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家族とは

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幼い時に父が自死し、年の離れた兄と私を母が育ててくれました。仕事と家事を掛け持ちしながら愛情込めて育ててくれたことに感謝しています。しかし、わたしは父がいない家庭で育ち、父親や、家族というものが分からないのです。ほとんどの時間を一人で過ごしていました。お父さんという存在がいれば、夫婦の様子や、家族がどのようなものなのか具体的に目に出来たかと思います。

20代で結婚しましたが、子供にも恵まれず、震災時には海沿い育ちの私と、都会育ちの元夫との間に溝が出来てしまい離婚いたしました。
その際も家族を知らないから家庭を持てないんだと言われてしまい、確かにそうかもしれないと感じるようになりました。

贅沢を望まず、お喋りしながら家族で食卓を囲む。当たり前な事が物凄くありがたいことであると実感しております。家族や大人数で食卓を囲む経験もない為、そんな当たり前のことを望む私はワガママなのでしょうか。

様々な形の家族があると思います。私にも家族はありますが、現在母は兄家族と同居しております。母は義姉に気を遣い生活しており、義姉は神経質で日常を乱されることを嫌う為10年以上実家へも帰れずにおります。

平凡な当たり前が尊いことであるとわかるがゆえに、そんな幸せを手にすることは不可能なのではと不安になり、寂しくも感じます。

乱文にて失礼いたしました。
お読みいただきありがとうございました。
宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分だけを卑下せず、前を歩みましょう

 このhasunohaで時々「一人っ子の弊害云々」についての質問があります。一般論として「一人っ子は我が儘となりがちであり、兄弟にもまれることがないからひ弱である。」と想定されることが多く、「我が儘になるんじゃないか?」「ひ弱になるんじゃないか?」「一人っ子だから、身勝手な性格になってしまった?」等々の不安や質問があります。
 でも、親の躾や他者との交流や学校生活の中で、我が儘にはならず、たくましく育つ方々も決して少なくないと思います。一方的な思い込みや決めつけから来る場合も多いんです。

 親との死別や離婚のため、いわゆる片親となる事例も少なくないと思います。その結果として、御質問のように「ほとんどの時間を一人で過ごしていました」ということも当然あると思います。そういう意味で、いわゆる一家団欒の時間がなかったのは寂しいことだと思います。「父親や、家族というものが分からない」という感想も有り得ることだと思います。実際の経験がある場合と想像の中で家庭像を描くのではズレや溝が生じてくるのは、或る程度やむを得ないことだと思います。

 しかし、前夫の「家族を知らないから家庭を持てないんだ」という言葉には頷けません。これも一方的な決めつけですね。前夫は自分の両親の姿を見て育ち、両親との団欒との時間を過ごしたのでしょう。それは飽くまでも一つの夫婦の来し方を見聞してきた経験に過ぎません。仮にそれが前夫にとって素晴らしいものだったとしても、それを絶対視して一方的にあなたに押し付けることは非道だと思います。
 beさんには経験値が無いから「前夫にとっての常識」を知らなかったり、理解出来なかったり、共感できなかったりしたと思います。ズレや溝が生じることは当然のことです。そのズレや溝を謙虚な気持ちでお互いを思いやりながら埋めていくのが、夫婦の在り方だと思います。
 これからの人生、あらたな出会いもあると思います。片親で育ったことを卑下せず、実質片親でbeさんを育ててくれたお母さまを誇りとして生きていきましょう。

 最後に、お母さまと兄夫婦の家にはお仏壇がありお父様の位牌があると思います。正月、お彼岸、お盆、実家のお仏壇にお参りに行きましょう。普通に訪問しずらくても、「仏壇のお参りしに来ました。」と言えば、堂々と入れます。亡きお父様もお母さまも喜んでくれますよ。

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 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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あたり前は人それぞれなのです。

beさん、こんにちは。

離婚して実家にも帰れず、家族の暖かさに求めて苦しいのですね。
あたりまえのような家族の風景は実はあたり前ではありません。あのような理想を送れる家庭は本当に素晴らしいと思います。でも、それだけでは生きていけない人もいるのです。beさんもそうですし私もそうかも知れません。
たとえ素晴らしい家庭であったとしてもbeさんのように、震災で崩壊した家庭もあったでしょう。人生は常に不幸・苦しみが襲ってくるかもしれないのです。
だから、どんな状況になっても、そこを出発点にして生きる力を作っていかなくてはなりません。beさんも離婚したことは辛いことだったと思いますが、これから幸せになっていけばいいのです。
まずは、趣味でもスポーツでもいいから、生活に充実できるものを作ってください。すること心が生き生きしてくるはずです。最近私も学生の頃に書いていた漫画イラストを始めました。結構集中できます。辛さ取れます(笑)。

家族の形はそれぞれです。まったく家族がすれ違いでもそれで幸せの家族もいます。みんなの家族の幸せの形は実際は違うのです。

どうぞ、beさんもこれから幸せの形をもう一度目指してください。必ず幸せな家庭が気づけますよ。辛ければいつでもメール電話どうぞ!がんばって!合掌

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質問者からのお礼

染川さま
温かいお言葉を誠にありがとうございます。
自分には足りない視点に気づかされると同時に、それぞれの家族の形があり、またそれも人それぞれ感じ方も違うのだと…。

おっしゃる通り、打ち込めることもなくただただ毎日を生きておりました。
新たな出発点に立てていることに感謝しながら、毎日を大切に過ごして参ります。
わたしなりの幸せに出会える日を楽しみに想いながら歩んで参ります。

染川さま、誠にありがとうございました。

吉田さま
この度は誠にありがとうございます。
具体的な事例を挙げていただき、冷静に自分を客観的に考える時間を持つことができました。
また、夫婦の在り方につきましても忘れていた大切な事に改めて気付かされました。

自分を信じながら前を向き歩んで行こうと思います。

実家の近所にある父の墓参りへは必ず訪れておりましたが、次は勇気をだし仏壇へもお参りしてこようと思います。父は長男でしたが様々な事情で他の者は福井県にお墓がございます。
昨年過去帳を頼りに福井県へお参りへ行ってきました。

今後も父をはじめ、ご先祖への感謝の気持ちを忘れずに、明るく前を向き歩んで参ります。

この度は頼りに誠にありがとうございました。

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