父に会わない方がいい?
今時珍しくないとは思いますが、私には物心ついたときには父親がいませんでした。父が生きていることを知ったときから、いつか父に会ってみたいと願うようになりました。
でも実際には、むしろお金の問題など、私が思ってもみなかった結末が待っているかも……と思うと、会いに行く勇気がしぼんでしまいます。でも幼いころから心のどこかで、ずっと引っかかっているのです。
今でも、友人の父親の話や、街中で目にする父と娘の姿に、なんだか胸が痛みます。そんな自分が好きではありません。甘ったれてる、と思います。だから会いに行けば、私の中によくも悪くも一応は父親像ができるので、全くの空っぽではなくなるのではないかと期待してしまいます。
すべてを忘れて、会いに行かないのが大人になるということでしょうか。現在父には家族がいるので、波風を立てたいわけではないのです。回答お待ちしております。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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ぜひ会いに行きましょう
子供の親として我が子を愛さない親などはいません。
なんらかの難しい事情であなたを手放さなければならなかったのでしょう。
お父さんの方からも罪の意識で会いにこれなくなっているのだと思います。
仮にですが、お父さんに子供が何人いても、あなたとの関係はあなたとの関係なので、絶対で他には無いのです。
距離的に問題が無ければ、定期的に二人で会えるようにしてもらうと良いと思います。
関係は、今からでも良好に変えられるのが人生です。
仮にうまくいかなかったとしても、その後、良好に変えられるのが人生です。
お父さんとあなた自身を慈しめる結末を
仏教では怒りや憎しみを捨て、慈悲を育てるように説きます。
その方が自分自身が穏やかに暮らせるのです。
過去に何があったのかは知りませんが、過去のお父さんに対しても、今までの自分に対しても、許してあげて怒りをリセットした方が晴れ晴れとします。
一目会って「大人になりました」とご挨拶だけすればリセットできるなら、会った方がよいでしょう。
家族の状況は千差万別ですから、無責任なことは言えませんが、大人としてうわべだけででも穏やかに挨拶できれば、わだかまりが嘘みたいに消えることもありえます。
しかし、お父様が何かトラブルを抱えていてそれに巻き込まるかも、という部分については、警戒しないといけませんね。
とにかく、お父さんと、自分自身への、怒りやわだかまりを捨てられるような結末をお祈り申し上げます。