伝えるべき?
お世話になります。
私は11年前に精神科にて、プロフィールにあります病気だと診断されました。
それより4~5年前から仕事が出来なくなったり、人を避ける様になったり、とうとう引きこもり状態になり、もしかして病気かも?と感じて受診したのがきっかけです。
子供の頃から発症していた様で、家族や学校で、原因が原因なので、誰かと時間を共にした記憶は一切ありません。少しの時間、1人になったときの記憶、特に犬や猫たちと過ごした記憶が、多少残っています。
成人してからも、例えば仕事で名刺交換やお話しをして、次にお会いしたときには、お会いしたことさえ覚えていません。
例えば母親をお花見に連れて行き、植木を買ってプレゼントし、次の月に「あんたに買って貰った植木が…」と言われても、買ったどころか、花見に行ったことさえ覚えていないなど・・人と接するときは、必ず(カッコに書いた)状態になる様です。
義父と父は他界していますが、義母(昭和2年生)と母(昭和12年生)が高齢で、精神科というものにショックを受けるのでは…という判断から、(特に母親は、原因が息子と自身にもあるため)、主人と、一緒に育った従姉以外には話していません。
今は離れて暮らしている義母ですが、介護が必要になったときは、自身がやってこられたので、当然私に頼る予定でいます。
母親も、家族で複雑な事情があり、末っ子の私に頼る気持ちでいます。
受診し始めた頃、主治医は私に「家族と縁を切った方が良い」と、話されたことがあります。
また、長い治療中に「家族となるべく接しない様」と仰ったこともあります。
それは、私の調子がとても悪くなるからです。
そこでご相談したいのは、まず、高齢の2人に病気のことを伝えるべきかどうか?
介護が必要になったとき、どちらも、嫌っている施設に入って貰うのは良いことか?
です。
ご教授いただければ、嬉しいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたの人生はあなたが主人公です。
ご質問読ませていただきました。
今回は、仏教的見地と同時に、
精神科ソーシャルワーカー(PSW)としてお答えいたします。
医師の先生がお話の通りだと思います。
記憶が飛んでしまうというのは、
おそらく、許容量を超えるものが入力されて、
脳の回路がオーバーフローしてしまっているんです。
電気を使いすぎると、ブレーカーが上がって電気が切れますよね。
交通整理ができなくなって、これ以上入ってこないでと、
情報が脳に入ってくるのを拒絶してしまうと思うんです。
それが記憶が飛んでしまう現象となって現れる。
重いものを急に背負ってぎっくり腰を起こし、
立てなくなってしまうのと同じような状況ですよ。
ですから、「無理をしない。」これが原則ですよ。
とにかく、無理しない、焦らない、駆け出さない。
ああ、きついなと思ったら、一歩引くんです。
深呼吸して、私は大丈夫!!だと
気持ちを落ち着かせてください。
メンタルな疾患は、よくなるまで時間がかかります。
幼少期のトラウマが、ずーと付きまとうというのは、
よくあることです。
衝撃的なことって、何十年たっても、鮮明に思い出せたりしますよ。
そういう前提で考えると、お母さま、義理のお母さまの介護は、
無理かなと思います。
無理してあなたの具合が悪くなれば、ほんとに共倒れです。
無理は禁物ですよ。
介護は物理的な負担だけでは済みません。
精神的なストレスや負担を負うころが多いのです。
どうか、ご無理をされず、施設にお預けすることをお勧めします。
孝行心からの罪悪感もあるかもしれません。
仕事でヘトヘトに疲れきって、やっとの思いで、電車の椅子に座り、
目の前におじいさんが来られても、正直、タヌキ寝入りを決め込んだ
ことがあります。
こころの中で、「ごめんなさい。」、その一言で、
許されることもあるのではないでしょうか。
まずは、あなたご自身が、あなた自身のために、そしてご家族のために、
明るく、元気でいることですよ。
あなたの人生は、あなたが主人公なんだから。
あなたとご家族の皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
あなた自身の健康を大切に。
私は、あなた自身の健康を大切にしていただきたいと思います。
病気について家族に伝えるかどうかは、主治医の意見を重視してはどうでしょうか。
あなた自身のために必要なことを、やっていただきたいです。
あなたは病気なのだから、お母さん達のお世話を十分にできないのは仕方ないことです。
お母さん達に施設を利用してもらうのも、仕方ないと思います。
それを責める人がいるとすれば、よく事情を知らないだけでしょう。
ただ、介護サービスにも色んな種類があり、かなり寝たきりに近い人でも自宅でサービスを受けながら暮らす方法も広がりつつあるようです。
ですから、昔みたいに要介護=施設、ではありません。
お母さん達が住み慣れた地域で暮らせるような介護サービスが、あるかもしれません。
質問者からのお礼
願誉浄史 様
難しいご質問に、ご回答いただき、ありがとうございます。
私のことを大事に思って下さって、とても嬉しく思います。
久しぶりに、嬉しいという感情に包まれました。
同時に、ホッとしている私もいます。
まずは自分のことを考えても・・・大丈夫なのですね。
ずっと、誰かのため、母のため…と、考えてきました。
人間厭悪、人間は裏切る動物だと根底に刻まれ、人間界でものすごく生き辛く、そのためストレスも半端なくて…。
その上介護となると、殺して自分も死を選ぶしかないのかも…と考えています。
少し、その考えがほぐれたかも知れません。
ありがとうございました。
願誉浄史様も、御身大切になさり、悩める皆様のためにお力を貸して差し上げて下さいね。
感謝。
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三浦康昭 様
ご回答、ありがとうございます。
精神科ソーシャルワーカーでいらっしゃるのですね。
整骨院、医療福祉関係の仕事、知的障がい者施設の仕事…と書かれてあり、気になっていました。
お坊様として、そしてPSWとしてのお答え、とてもありがたく思います。
記憶は、他者と接するときは人格が変わっているので、私の記憶に残りません。
それは子供の頃からで、もう慣れてしまい(笑)苦に感じなくなっています。
精神疾患のことをご理解いただいた上でのご回答は、とてもありがたく、参考になりました。特に、
>こころの中で、「ごめんなさい。」、その一言で、 許されることもあるのではないでしょうか。
このアドバイスは、これからのことを考えると苦しかった思いが、『仕方ないのだ…』『それで良いのだ』と思うことができ、楽になれました。
『心の中で、ごめんなさい』…素敵なお言葉です。
心に刻んでおきます。
私の人生は私が主人公。
考えたこともありませんでした。
生まれてきたことを怨み、生きていることを否定し、自身の存在をなくすことばかり脳裏に浮かび、そんな私が主人公でも良いのですね。
主人公なら、もう少しだけ、光を求めて良いのかも知れませんね。
本当に、ありがとうございます。
1度、三浦様の接骨院かお寺さんへ、伺ってみたくなりました(笑)。
三浦様も、お身体にお気を付け下さり、悩める…特に精神を病んでいる皆様のために、ご尽力されていただきたく思います。
必要とされている方が、沢山いらっしゃる様な気がします。。。
本当に、ありがとうございました!