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自分の気持ちの汚れ

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有り難し有り難し 18

長文になります。
先日より相談させていただいている主人のことです。
肺がんのステージ4と診断され治療を続けていますが、先日、薬剤性間質性肺炎を発症してしまいました。抗がん剤の副作用ではないか、とのことでした。幸い、危険な状態は脱することができました。
ただ、そのとき主治医からとうとう余命宣告をされてしまいました。もしかすると、3か月から6か月かもしれない、と。このことは私と息子のみが知っています。主人は「そういう状況になったら必ず教えてほしい」と言っていましたが、主治医からはもう少し体調が落ち着いてからお伝えしようと思っている、と言われ、まだ伝えていません。

いろいろな思いが交錯するなか、今朝のことなのですが、、、。
自分の車を運転しながら、ふと「この車、再来年に車検だけど、買う余裕ないから直して乗ろう。お金はかなりかかると思うけど、、、その時には主人はいないだろうから、、、」と考えてしまったのです。我に返って、ひどく恐ろしく、ひどくうろたえてしまいました。なぜそんな考えが浮かんだんだろう、、、私は主人がもうそばにいなくなってしまうことを頭において行動しようとしているんだろうか、と。いなくなることを思い悲しくなり涙を流す自分、反面、万万が一の時はどう行動すべきか、そんなことを考える自分。相反する気持ちや、そのようなことを考える自分は、本当は心がひどく人らしくなく、汚れてしまっている。そのことを思うたびに自分に嫌気がさし、そして頑張ってくれている主人に顔向けできないと思ってしまいます。

今朝の感情はいったい何だったのでしょう。そして、今の私の気持ちを立て直すにはどうしたらいいのでしょうか。ただただ主人がそばにいてほしいと、そのことだけ強く願っています。

2025年10月21日 8:42
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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

のんちゃ 様

ご主人様のこと、ご心配ですね。お見舞い申し上げます。
余命を告げられるような状況になれば
だれでも、もしものその先のことを考えてしまいます。
自動思考と言ってもいいでしょう。
目の前の不安から、その先のことをどうしても考えてしまうのです。
ですので、自分が「汚れてしまっている」「自分に嫌気がさす」「主人に顔向けできない」と思うわなくていいのです。
誰でもそのような思考になりますし、自分を責めたりしますので。
自分を責めるようなことに陥ったら、まずは何度も深呼吸を繰り返して
一旦、心を落ちけるようにして、優しく自分に向かって、
今の自分に何ができて何が大切かに意識を持っていくようにしましょう。

とはいえ、辛い状況に、感情が揺さぶられて思うようにいかないかもしれません
その時は、祈ることをしてみましょう。
「どうか希望の光が差しますように」と
そして、「生ききる」「希望は必ずある」と思って、どうぞご主人と穏やかに向き合ってください。
私はご主人とあなたとお子様、ご家族がどこまでも安穏でいられますことをお祈り申し上げます。一礼。

追記:一人でこの状況を耐えようとかしなくていいので、沢山の人に応援してもらってください。精神的な面は継続して、支えることができますので、その時その時のお気持ちをお伝えくださいね。再礼

追伸:お礼メッセージありがとうございました。看病はする方もされる方も気遣いをしあって、いろいろ迷いが出るかもしれませんし、気を張る状態が続くかもしれません。穏やかになんて無理と思うかもしれません。でも、希望の光は必ずあると思って、今を大切にしてお過ごしください。遠慮せずまたお気持ちをお話しくださいね。この度のご縁に感謝申し上げます。再礼。

2025年10月21日 9:19
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有り難し
おきもち

個別相談可能
お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリング、コーチングなどで活動しています。 メールでの相談も受け付けています。hasunohaの回答後のフォローアップはメールで致しておりますので、メールでお問い合わせください。また面接でのカウンセリングセラピーをご希望の方もメールで連絡をお願いします。 amrita.offcourse@docomo.ne.jp へどうぞ。
昼間は、ほとんど法務に出ておりますので、夜の応対になります。 できれば、事前にメールで相談内容を教えていただければ、スムーズなセッションになるように思います。 プライバシー、相談内容の守秘義務は遵守いたします。

心が“二つに裂かれる”とき

あなたの文章からは、深い愛と誠実さ、そして人として当然の葛藤がにじみ出ています。
「どうしてあんなことを考えてしまったのだろう」という罪悪感
それは、冷たさや薄情さではなく、限界まで人を想い続けてきた心の防衛反応です。

