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子離れ?

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有り難し有り難し 19

息子が就活中です。
地元就職のご縁がなくなり、どこに就職しても
今の段階では遠くへ行くことになりそうです。

私は、あんまり口出ししないように関わりすぎないようにとしてきてしまいましたが、
前の段階で何度か、息子が
私達の近くにいなくてもいいのかな、と言ってきたことがありました。

私の言葉で左右されてはいけないと思い、そんな事は気にしちゃダメ、と言ってそこは深く話し合いをしませんでした。

私も自分の親の所から離れていて、息子はそんな風になりたくないと言っていました。
就活は簡単でなく、どこに就職してもいいというわけにはいかないと考えています。
本人の今まで頑張ってきた事が報われる様な仕事や会社であることが一番だと思っていました。

でも、あんなに言ってくれたのに、私は向かいあわなかったことが、今になり後悔しています。

元々家から出て行こうとする思いを持っていたなら、こんな後悔はないのですが、そんな優しい気持ちを持ってくれていたのにと。

近い将来も遠い将来も、気軽にうちへ来て食事をする事もないんだ、と悲しくなってきました。
私は女で、まだ実家へ帰れた方でした。
でも、今は亡くなった父にしたかった事がたくさんある思いや、年老いた母にもっと顔を見せてやりたい思いが悲しいです。

息子はどこへ就職しても、もっと遠くへ永住になります。
子離れというのでしょうか、子離れできていないのかな、すべきなのかなと悲しい思いの中で考えています。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

子離れとは

子離れとはお子さんのしたいようにさせてあげることです。
お子さんの尊厳を認めてあなたの好きなようにしていいのよと言ってあげることです。
ここに居たればいて良いし。
別の所へ行ってみたければ言って良いと伝えてあげることです。
子供さんが親との間に「私はこうしてはいけない・親の言いなりにならなければいけない」というような思いの縛りがある所があれば、それを断ち切って立派な「成人」(年齢の事ではない)にしてあげることです。
あなたを交えたいのが親心なのですが、
あなたを過剰に関わらせない、のが子供の親のとるべき、親の親心です。

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おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

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