妥協の仕方を教えてください
自分の理想が高すぎるのか、自分の力を過信しすぎているのか、とにかく妥協が下手です。
私は趣味で同人誌を書いています。
しかし、話を作る段階ででいつも1か月以上躓いてしまいます。拙作を読んでくださった方々からご感想をいただくことはそれなりにあるので、発想が貧困というわけではないと思います。
ただ私が、「私ならもっと良い話が思いつくはず」と、延々修正を繰り返してしまうためです。
正直、私の絵は人並み程度で、話が上手いと言われても絵が上手いと言われることはあまりありません。私自身、実際本になった自分の作品を読むと、頭の中で考えていたときは面白かった話が、稚拙な絵のせいで微妙に思えてしまいます。
なので、どれだけ自分が頑張って時間をかけて良い話を考えても、どうせ本になったときこの程度のレベルまで落ちるのだから、キリのよいところで妥協しなければと考えました。でなければ、私の今の作業ペースではとても締め切りに間に合いません。
絵に関しては、何度書き直したって下手なのはわかっているのだから、時間を優先して適当にキリをつけようという諦めが出来てきました。しかし「話」に関してはその諦めが付けられない状態です。
私ならもっと良い話が思いつくはず、私ならもっと書ける、という過信が邪魔をします。
交通費や同人誌頒布会の参加費を既に支払っていることからも、時間をかけて作品を練って今回は見送るということはしたくないです。
自己評価に実力が追いついていない私に、どうか妥協の仕方を教えてください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
弘法筆を選ばずとも、作品、心打つ人を選ぶ。
思っていることがそのまま言葉で表現できるようになる。
それが私の理想でした。ですが、それではまだ道半ばでした。
マンガでいうところの思い描いているストーリーと画風が狙った通りになるといったところでしょうか。
説法も自分の表現欲求に自分のアウトプットする表現力が追いついていかないと、あーとか、ウーしか言えません。
キース・ジャレットというピアニストは名盤「ケルン・コンサート」の生演奏(即興)を終えた後「もっと指が欲しい」と言ったそうです。脳内からあふれ出る音がもっと無限にあるのでしょう。(演奏中にAH♨とか言ってます)
私の心酔する禅の師は講話で悟りを縦横無尽に的確に表現なされ、私のような愚鈍人間にも分るように説いてくださいます。
私も坐禅会で思った事を自分が表現したい言葉で的確に表現できるようにはなったのですが、これでもか、と言わんばかりに自分なりには表現しているつもりでも、残念な事にそれでも響かない人には響かないものです。
道元禅師も正法眼蔵95巻の中で別々の話を説いている訳ではありません。
仏教の悟りを95の角度から縦横無尽に説いておられるのです。
世間ではワンピースが人気のあるマンガです。私も勧められて読みましたが、あまり響きませんでした。私には刺さらんのです。むしろ白土三平さんの「カムイ伝」の方が私には内容も絵も強烈に突き刺さります。
ウリ・ジョン・ロスという私のリスペクトするギタリストがいます。
私はこの人のライブにCDも買わずにライブに行って生ライブを体感しました。
ライブ会場でいきなり本番の生のライブをそこではじめて聞きました。その方が、現物をいきなり体験できるから感じるものが多くあります。
ギター(ペン)一本でこんな表現も可能なのか!と、深く感じ入るものがありました。ビビビ。
翌日、私のお経は格段にうまくなっていました。(本当)
真のアート、作品には人生を変える力があります。魂が宿ります。伝えたい何かがそこにある。びびび。
そこに魂があれば観る側に魂を感じとる力があれば聴く人、観る人感銘受けざる 者無し。
あなたが何を伝えたいか!そこを外して妥協もなにもありません。
それを正当に評価するには情報に惑わされないことです。
情報を先に聞いたら騙される。実物に学ぶのです。
実物を正当に評価する感性が失われれば芸術も色を失います。
心血注いだものが今の実力です
拝読させて頂きました。作品を作るという行為は本当に際限ありませんね。こうすればいいああすればいい様々試行錯誤を繰り返しますからね。しかしその過程が何より大切なことです。できあがったものは作品ですが試行錯誤や推敲の結果にしか過ぎません。それをどうこう判断されてもいいと思います。
その意味では締切は大切なものです。締切がないと延々だらだらしてしまい結果良いものメリハリのあるものはできません。なにより締切までにできたものが今の自分の実力です。それは間違いありません。
その事実をしっかりと受け止めることが大切です。それが次の制作活動につながるのです。
妥協ではなくできるだけの事を締め切りまでに誠心誠意注ぎ込む。それが大切です。
どうぞこれからも切磋琢磨制作なさってご精進なさってくださいね。
あなたがこれから制作に心血注ぐ人生を応援させて頂きます。がんばってくださいね!
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。締め切りまでにできたものが今の実力というお言葉がとてもしっくりきました。構想力、画力だけではなく、スケジュールの管理力なども含めて「実力」なのだと考えるようにしてみます。精進します!