浄土真宗と写経について
書道を教えていて、般若心経は字数も少なく
よく写経作品にするのですが、
浄土真宗の生徒には心経はむかない(本からの知識ですが)
ようなので、
題材として文字数が少なく、
作品として掛け軸などにして飾ってもおかしくない
お経はありますか?
もしくは阿弥陀経のような長いお経の一部だけを書くことは
よいのでしょうか…(不勉強でそもそも区切りもわからないですが…)
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
題材は様々!是非写経してみてください。
様々な偈文(げもん)がありますよ。
※下記の名称は大谷派の呼称です。本願寺派さんは同じ偈でも呼称が若干違う場合があります。
浄土真宗の根本経典である仏説無量寿経というお経の中からなら
嘆仏偈(たんぶつげ):4字80句
→阿弥陀仏が、成仏する以前の法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)である時に、世自在王仏(せいじざいおうぶつ)と出会いその説法をきいて感動し、その世自在王仏の気高い姿を仰いで徳を讃え、世自在王仏に向かって自分の信念と願いを述べた偈文。
三誓偈(さんせいげ):5字44句
→法蔵菩薩が世自在王仏に出会い、すべての生きとし生ける者を救いとろうと四十八の願いを説く。そして、その願いを説き終わった後に、この四十八願が確固たる願いであることを重ねて宣言して実現することを誓っている偈文。
東方偈(とうぼうげ):5字120句
→仏陀釈尊により、東方をはじめとする十方世界の諸仏・菩薩たちも、阿弥陀仏を讃嘆していることがうたわれた偈文。
お経以外でも
願生偈(がんしょうげ):5字96句24行
→天親菩薩(インドの僧侶)が「仏説無量寿経」というお経によってみずからの願生の意を述べた『浄土論』という書の偈文部分。阿弥陀仏への帰依と願生浄土の思念とが表白される。
勧衆偈(かんしゅうげ):5字20句14行
→善導大師(中国の僧侶)が「仏説観無量寿経」というお経を解釈した著物の最初の部分に出てくる偈文。仏法の根本である三つの宝(三宝:佛・法・僧)に帰依しなさいと勧めている内容。
ちょっと長くても浄土真宗ならやはり
正信偈(しょうしんげ):7言120句60行
→浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が釈尊の時代から七高僧を経て、ご自分にまで正しく伝えられてきた本願念仏の教えを深い感銘をもって受けとめ偈文にしたもの。
など題材はたくさんあります。掛け軸にして飾るのも素敵ですよ。眺めながら意味や教えを味わうのもオツなものです。
質問者からのお礼
とてもわかりやすく、丁寧な解説もつけていただき、ありがとうございました。
こんなにたくさんあるのですね。意味や教えを学びながら書いてみたいと思います。