人のために生きるか自分のために生きるか
回答 3
有り難し 7高校二年生です。将来の夢について、悩んでいます。
私はずっと通訳という仕事に憧れてきました。しかしこの前担任と面談を行った際、私が目指している学校のレベルで行くと通訳という仕事は小さすぎると言われました。もっといろいろな可能性があると。
私は小さい頃、人のために尽力できる仕事に就きたいと考えていました。人のために生きることが善い行いだと考えていたからです。ですが成長してから、たくさんの疑問が湧いてきました。
人の為に尽くすことは、善いことなのか。
人のために尽くすとは、どういうことなのか。
どうしてこの世に差別が生まれるのか。
私が尽力したところで世界は変わるのか。
そう考えていくうちに、自分の本当の目標を失ってしまいました。
英語が好きでただ漠然と通訳という仕事に憧れていましたが、もっと大きな夢を持てると言われて、非常に戸惑っています。人の為に尽くす仕事を選んだ方が良いのでしょうか？
どうして人間がこの世に生まれて、この世を支配しているのか。人間は動物や植物を壊す、ひどい生き物だと思います。人間が嫌いなのかもしれません。そう考えてしまう中で、人に尽くす仕事が偉いと言われるのがなぜかわからないのです。ですが、ニュースなどで差別されている方などを見ると救いたいと思う気持ちもあります。
文章がまとまってなくてごめんなさい。
このモヤモヤを少しでもスッキリできるようにご教授願います。
嫉妬深い
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
常に自分との建設的な会話を忘れずにして下さい。
人のために尽くそうと考え生きてこられたこと、素敵な考え方だと私は思います。
しかしながら現在、別の道を歩むことに罪悪感を感じておられますが、何の罪もありません。
仏教に中道（ちゅうどう）という言葉があります。
簡単に訳せば、快楽を求めすぎても苦労を求めすぎても、人生コケてしまいますよという意味です。
要するにいい具合に生きるのが、一番好ましいという意味です。
ななこさんは今、尽くすか可能性を追求するか、大雑把に考えれば両極端の考えにとらわれているのかも知れません。
人に尽くすのは良いことです。
可能性を求め、人生を突き進んでも結果的には世のためになるでしょう。
本来、人に尽くすということは、見返りを求めない行為・思考です。
あなたが努力したとして、世界が変わるかは私にはわかりません。
しかし、貢献しようというあり方である限り、ななこさんがどのような立場にあろうと、救われる方は出てくるでしょう。
あなたは今、迷いの真っただ中におられますが、今の迷う自分を見つめ、素直に生きて下さい。
人の考えは常に流動しています。
極端な話、３０代４０代になってから、判断されてもいいのです。
先日、山の中を歩いていると、もう臨終間際の捨て猫に出逢いました。
無数のハエが猫ちゃんに止まり、もう救いようがありません。
私は末期の水を与え、お経を読み、その場を後にしました。
何か悔しさが込み上げましたが・・・・
残酷ですが、猫ちゃんの肉を食べなければ、ハエは生きていけません。
毛虫だって、椿の葉を食い荒らし丸裸にしてしまいます。
しかし、そうしないと毛虫は生きていけません。
人もまた同じ。
人間だけが聖なる存在ではありません。
今、素直な自分の気持ちと向き合い、自分ができる精一杯のことをするしかないのです。
ななこさんは「差別」について気にかけておられますが、アプローチの仕方は無数にあります。
何か見つけて下さい。
私も自分の出来る精一杯の努力をしております。
最後になりますが、すべての食べ物に感謝する生き方をしたいですね。
我々は食べ物に生かしてもらっているのですから。
己を役立ててくださいね
拝読させて頂きました。
あなたには自分の為にも人の為にもあるいは身の回りのものごとの為にもしっかりと生きて頂きたいと切に願います。
私達は自分だけで生きているわけではありません。あまたの生命を頂き、あまたの支えがあり、あまたのものごとに育まれて生きています。
己の我欲の為だけに生きるならば他を犠牲にして、そして行き着く先は破滅です。
他を滅ぼし、己をも滅ぼしてしまいます。
あなたが自分の力を他者の為に役立てる事は素晴らしいことです。
あなたが己の目標を立ててそして成長していく中ででまたさらに新たな地平が見えてきて希望や目標が出てきます。
どうかあなたの為に、そして人の為に、そしてさらに周りのものごとの為に己を役立ててくださいね。
あなたがこれから未来に向かって羽ばたいていかれて心も身体も健やかに成長なさっていかれて、皆さんと共に豊かな幸せな日々を送って頂きます様心からあなたのご先祖様にお祈り申し上げます。
そしてあなたを心から応援させて頂きます。
どうかしっかり前を向いて頑張ってくださいね！
ご先祖様を始め皆さんがあなたを応援していますからね！
自利利他
ななこ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
世間の価値観でモノコトを一律に判断してしまおうとすると、矛盾を内包していることに悩むことは多々ございます。
「ボクのおとうさんは、ボランティアというやつに殺されました。」は読まれたことがあるでしょうかね。色々と考えさせられるところがございます。
http://www.nwtc.jp/wp-content/uploads/2014/11/H26.11.20-staff-meeting.pdf
まあ、世間のモノサシでは、差別がどうしても生じてしまうものです。
しかし、仏様のモノサシには、差別はありません。
貴女も、拙生も、人間全ても、また動物たちなど、この世に存在する全ての衆生、有情を平等に救うことを目的としております。
己も救われて、他の全ても救われるための道。
自利利他の円満なる成就を目指して、仏道を歩んで参りたいものでございます。
是非、これを機会に、仏様のモノサシについても、これから学ばれて頂けましたら有り難くに存じます。
川口英俊 合掌
