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49日中の新婚旅行について。

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半年以上前から新婚旅行を計画していて、休みも取り難い会社にお互い勤めてるため半年前に休みの希望をだし、今年7月5日から一週間を計画していたのですが
この度6月7日に嫁のおじいさんが亡くなり、新婚旅行の期間が49日中に当たるため義理父にはキャンセルしなさい。
と言われてしまいました。
旅行の手続きはすべて終えて後は行くだけです。

この機会を逃すと今後行けない可能性が高いので
どうしても行きたいのですが、どうにか行けるように義理父を説得するにはどうしたら良いでしょうか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

おすすめはできませんが・・・

マサフミさんはじめまして。
先ず以て奥さんのお爺さまのご冥福をお祈り申し上げます。

それは大変でしたね。
ですが、奥さんのお父さんの言うこともわかります。

日本には、昔から喪に服すための制度がありました。
これは「身内に不幸があったら喪に服しなさい」と国が決めたもので、明治初期には時の政府から「服忌令」というものまで出されているほどです。

忌(いむ)期間と、服(ふく)す期間があり、その期間は、続柄によって決められていて、
両親の場合49日(50日)まで忌み、13ヶ月喪に服すというように定められていました。
奥さんの場合は祖父母になりますから、
忌の期間が30日、喪の期間が父方の祖父なら150日、母方なら90日となります。

忌の期間は喪服を着て過ごし、外出することも、外で人に会うことすら禁じられていました。
喪の期間は普通に生活は出来ましたが、慶事(婚礼、祝い事)はすべて禁じられ、婚礼を伸ばすことも近年まで当たり前にありました。出産さえ、喪中に生まれた子を忌子といって嫌い、一度養子に出してまたもらい受けるというようなことまで行われてきました。
年賀状を遠慮したり、初詣に行かなかったりするのはそのためです。

現代ではそこまで厳重に言わなくなりましたが、まだまだその習慣はいたるところに残っています。

現代に合わせるには無理がありますし、お父さんもそこまで言っているわけではないでしょうが、一応の知識として知った上で、お父さんを説得するなり、予定を変更するなり、方法を考えた方が良いと思います。

世間体というのは想像以上に怖いもので、身内親戚の意見の食い違いほど、こじれれば他人よりも他人のような関係を生んでしまいます。

仕事の関係で難しいこともわかりますし、何よりも楽しみにしておられたことですから、頭が痛いとは思いますが、今後の奥さんのご家族やご親族との関係が悪くならないように細心の注意だけはしてあげて下さい。

旅行の日程が49日(または納骨)の法要に当たるのなら、素直に諦めた方が良いと思います。
ただ、法要の日程に当たらないのなら、それまで毎日のように通って仏前に手を合わせるとかして、供養に気持ちがあることをちゃんと見せた上で直前にお願いしてみるとか、いろいろ方法はあると思います。

坊主という立場上、あまりおすすめは出来ませんが…

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お嫁さんから頼んでもらい、最後の最後に一度だけあなたが頼む

お父さんが反対している理由がよくわかりません。
お父さんご自身が反対なのか、親戚等から批判されるのを避けるため(いわば世間体)で反対なのか。
中陰だから反対だったのか、そもそも旅行に反対だったところにたまたま中陰という理由ができて反対を言い出したのか。
いずれにせよ、お嫁さん(娘さん)から何度か頼んでもらう(娘さんが行きたがっていると強調)ほうがいいでしょう。
そして、最後の最後にあなたから礼儀正しく頼む。
娘よりもあなたが行きたがってる、と思われるのは最悪です。娘さんが行きたがってるので叶えてあげたい、と頼むほうがいい。
お嫁さんは亡くなったおじいさんの身内で悲しみもある。それに対して他人であるあなたがチャラい感じで旅行に行きたがってはダメでしょうから。
一生に一度の旅行かもしれませんが、人間が1人亡くなった重みとまともに対決したら、負けます。
お父さんの許しがないなら行かないようにしたほうが、今後何十年の付き合いにはプラスです。

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