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お寺に嫁いで

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お寺に嫁ぎました。
実家は、普通の家だったのでまだ慣れない部分があり心構えについて教えてください。

慣れない部分は、
まず来客や、電話が普通の家に比べて多いので、家にいても、自分の家にいるようなリラックス感がありません。

いつ誰が来るか、電話が鳴るかと思って、
横にもなかなかなれず、一人留守番の時は
2階の自分の部屋ではなく、なるべく下にいるようにしています。

子供が小さい時は、おっぱいをあげていても
誰かがくれば途中でやめたことも何回かあります。

実家にいた時は来客はほとんど来ませんでしたので、いつ誰がくるかが、ストレスに感じてしまいます。

どのように考え方を変えると
良いのでしょうか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

仏縁による、来客との出会いを楽しむ

 住職の立場から申し上げても、すべて共感できるかどうかわかりませんが、私なりに寺に居て感じてきたことを申し上げたいと思います。

 お寺は住職・寺族(寺庭、坊守)と檀信徒の共同体だと思います。社会構造や地域社会が変容していく中で、従来通りの寺と檀家の絆を維持していくことが難しくなってきておりますが、だからこそ檀家や地域の方々の絆を大事にしていく努力が求められると思います。お寺が全く来客が無くて、暇を持て余すようになったらなったで、それは危機的状況というしかありません。忙し過ぎても困りますが、来客が有るということはお寺にとっては良い状態だと思います。

 個々のお寺によって状況が異なりますので一概には言えませんが、お寺で子供が生まれれば我が事のように喜んでくれたり、新入学、進学、僧侶としての得度、立職(曹洞宗で、小僧さんから和尚へ進むこと)、修行道場への入門、そういう一つ一つを我が事のように喜んでくれる方が少なからず居られました。
 私の息子たちはこういう檀家さんたちの励ましに後押しされ、「僧侶にならう。」「修行道場で頑張ろう。」という気持ちになってくれました。寺を支え寺の行事運営に協力してくれる護持会役員や婦人会の方々の姿が「自分の寺を大事にしよう。」「この檀家さんたちのためにも寺を守っていこう。」という気持ちを強くしたと思います。

 私だけの力で自分の弟子を育てられたとは思いません。妻や母や檀家の方々の力をいただき、成長し仏弟子となり修行に励んでくれたと思います。

 まあ、お寺への来客がすべて善男善女ならいいんですが、現実にはそうとは言い難い方も来られます。でも、それはお寺に限らず、どこの店でも職場でもあり得ることです。仏様のいる場所で、檀家さんや来客と素晴らしい出会いとなり、素晴らしい時間を過ごすことが出来た、と言えるよう頑張っていきましょう。

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 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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半分はそれが寺だと諦め、半分は図太くなることです

私もお寺出身ではありません。だから、おっしゃることはよく分かります。

私の結論はタイトルに記したように、まず半分はそれがお寺だと諦め、受け入れることです。どうすることもできない客観的事実として、ふいの電話も来客も多いのですから、そのまま受け入れるしか仕方ないです。

あなたの応対により、ホッとしたり、気分が滅入っていたのが楽になったりする人もいるし、表面は怖かったり、お寺に苦情をいって困らせるように見えても、その実、お寺に期待し、お寺の奥さんなら何とかしてくれるかもしれないと思って何か言いがかりをつけにきてくれる(へんな表現ですが)人もいます。怖がったり、億劫がったりしないで、ていねいに接していくのが自分の立場なんだ、と諦めて(明らかに見て)ください。

もう一つもタイトルにある通り、図太くなることだと思います。とにかく多数の人と関わりを持たなきゃならないので、いちいち気にしないことです。深く考えるのはやめ、自分にはこれしかできない、と割り切ることです。

お寺の奥さんには皆さん、期待されますので、その期待に応えられるよう努力することは必要でしょう。しかし、それに押しつぶされないで、ありのままの自分を出していくことも大切ではないかと思います。

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私はお坊さんといっても、ひと様に何か答えらしいものを提示できるような立派な...
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私も同じ悩みです

私は寺で生まれ育ち、妻は一般の家庭で育ちました。どういった心構えで対応すべきか現在も悩んでおりますが、『檀家さんに今の状況をお伝えし、お寺や寺族のことを知ってもらう』ことで少し楽になるのではと思います。

お寺は定休日がない為、どうしても24時間365日常にいなければと思っておりました。深夜であっても突然の訃報が入ることがあります。

加えて、子供が幼稚園や学校に行くようになり、新たな悩みも出ました。運動会等の行事は土日に開催される為、法事と重なってしまうことが多く、運動会を途中抜けてお寺に戻るということもありました。

両親が健在の時は法務を分担し、お寺を留守にしないこともできました。しかし、現在では我々夫婦のみで、子供が3人おります。突然の病院や父兄の集り等、常にお寺に常駐することが難しくなっておりました。

そんな時に檀家さん達から、『お寺のことばかりを優先しなくても大丈夫。たまには鍵閉めて旅行にでも行けば。』と声をかけられてから、とても気持ちが楽になりました。

そうはいっても実際に留守にしている時に来られた檀家さんから怒られたこともありました。しかし、こちらの状況を説明すると納得されたようでした。それ以来留守にする時はメモを残し、携帯に連絡がつくようにはしています。

また子供が小さい時には授乳中や子供が寝ている時に電話やインターホンが鳴ることもしばしばありました。そんな時にも、インターホンに子供が寝ているからとメモを貼り、電話は音を小さくして折り返し連絡するようにしていました。

一般のご家庭よりも電話が多いのは避けられないとは思いますが、ある程度割り切りが必要かと。

檀家さんに今の状況を知ってもらうだけで、ご自身の気持ちが軽くなると思いますし、檀家さん達もお寺の大変さをきっとわかってもらえるものと思います。

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おきもち

質問者からのお礼

お話し聞かせて頂き、ありがとうございました。
自分の糧になるような考え方をすれば、
イライラばかりしないでいられるのではないかと、これからは気持ちを切り替えることが
出来そうです。

自分の中でモヤモヤしていましたが、
貴重なお話しをもとに
考えていきます。

前向きに頑張ります。

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