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ポジティブになりたいが、ポジティブ思考に疲れました!

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こんにちは。ご質問させていただきます。
気分が落ち込みがちなので、ポジティブ思考指南のHPや書籍などを読むようにしていましたが、最近読むと疲れを感じるようになりました。

無言の『押しつけ感』に疲れる、という状態です。

さりとて、明るく過ごしたい気持ちは募るばかり…
こんな時のより良い対処法を、ご指導頂きたいと思います。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ポジティブになりたいと思った時点で 現実から目を背けている。

KNさん

ポジティブ思考に疲れたとのことですが
それは何か無理をしているのではないかと思います。

人は辛い出来事に出遇えば
落ち込むし
不確定な状況に陥れば
不安になります。

現実と対峙し乗り越えたり
生き方が定まることで
明るく過ごせるようになるのだと思います。

まずはちゃんと
落ち込むことです。

そして落ち込ませているものと向き合っていく
辛い現実なのか
あなた自身の受け取り方なのか
それは分かりませんが

落ち込む状況なのに
自分を無理やり元気にしようとすれば
違った問題を抱え込んでしまうかと思います。

ポジティブになりたいと思った時点で
現実から目を背けている。

まず、ちゃんと落ち込む、そして向き合っていく。

それが明るく過ごすことに
繋がっているのではないかと思います。

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無理は無理を生む

KN様 お疲れ様です
私の考えをお伝えさせていただきます

私のところにもそのようなご相談を受けることがあります
その際にお伝えしていることは
無理にポジティブにならなくてもいいということです
人間であっていろいろな感情があります
それも自分!あなたなんです

落ち込む時は落ち込みましょう!
楽しい時は楽しみましょう!
それでいいのではないでしょうか

今に焦ってはなりません
今を受け入れてください
それで大丈夫です!!!

そして今、明るく過ごしたい気持ちがあるだけでいいではないですか
その気持ちがあるだけで大丈夫です!

合掌

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鈴木秀彰
人の寄り添える僧侶をテーマに活動中! 僧侶、理学療法士、心理カウンセラー...
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解放世界のご体験をお勧めします

「~と思う」という状態と、「~と思わなきゃ」と自分に言い聞かせている状態はまったく違います。前者には開放感が伴い、後者には圧迫感が伴っています。例を挙げましょう。A:「自分はこの仕事に向いていると思う」B:「自分はこの仕事に向いていると思わなきゃ」Aの状態で仕事をしていれば、多少、辛いことがあっても乗り切る力が湧いてきて、峠を越えた後は、歩む脚が一段と丈夫で逞しくなっています。Bの状態で仕事をしていれば、ちょっとの問題でも大きな負担に感じ、ストレスと闘いながらふうふう言ってようやく峠を越え、超えた後はフラフラになっていたりします。ところが私たちは、Aの状態で仕事ができることなど、あまりありません。だから、実際はBなのに、Aであると自分に言い聞かせながら頑張ろうという〈訓練〉法がいろいろあります。しかし、〈実際はB〉であると知っている自分をごまかしきれず、表面の心と潜在意識とがずれた葛藤からなかなか離れられないので、訓練は大変です。
さて、仏教は思い込みを排除します。経典も作法も修行もすべて伝授されますが、その時点では〈知った〉ということでしかありません。「一切の現象世界は、本質的に清浄であり、自分も又、本質的に清浄である」という内容の観想があります。これを与えられたならば、どういうことなのか?と自分で考えつつ、修行としては誤りなく観想を続けます。そうするとある時〈そうなのか!〉と気づき一気に心の視界が開けます。大切なのは、この修行のどこにも強迫観念がないということです。経文としては「思え」となっていても、それは、手順としてこうなっているという意味でしかなく、強要はせず、現実感と経文の内容とのギャップを無理になくす必要はないのです。そもそも、経文とは、み仏の世界そのものや、み仏の世界へ入る方法を説くものであって、私たちが不通に生活している現実世界とかけ離れているのは当然です。しかし、かけ離れているという事実認識がちっとも苦にならないのは、経文の向こう側が、苦から離れた解放の世界だからです。
経文の世界は〈知らぬ間に〉よき世界をかいま見せ、眺める窓が広がれば嬉しく、自分の中にある霊性が活性化されるので、開放感は増すばかりです。ご縁のお寺を探し、信頼できると感じた僧侶から経文を授けられてはいかがでしょうか?どうぞ、よき開放感と共にこの世の修行道を歩まれますよう。

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思いの上塗り

最近CMでニオイを消す商品が沢山出てきております。
変なたとえで申し訳ありませんが、今、目の前のあなたの部屋に何故かものすごいオイニー(ニオイ)の発生源があるとします。しかも、それが例えばワンコの巨大な落とし物、仮に名づけて ワンコ であると致します。
オイニーがあるということは真実。
そこにオイニーが充満し、オイニーの発生源の落とし物、ワンコも実物としてちゃんと存在しています。
なぜ?WHY?どういうこと?この状況何とかしなきゃ、変えたい、別のものにしたい!理想的な環境に脚色・リメイクしたい!と思うのがおよそ多くの人間です。
でも、まず一番イイのは、その真実を、まず、そのまま平気でいる事なのです!(片づけんのかい)。およそ現代では理想的な状況を作り出そうとメイク、リメイク、脚色、塗り替え、ファブ〇ーズシュッシュします。でも、まず、そのままを感情や判断を加えずにシラフでクンクンできる位冷静になってみませう。
モチロン、直後には、ちゃんと片付けもします。空気入れ替えます。拭き掃除します。そしてファブリー〇もします。ですが、それは別のオイニー(香り)を塗って、別の香りが前面に押し出されてくるように脳内を誤魔化すわけです。オイニーの発生源そのものを無くすのではなく、塗りたくっている、というだけで根源からそれが解消されたわけではありません。
本源的に物事を観察しますと、部屋の中だから困るのです。森や畑の中だったら困りませんし、むしろいい肥やしにすらなります。つまり、そのワンコにはポジティブもネガティブもついていない、ただの、只管のワンコなのです。
このように見る事が出来るようになることが答えです。
これを片付ける時にうっかり手についてしまって「ギャー」とか思いながらも❝運がツイたー❞とか❝ツイテる ツイテる ツイテる↑❞と前向きにアゲていくのがプラス思考です。
ですが、それをそのままでいるという事は、無理にポジティブにならなくてもいいのです。ネガティブにすらなりません。
ポジティブとネガティブが発生する前の世界に処する。これがホトケ・ビジョンです。
あ、手もちゃんと洗います。ツイいたままで平気でいろという事でもありません。
※ポジティブ思考 プラス思考というのは 思いの上塗りであるから まずポジティブ ネガティブという思いを塗る以前のまっさらな状態を味わいましょう。

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質問者からのお礼

ご回答をいただいた皆様、ご多忙中に関わらすありがとうございました。
様々な切り口からのアドバイスを賜り感謝しております。
皆様のご回答に救われた方は私のみでないと思います。本当にありがとうございました。

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