悩みを探す性格を改善したいです。
こんにちは。
質問内容やご回答など、興味を持って見させていただいています。
今回私が質問させていただく内容は、私の性格についてです。
昔から気にしていたのですが、私は、いつも悩みを
探してしまう人間です。
例えば、休み中でも、休み明けの仕事のことをあえて考えてしまい、
気分が落ち込んだりします。
旅行をしていて楽しくても、その最中に、
旅行が終わって、日常の生活にもどってしまうな…とか、
余計なことを考えてしまいます。
何だか、浮かれた気分にブレーキをかけようとしているのかも
知れません。
それとも悩むのが好きなのかな、とか思ってしまいます。
(悩むのは嫌なんですけど)
自分自身思うに、今現在の楽しさを満喫していないと思います。
人生を損しているような気がします。
なぜこういう性格になってしまったのか分からないのですが、
正直疲れてしまいます。
つきましては、こういう性格を改善できる方法がありましたら、
アドバイスをいただきたいと思います。
大変あやふやな質問で申し訳ございませんが、
よろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「楽しんじゃっていいんです!くぅぅ」(川平慈英風に)
こんにちは。わかります。その気持ち。
楽しいことをしていても「ホントにこんな楽しんでていいのか?明日はあの仕事が待っているのに」って心のどこかで思っちゃうんですよね。旅行していても、帰る日の前日の夜には「ああ、明日の夜は家で寝てるんだなぁ」なんて思っちゃうんです。
「サザエさん症候群」って言葉がありますね。日曜日の夕方、サザエさんが放送するくらいの時間になると、次の日の仕事の事を思い出して憂鬱な気持ちになっちゃう症状。私はサラリーマンの経験がありますが、「笑点症候群」、いや「いいとも増刊号症候群」くらいの憂鬱さを抱えていました(笑)
私は、今もそのような気持ちになることがありますが、そういう気持ちが来たら「楽しんじゃっていいんです!くぅぅ」(川平慈英さん風)って自分を許し楽しむようにしています。せっかくの休みです。楽しいことをしている時くらいイヤなことは忘れよう。
もうひとつ。昨日、息子(中3)の宿題のプリントのすみっこに「不満があるから満足がある」って走り書きがしてあるのを見ました。授業で聞いたのか、自分で思ったのかわかりませんが、良い言葉だなぁって思いました。あなたのその不満な気持ちがあるから楽しめるんだって、不満や不安な気持ちが出てきたら、その気持ちに感謝して、楽しい時は充分楽しむのもいいですね。
※追記します
「不満があるから満足がある」の言葉は、息子が学校始まる(夏休みが終わる)前の日に「学校行くのがイヤ」とネットで検索したらこの言葉が出てきたので、朝読み返して自分を励まそうとメモしたものだそうです(笑)ご心配をおかけしましたm(_ _)m
完全さのカン違いこそが不足感や自己否定を生むのです。
結論「理想という台本を描かない」
仏教でいうところの完全さとは、本来成仏。
もともとのそのまんまのまっさらな自分。
社会的な評価や他人による評価ではありません。
本来成仏とは、道元禅師の言葉でいいますと道本円通。
道とは人間の最上無為の様子で、何かを心の中でやろう、しよう、装おう、隠そう、かざろう、モード決めてかかろうとすらしないことです。力の抜けた洒脱の様子。それを会得したければ当山の坐禅会にお越しやす。
その"道"は、人間の人間(人知・人我)にようる人間的なはからいが加えられる0,1秒前の世界(自己)ですから、道はもともと円通(まどかでいきわたっている)であると言われるのです。
これは道元禅師だからそうなんだ、修行しないとそうならないんだ、ということではないのです。
人間の元々の様子が、本来完ぺき、完全、完ぺき子、完全BOYなのです。
最初の時点の理想の目標設定が高いと人間自爆します。
アラがあってイイのです。
アラは意識されなければアラであるとさえ自覚がないものです。
