心に光を持つことを「智慧」といいます。本来、知恵とは頭ですが、仏教は心のチエとなるので、この智慧を使います。

『大日経』という真言宗が根本にしている経典(お経)に、【如実知自心】(にょじつちじしん)と説きます。弘法大師(空海)もこちらを根本に説いていきます。
この如実知自心とは、字の如く
・如実=ありのまま
・知=知る
・自心=自分の心の相(すがた)
ということです。
自分のことは、自分がよく知っているともいいますが、可能性は無限であり、学べば学ぶほど知恵・知識は高まり自分は高まっていき、自分を超えた自分が見つかります。
文字数に限りがあるので、簡単には説けない理ですが、自分を信じることは人を救い、人から信頼を得られる人に成っていきます。
鏡を通じて、自身を見ると「先祖から祖父母、父母のDNAから成る」顔には面影が出てきます。先祖たちは仏さまです。その仏の親族である珠沙さんは仏の子です。
祖母の深い人生を珠沙さんがこれから歩む人生経験によって手紙の重みを感じていくこととなります。

2024年7月1日 16:02
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有り難し
おきもち

祈るこころに佛心が宿る。 変化多き時代を生きる私たちにできること、それは...
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「真言宗」問答一覧

愛染明王様のご真言を一般人が唱えて良いか

初めまして。 私は、実家の宗派が浄土真宗ですが、中学校と高校が真言宗の学校であり、真言宗のお寺によくお参りに行っております。 そのような中で、真言宗の僧侶の方がお書きになった本を拝読し、YouTubeを拝読する機会があり、愛染明王様のご真言が書かれておりました。 そこで、自分にとっての良縁が結ばれるようにと、自宅で白い紙にお願い事と自分の名前を書き、その紙を両手で挟んで 愛染明王様に語りかけ、ご真言を毎日何回か唱えております。 すると、私にとって良い意味で不思議な出来事がたくさん起こり始め、なんだか毎日が安定して楽しい未来を想像してワクワクしてまいりました。 しかし、ネットでより深く調べてみると、「ご真言を素人が唱えるのはよくない」「敬愛法は素人が安易に行ってはいけない。代償が起きることがある」と書かれており、少し不安になりました。 そこで私は、「確かに、自分はご利益の内容をきっかけにご真言を唱え始めたので、不純で恐縮だった。」と反省しつつ、 「愛染明王様のおかげさまで日々私は安心して楽しく暮らせるようになったのだから、その感謝と挨拶を、愛染明王様が祀られているお寺に伺ってお伝えしよう」と考えるようになりました。 そしてそのまま愛染明王様との繋がりを信じ、ネットの記事を気にせずご真言をお唱えしているのですが、良いのでしょうか?また、よくお参りする真言宗のお寺とは別に、愛染明王様が祀られているお寺やその他のお参りしたい神社仏閣に複数お参りに行くことは、良くないことなのでしょうか?

有り難し有り難し 10
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真言宗のお坊様

不躾なお話になりますが、お許しください 私は単身者もうすぐ40になります。 福祉の仕事で、専門職として働いておりました。 10数年勤めておりました。やりがいはもちろんあるのですが、お役所仕事と言いますか、毎日の大人同士の人間関係を大切にしてその日を過ごす。そのような雰囲気があります。 ここ最近は無気力な気持ちに苛む事が多くなりました。これについては私生活における大きな悩みも要因でした。少しメンタルの不調が続いています。 今はまたチャンスを頂き、同業他社で働く予定で仕事開始を控えております。 経済的な事もあり、求人を読み漁ってました。その中でこれがやりたいという気持ちも一切湧かず、前職と比べたら給与も安く肉体労働系の仕事など今より条件が悪くなるものばかりです。 働く事は生活のためであるのだから自分の考えでは甘いと思います。 物事を思い詰めてしまうところがあり、何事も見通しが持てないと不安が強くなる特性もあります。 今までの仕事での充足感や必要とされていた感覚を捨てて、異業種に行く怖さがとても強くあります。 そんな中ここ数年、YouTubeなどでお坊さんの話を聴く機会を多く持ってました。 そして生まれ育った環境の影響もあり、真言宗僧侶に興味関心を持っております。 なぜ興味を持ったのかというのも正直なところ、仏教の先人達の教えを学び、自分の人生をより豊かにしていきたい。というのが大きな理由になります。僧侶になれば自分の精神的な弱さも含めて救われるのではないか?と考えました。人のために役立つ事は苦にならないのですが、反面人付き合いが得意ではありません。人間関係の疲れ、俗世から脱出したいというのもあります。 僧侶といっても宿坊へ就職する感じになります。 お坊様からこのような考えについて何かご意見頂きたかった事。 男性社会であるお寺(宿坊)での実際の業務や修行の話を伺いたく相談いたしました 私の勝手な想像ですが、お寺(宿坊)が僧侶としての道を支援して頂ける。これは一生仕える気持ちでそのお寺に就職という事を相手様も希望している。生半可な気持ちでは来て頂きたくない。というのが本音ではないかと思っております 次の内定が決まった福祉の仕事を長く続ける事が、今自分にとっての最適解と考えてはおりますが、この次はお寺で働きたい。とやはり考えてしまいます 何か方向性を示して頂けましたら幸いです

有り難し有り難し 7
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真言宗の僧侶になるには

僧侶になる人の心構えを教えてください。 自身を修行の場に身を置き、一切言い訳や弱音を吐けない場所で仏教を学びながら、自分や周りの人生を仏教を学んだうえで豊かにしていけるのでは?と考えてます。 高野山の宿坊では宿業務の傍ら、僧侶になれます。と求人が出ております。 このような場所に身を置いて学ぶ事の想像が出来ませんが、どんな人間でもそれなりの精神的成長は見込めるものでしょうか? 今は都会で暮らしており、少し人生に疲れているところはあります。何事にも中途半端になってしまうところもあります。 ですが、高野山の宿坊を調べてるうちに、ピンキリとあり、結局のところお金が神様と考える資本主義の世の中から断ち切れるか?修行の場にも俗世の欲望や煩悩から切っても切れない場であるのか? 全ては自分次第だとは思いますが、何かアドバイス頂けたらと思います。 真言宗にしたのは高野山含めて昔から馴染みがあります。 あと人との関係性を築くのがあまり得意ではなく、大体独り行動が多くここまで来ました。医療系の仕事で業務の会話のみで成り立つ、女性に囲まれた環境が長かったです。 男性社会の人間関係はどのようなものかも実情を教えて頂けたら幸いです。 よろしくお願いします。

有り難し有り難し 24
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