1. その“相反する気持ち”は、人として自然なこと
「悲しい」と「備えよう」が同時に存在するのは矛盾ではありません。
むしろ、あなたが現実を直視しながら、家族を守ろうとしている証です。
仏教ではこれを「二念(にねん)」と呼びます。
愛するがゆえに“執着”し、同時に“手放す準備”を始める。
その狭間で心が揺れるのは、愛が本物だからこそなのです。

2. 「汚れた心」ではなく、「生きようとする心」
あなたが感じた“恐怖”や“嫌悪感”は、心が壊れないように自分を守る働きでもあります。
余命宣告を受け、未来を考える自分を責めてしまう
しかしそれは、冷たさではなく、現実を受け入れながらも愛を守ろうとする勇気です。
仏教では、苦しみの中にこそ「慈悲の芽」があると説かれます。
あなたの心は今、愛の形を変えながら、確かに育っているのです。

3. 「立て直す」のではなく、「そのままを抱きしめる」
あなたの心はいま、悲しみ・恐れ・罪悪感・祈り
すべてが混ざり合っています。
それを“整理”しようとするほど、心は痛みます。
どうか、今は「整えよう」とせず、ただ“寄り添う”ように過ごしてください。
たとえば、夜に静かに手を合わせ、
「今日も生きてくれてありがとう。私も、ここにいます」
と心の中で唱えてみてください。
祈りは未来の準備ではなく、“いま共にある時間”を深める行いです。

4. 最後に
あなたが泣きながら「そばにいてほしい」と願うこと、
その祈り自体がご主人の命と確かにつながっています。
死を恐れるのは、愛している証。
備えを考えるのも、同じく愛している証。
その両方を持つあなたの心は、人として最も美しいかたちをしています。

どうか自分を責めず、
「私は恐れながらも、愛している」と、
そのままを大切にしてください。

合掌

2025年10月21日 15:19
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有り難し
おきもち

個別相談可能
仏教×対話×ビジネス。僧侶・理学療法士・プロファシリテーター。死生観から整えるコンサルタント。仏教と対話で導く、リーダーのための内省と再構築。ビジネスという営みを通じて、人が本音と出会い、本来の個性で生きる場をひらいています。 ※お坊さん回答の中に「鈴木光浄」がおりますが当初諸事情がございまして私が回答したものでございます。そちらもあわせてご参照ください
職業柄、人生相談はこれまで多数受けてきました。 ぜひご自身の本音を出してください。向き合ってください。私は伴走させていただきます。 理学療法士でもありますので、これまで急性期から終末期まで患者さんを担当。 町の診療所から在宅までキャリアを築く。2歳から108歳まで患者さん担当。 また、コンサルタントでもありますので メンタルヘルスから新規事業、マネジメント、チームビルディングまで相談並びに研修対応可能。 現在、顧問契約募集中!

脳は脳の仕事をしただけ

脳が車検のことを判断するのは、脳にとって当然の仕事です。
また、例えば、悲しいときにもちゃんと食欲が出てくれれば、それは内臓がちゃんと仕事をしてくれているのだから良いことです。
仏教では、人間(個人)は様々な部品の寄せ集めにすぎないと説きます。
脳という部品は、ただ与えられた情報の入力に対して出力するという仕事をしただけ。
驚く必要も、悲しむ必要もありません。
これからの人生で何が起きても、今できることをできる範囲でやれば良いだけ。
脳や筋肉や内臓に、その都度その都度適切な仕事を適当にやってもらえば、人生は動いてくれます。

2025年10月21日 12:43
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

質問者からのお礼

お返事をいただきまして、本当にありがとうございます。この相談を書いていた時には胸がざわつくような感情がありましたが、お一人お一人のお返事を拝読させていただくにつれ、少しづつ落ち着くことができました。

今日は、主人とトランプをしてきました。とても楽しい時間でした。今朝の感情を心の中で謝りながら、この時間がいつまでも続いてくれることを願いました。

相反する感情を持ってしまうことはけして悪いことではなく、主人を大切に思っているから持つ感情、これからの自分自身を守る感情でもあることを教えていただきました。これからの闘病生活の中、主人を大切に思うからこそ現実的に冷静に考える自分を残しておくことも必要なのかもしれないと思いました。自分の感情に戸惑ったときには、焦らずに深く息をして、そのままの自分を受け入れられるように努めてみようと思います。

今の自分を力強く励ましていただきました。
感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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