私は心が弱いです。どうすれば勇気を持てるでしょうか?
こんにちは。私は自分の心の弱さについて悩んでいます。その中でも特に2つご相談したいことがあります。
まず1つ目は、父方の祖母が亡くなってからのことです。
祖母は末期癌で1ヵ月で急に亡くなってしまいました。
しかし、いざ葬儀をやると、会う回数が少なかったこともあったのかもしれませんが、お恥ずかしいことに「悲しい」という気持ちより「怖い」という気持ちの方が強かったのです。
そこから、異常に死を恐れ、自分や家族の体調を気にするようになり、一時期は皮膚がんを恐れて何度も皮膚科に通ってしまいました。それ以降も自分で自分を追い込み、未だに不安がよぎるときがあります。
2つ目は、アルバイトで商品に穴を開けてしまったとき、穴が開いているということはすぐ伝え、店で使う。ということになったのですが、結局自分が不注意で穴を開けてしまったということを伝えられませんでした。言う勇気が無かったのです。
そこから、「なぜ、自分が開けたことを言えなかったのだろうか。弁償すれば店は損にならなかったのに。」と罪悪感でいっぱいです。
そこから、「何か罰があたるかもしれない。」「恐れていた病気になるかもしれない。」と考えてしまいます。
1つ目も2つ目も悪いのは自分です。だというのに、結局「罰があるかもしれない」と思ったりして不謹慎だし、本当に心が弱いと思います。
この2つの悩みが今一番私の心に重くのっています。私はどうすれば、この2つの悩みと付き合っていけるのでしょうか?どうすれば勇気が持てますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
こころの成長
恐れというのは誰にもあるものです。
それがなかったら、人間は成長をしません。
ですからあなたの「心は弱い」のではなく、
心がいま懸命に成長をしている真っ最中なのです。
わたしたちは将来を恐れます。
わたしだって、明日はわかりません。
でも、わたしはもう明日の予定も、明後日以降の予定も
すでに入れてあります。
明日が来ることを信じているからです。
加えて、明日という日が善き日になるように、と
祈りながら床に就きます。
それもまた、わたしにとってのこころの成長の一過程であると
思っています。だってその根底には、あなたと同じように
恐れがあるからです。
わたしは、その恐れを「信じる」という思いにのせ
あとは「おまかせ」にしています。
そうしないとわたしも、今の一歩を踏み出せないと思うからです。
そうやっていろんなことを恐れたり、悲しんだりして、
わたしたちはゆっくりと心を育んでいくのです。
そうすることで、同じように悲しんだり恐れたりしている
人たちのそばに寄り添える人間になるのではないでしょうか。
あなたは、いずれ沢山の方のそばに、優しい笑顔で寄り添えるような
素敵な人に成るための、いまは大事な時を、歩んでいるのだと
思うのです。
おじい様の悲しみに寄り添ったことで自分のいのちの姿を知りました。
これも尊いことです。
アルバイト先での失敗があったことで、自分のしてしまったあやまちを
かえりみることの大切さを知る事が出来ました。
これもあなたにしか出来ないことなのです。
すべてを糧に、あなたのこころとからだは成長しているのです。
だから歩いていきましょう。一歩一歩。その一歩一歩が
安らかで、さちおおからんことを、私は祈ります。
あなたにさちあれ。さちあれ。合掌。
弱さは強さです
まりもんさん、はじめまして。
徳島県の法話と天井絵の寺 觀音寺 中村太釈です。
まりもんさんは、祖母が急逝したことで死が怖くなりました。また、アルバイト先で自分の不注意を伝えられませんでした。自分が悪いのに隠してしまったから罰が当たるのではないかと心配しているのですね。
まりもんさんが本当に心配していることは何でしょうか。私には、「隠していること」ではないかと拝察いたします。
祖母の死は無かったことにしようと「隠して」しまった。アルバイト先の不注意を「隠して」しまった。それ故に隠したことがバレて罰が当たるのではないかと心配しておられるのではないでしょうか。
まりもんさんは、池を見たことがありますか?
水面には空も木も雲も全てを映し出します。木は苦手だから映すのをやめようということにはなりません。弘法大師空海は「池の水面には私情がないので、全てをそのまま映し出す」と言いました。
まりもんさんは、「私は心が弱いです。隠していたことがバレそうで怖いです。罰が当たるかもしれないとビクビクしています」と紙に書いてください。書いたら、ビリビリに破って捨ててしまいましょう。
弱さを出すことは、強さです。まりもんさんの弱さを出し切って、池の水面のような強さを身に付けてほしいものです。
質問者からのお礼
心が弱いのではなく成長していると言う言葉をくださり、ありがとうございます。
一歩一歩ゆっくりと歩いて行きたいと思います。
本当にありがとうございました。
弱さを出して強くなる。勇気がいることですが、その勇気を出してみたいと思います。
ありがとうございました。