いろんなことを心配しすぎてしまいます
私は寝る前などに、大切な人が急に亡くなったらどうしよう、などの不安で胸がいっぱいになることがよくあります。
父親(両親が離婚して父に引き取られてます)や、恋人が、交通事故にあったり急病になったらどうしよう、という感じです。
そしたら私も生きていける自信がない…などとそこまで考えたりもします。自分自身のことも、病気になったらどうしよう、とか色々なことを心配してしまいます。
そんなことを考えていても仕方ないとは分かってるのですが、どうしても不安になってしまうときがあるのです。こんなこと考える人はなかなかいないのかな、とかも思います。(結構な頻度では、という意味で)
今を楽しく生きているのだから、そういうのを気にしないようにしたいですし、寝る前に考えるときは眠りが浅くなったり寝不足になったりするのが本当に嫌です。
心配性なので、将来のこと(例えば結婚など)も、考え始めると楽しい未来を描くことより こうなってしまったらどうしよう と悪い方向に考え、心配事でいっぱいになってしまいます。
どうすれば心配性を治せるのでしょう。
いろいろ不安に思う自分がつらいです。
ぜひアドバイスいただければと思います。
宜しくお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「杞憂」
あおい様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
「杞憂」(きゆう)という諺がありますが、まさにそのような状態に陥っておられるご様子・・
まだ来たらぬ未来のことについて、あれこれと不安・心配して、思い悩んでしまうのも仕方のないことなのですが、実は、未来というのは、どこまでもただの想像、妄想の産物なるものであって、どんなに思い悩んでもキリがないものとなってしまいます。
現にその未来を想像していても、その自分は、「今」の自分であり、それはどこまでも「今」の自分でしかありえないのでございます。
問題は、「未来」、あるいは「過去」でもなくて、「今」をどうするべきかということになります。
この世における全ての現象・事象は、様々な依存関係、「縁起」(えんぎ)にて成り立っていると仏教では考えます。
縁起とは、例えば、簡単には、因縁果(原因・条件・結果)の依存関係のことで、この因縁果の流れをしっかりと理解することで、色々なモノ・コトにもある程度、対処し、対応し、対策を講じることも可能ではないかと存じておりますし、必要なことではないかと思います。
そのため、未然に防げることであれば、それはしっかりと努力していくことも必要ですが、その努力をするのも、あくまでも「今」においてであって、「今」、できること、やれることをするだけで、それ以上のことはどうにもならないことは、どうにもならないということを理解するのも大切なことになります。
ただ、どうにもならないことでも、他の助けや支えがあれば、何とかなることだっていっぱいあります。一人であれやこれやと悩むよりか、不安や心配をできるだけ無くすために、周りの方々とできることを話し合ってみるのも。
善処を祈念申し上げます。
川口英俊 合掌