息子の友達付き合い回答受付中
以前こちらで職場について相談させて頂きました。5年振りの相談ですがどうぞよろしくお願いいたします。
小学一年生の息子は、他者への気遣いが出来、悪口を決して言わず、1歳の妹の面倒見も良く、非常に愛情深く育ってくれました。親の欲目もありますが人生何回目なんだろうと思わせる様な達観した言動に日々はっとさせられています。一方、優しすぎるが故に我慢することが多く将来気苦労するタイプで生きづらさを抱えないか心配になることもあります。
そんな息子が先日遠足に行ってきました。帰宅後、どうだった?と聞いてもいつもより表情が冴えない為詳しく聞いてみることにしました。普段から話してくれる特定のお友達がいるのですが、昼食時に一緒に食べようと誘うと「今日は〇〇(息子)とは食べない」と仲間に入れてもらえなかった、と悲しそうに報告してきました。幸い他のお友達と過ごせた様ですが目にいっぱい涙をためて体を震わせて意を決して告白してきたその様は大変不憫で胸がいっぱいになりました。ただ日々の妹への溺愛ぶりを見るとお友達にも同じ様な対応をして、実は面倒くさがられてるんじゃないかとも不安になりました。というのも〇〇と遊んだとは言うもののいつも具体的なエピソードがなく、それはただ同じ空間にいただけなのでは…と感じるれ話が多いからです。
息子には「無理して仲良くしなくていいんだよ。居心地がいい人と過ごせばいいんだよ」と伝えましたが「普段は嫌なことされてるわけじゃないし仲良くしたい」と返ってきました。私も妻も息子自身の友達付き合いの考え方を尊重したい気持ちと、そんな思いをしてまで仲良くしなくていいのに…というモヤモヤの狭間で揺れています。
どういった心掛けで息子と接すれば良いでしょうか?私と妻は彼の良さはもっと大きくなってからじゃないとお友達には伝わりにくいかもという考えに至りましたがが、やはり本人らしくお友達と楽しく学校生活を送ってほしいという気持ちもあります。
ご指導ご助言お願いいたします。
・嫌いな人を許して楽になりたい ・不安で何も手につかない ・家族を養っていけるか
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
親の勤めを果たされています。
私たちのことを思い出してくださり、ありがとうございます。
まず私から見ると、お父さんとお母さんはすでに大切な役割を果たしておられます。息子さんが涙ながらに遠足の出来事を語ったとき、しっかり受け止めて耳を傾けてあげた。それこそが、親にしかできない大きな支えです。子どもは「話を聴いてもらえた」という経験によって安心を得て、勇気を持って次の一歩を踏み出していけるでしょう。
そのうえで、「優しさとは何か」という点について少し考えてみましょう。優しさは相手に譲ることや我慢することと同じではありません。仏教でいう「和」とは、誰か一人が犠牲になって成り立つものではなく、互いに違いを認めながら共にあることです。ですから、息子さんの涙は「和を壊した」ものではなく、「和を求める心の証し」と受け止めてあげてよいのです。悔しさ悲しさは、自分を大切にしたいという意志の表れでもあると思います。
そして最後に、息子さんの美点をどう守るか。優しさを削る必要はありません。ただその方向づけを学んでいくことが大切です。相手に尽くすだけでなく、自分を大切にすることも優しさの一部だと気づけるように。ときに疎外される経験も、「自分に合った関係を選び取る力」へとつながります。
いま親がしてあげられるのは、安心の土台を共に築きながら、やがて息子さん自身が自らの和を結んでいけるように支えること。その視点は、子どもが独り立ちしていくための大切な基盤になります。
どうか安心してください。すでに大切なことをされているのです。大切なのは、子どもが転ばないようにすることより、転んでも大丈夫と感じてくれることだと思いますよ。
優しさを抱えた息子さんへのまなざし
息子さんのお話を拝読し、胸がいっぱいになりました。人を思いやり、悪口を言わず、妹さんを慈しむ姿は、仏教でいう「慈悲」そのものです。小さな身体で、すでに菩薩のような心を持っているのだと感じます。
優しさゆえの生きづらさ
確かに、優しい子ほど「我慢」をしてしまい、生きづらさを抱えやすいものです。仏教では「中道(ちゅうどう)」。
行き過ぎず、欠けすぎずの調和を大切にします。人に優しくすることと、自分を大事にすること、その両輪を少しずつ学んでいくことが、これからの息子さんの課題になるでしょう。
友だちとの出来事について
遠足での経験は、息子さんにとって深い痛みだったと思います。しかしそれを涙ながらにご両親に話せたのは、息子さんが「安心できる場」を信じている証です。仏教では「縁起」といい、人との関係は常に移ろい、固定されたものではありません。今日の関係が永遠に続くわけではなく、新たなご縁も必ず開けます。
親としての心掛け
ご両親にできることは、息子さんの「優しさ」を否定せず、そのまま認めてあげることです。そして時にはこう伝えてください。
「優しいことはとても尊い。でも無理をしてまで相手に合わせなくていい」
「君の優しさを大切にしながら、自分の気持ちも同じくらい大事にしていい」
この言葉は、息子さんが「優しさと自己尊重のバランス」を学ぶ支えになります。
おわりに
仏教では、すべての人が仏の種子(ぶっしゅ)を持って生まれると説きます。息子さんが涙を流しながらも「仲良くしたい」と言った心には、その種子が確かに輝いています。焦らず、急がず、その心を見守ってあげてください。やがて大きくなった時、今の優しさが必ず彼自身と周囲を救う力になります。
合掌
これからもあたたかく見守ってあげて下さいね
拝読させて頂きました。
あなたは息子さんの友達付き合いのことでご心配なさっているのですね。息子さんはとても心優しく育っているためかえって我慢してしまうのではないかと心配なのですね。詳細な息子さんや皆さんとのことはわからないですが、あなたのそのお気持ち心よりお察しします。
あなたがそのようにご心配になるお気持ちもとてもわかるように感じます。そうですね、息子さんの優しい態度がかえって周りの子達との交流する際にむげなく扱われてしまう場合もあるでしょうからね。そうして息子さんの心は傷ついてしまう場合もあるかもしれません。周りのお子さんは自分のこと優先でしょうからなかなか息子さんの気持ちや思いやりをわかってくれないこともあるでしょうからね。
とはいえそういったことも一つ一つムダなことではありませんし、息子さんはそのようなお友達とのかかわりに中で様々なことを見を以って体験していかれ、これからの人付き合いに役立てていくことのなるでしょう。
息子さんの心のありようも人とのかかわり方も様々な交流の中で変わっていくでしょうし、息子さん自体も強くなっていくと思います。
まして息子さんにはあなたや皆さんがいつも見守っていて下さるのですからこれからも人に対して優しく接していくことはできるでしょうからね。
どうかこれからもあたたかくお見守りなさってあげて下さいね、そして息子さんのお気持ちを出来る範囲で聞いてあげて受け止めてあげて下さいね。
息子さんがこれからもあなたや皆さんに見守られ愛情を注がれながら健やかにご成長なさっていかれますように、息子さんがこれからも周りの方々に優しく接してご縁を深め合い、健やかに充実した毎日を生きることできますように、皆さんがこれからも仲良くお互いのことを心から尊重し合い幸せに生き抜いていかれますように切にお祈りさせて頂きます。
そして息子さんやあなたや皆さんを心より応援させて頂きます。至心合掌