たとえば音楽で言えば「編集されたCD」と「生LIVE」とは違います。
あなたが人気アーティストであるとします。
レコーディングで何度も何度も録り直し。
たった一つのミスもなく仕上げる。ミスも編集でなかったことに。
そうするとスタジオ版の無機質なCDができます。
ところが、いざライブで同じことをやってくださいと言われても、…当然できない。
全然スタジオ版の音源とは違うのでファンはガッカリ。本物志向のファンは離れていきます。
以来、ライブでCD音源を流し口パクライブでカバー。知らないファンはそれで満足かも知れませんが、一抹の陰りが残る。なぜか。完ぺきさを求めているからです。完全なる妥協こそは不平も不満もありません。この話の趣旨は「妥協しましょう」と言う事ではありません。
欠点探し、欠所さがし、完ぺきな自分❝らしさ❞を最初に描き、その描いた自分の理想ビジョンを最高であると思わないことです。
つまり「理想」とは【台本】なのです。台本通りに行かなかったから面白くない自分が残る。台本通りに出来なかったから自分の✖ポイントを探して責める。それは不要なことです。責めても苦しいだけ。せめて次回に生かす、位に致しましょう。
よって、最初の時点で理想が描かれなければ、台本無しで自由にのびのびと本番を楽しめます。
質問者からのお礼
光禪様
今回は、私の質問にお答えいただき、本当にありがとうございました。
回答のタイトルを見た時点で笑ってしまい、何だか心が楽になりました。(面白かったです)
光禪様はサラリーマンのご経験があるとのことで、今の私に気持ちに沿った回答で、
嬉しく思いました。
(ちなみに「いいとも増刊号症候群」、私にもあります)
これからは「今を楽しんじゃっていいんです!くぅぅ!」と思うことにします。(笑)
楽しんで何が悪い!というくらいの心意気で生きていこうと思いました。
あと、光禪様の息子さんのエピソードも興味深いです。
何かあったのでしょうか。
年齢が年齢だけに、色々考えることがあるのかな、と
自分を棚に上げて思ってしまいました。
私も似たような言葉で「難有り、有難し」というものを思い出しました。
(確か何かの本に載っていた記憶があります)
昔はカッコいいと思っていましたが、社会人になると、とても座右の銘にしようとは
思わなくなりました。
これからも色々質問させていただくかと思いますが、よろしくお願いいたします。
こういったつながりが出来た縁を大切にしたいと思います。
この節は、本当にありがとうございました。
お体に気を付けて日々お過ごしください。
光禪様
追記も拝見しました。
やっぱり休み明けの前日ってイヤですよね。
分かります。(重々分かります)
息子さんは、イヤだなと思っている自分を励まそうと
息子さんなりに探されたんだなと思いました。
その努力される様子、ステキだと思います!
光禪様のみならず、息子さん、光禪様のご家族の皆様、関係される方々の
幸せをお祈りしたいと思いました。
私、色々悩んでしまうタイプなので、また質問させていただくと思います。
また励まして下さい。
よろしくお願いいたします。
了叡様
今回は、私の悩みにご回答をいただき、本当にありがとうございました。
私は確かに、「理想とする自分」を描いています。
それが人より強いため、色々悩むのだと思います。
「人はこうするべきだ」とか「こういう場面ではこうしなければならない」というような、
自分や他人を縛った考えをしてしまうことがあります。
たぶん、狭い世界で生きているのだと思い、反省することが多くあります。
今回アドバイスをいただいた内容を踏まえ、自分をとりまく事象に対し、
まっさらな状態で取り組みたいと思います。
なかなか難しいと思いますが、念頭に置いて行動したいと思いました。
音楽CDとライブの例え、興味深く聞くことができました。
分かりやすい内容で助かりました。
まだまだ暑い日が続きますので、どうぞお体に気を付けて
日々お過ごしください。
失礼いたします。